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第46話 呪符と魔導具

「きっちり自分の力で魔法を使おうとした場合の話……? という事は、そうじゃない方法があるって事か?」

「ああ、最近確立したばかりの方法ではあるんだが……擬似的に、すぐに魔法を使う為の方法がある」

 雅樹の問いかけに対して、俺がそう告げてかりんの方を見る俺。


「私の呪符と、透真の魔導具を使う方法ね。簡単に言えば、道具を利用して魔法を発動するような感じかしら?」

「そうですね。私が魔法を覚えた時には使えなかった手段ではあるので、この方法で擬似的とは言え魔法がすぐに使えるようになるというのは、なんだかちょっと羨ましいですね」

 俺に続く形で、かりんと舞奈がそれぞれそんな事を口にする。

 

「まあ……魔導具も呪符も、かりんと舞奈がいないと作れないし、しょうがないな」

 そう俺が言うと、

「生成とコピーの魔法で、透真さんの知っている魔導具を再現するなんていう方法が生み出されるとは思いもしませんでしたけどね……」

 なんて返してくる舞奈。

 

 そう……前に、魔法で呪符を生み出した時の方法と、セラのホムンクルスを生み出した時の補助として生み出した術式、これらを組み合わせる事で、向こうの世界の魔導具をある程度ではあるが再現する事が出来たのだ。

 もっとも……

「――資質がないと使えなかったり、全然違う効果になってしまったりするんだけどな。どっちも」

 と、告げる俺。

 

 舞奈がかりんの呪符で、何故かやや好戦的になってしまうというのが前にあったが、あれもこの辺りの影響である事が、最近わかった。

 向こうの世界ではそんな事はなかったので、こっちの世界特有な気がするな。

 高めの資質を有している人間が圧倒的に多いのと何か関係があるのではないか……と、俺は考えてはいるが、確証が持てるような情報は今の所ないので、憶測の域を出ない。

 

 閑話休題――

「ま、そんなわけで……資質に見合った魔導具や呪符を渡そうと思う。扱い方自体は大して難しくないから、すぐに使えるようになるってわけだ」

 と、そんな風に告げる俺。

 

 ちなみにこの辺りの事は、桜満と話をして決めた内容だったりもする。

 本当は戦力として考えるのなら、しっかりイチから魔法の使い方を教えて会得して貰った方が良いのだが、今からイチから教えるのでは、さすがに時間がかかりすぎるという事もあり、付け焼き刃感は拭えないものの、一時的な戦力増強と自己防衛手段を用意するという点を優先し、一旦こういう形にしたのだ。

 じゃないと、ちょっとばかしヤバそうな感じだからな……今回の相手と場所は。

 

「でも、その呪符とか魔導具とかはどこに?」

「呪符は……持ってきたのだけじゃ足りなさそうね……。ちょっと家に置いてきたのを取ってくるわ。透真、ウチのゲートを開いてくれるかしら?」

 首を傾げる鈴花に対し、そう答えるかりん。

 

 俺は頷いて了承すると、部屋の隅に転移印を刻み、舞奈の家へとゲートを開いた。

 さすがに客室に転移印を残したままにするのはまずいので、後で消すつもりだが。

 

「おー、これが転移魔法っ! この超長距離を一瞬で移動するとか便利すぎるっ! っていうか、これと使えば以前住んでいた街――雅樹たちの街まですぐに行けるねっ!?」

 などと咲彩がハイテンション気味に言うと、

「そ、そうだな……。もっとも、この魔法は透真しか使えないみたいだがな」

 と、ちょっと呆れ気味に返す雅樹。

 

 今までは、この魔法に必要な資質を持つのがいなかったからな……

 だが、今は『かすっている』程度ではあるが、この魔法に必要な資質を持つのが居たりするんだよなぁ……これが。

再び思ったよりも長くなってしまったので、一旦ここで区切りました……

その為、本来なら次は4日後の更新予定でしたが、既に出来ている残り半分を明後日更新します!


というわけで、次の更新は10月9日(日)となります!

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