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ファンタジー世界の大魔道士、地球へ転移す ~異世界生まれの高校生?~  作者: TOMA
SCROLL1 異世界の大魔道士、高校生になる part2
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第138話 舞奈と亜里沙の戦闘技術

「……あ、いや、教えなかった俺も悪いし、気にしないでくれ。でまあ……そういうわけだから、俺が色々としっかり教えようと思ったってわけだ。じゃないと、別の問題が起きる可能性もあるしな」

 とりあえずそう取り繕うように言うと、間近に迫ってきていたサハギンもどきを、手に持った三叉の槍ごと魔法剣で斬り払った。

 

「な、なるほど……納得です。それならお手数をおかけしますが、よろしくお願いします!」

 なんて事を言って頭を下げてくる舞奈。

 

 そんな舞奈にサハギンもどきが大きく跳躍して襲いかかる。

 が、俺が迎撃するよりも早く、亜里沙が跳躍しながら回し蹴りを放ち吹き飛ばした。

 そして、壁に激突したサハギンもどきめがけて2本短剣を投擲し、トドメを刺す。

 

「これでも教員だからね。生徒に触れさせるわけにはいかないのさ」

 なんて事を言う亜里沙と、それに続いて、

「戦闘中に頭を下げてお礼を言うとか、攻撃してくださいって言ってるようなものよ? まったく……」

 と、呆れ気味に告げるかりん。

 

「た、たしかにそうですね。すいません……」

 そう謝罪の言葉を返すと、

「汚名返上というわけではないですが……かりん、例の符術ください。失敗した分の敵を倒します」

 なんて事を続けて言った。……例の符術?

 

「え? ……まあいいけど……」

 かりんが軽くため息をつきながらそう口にして何かの符術を使った。


 ……ため息をつくとか、一体どういう効果なんだ? 

 さすがに符術の術式構成までは詳しくないから、見ただけじゃ良くわからんな……

 

 そんな事を思っていると、昂揚した様子の舞奈が、

「これですこれです! では、行きますっ!」

 などと言い放つなり、サハギンもどきに刺さっていた2本の短剣を引き抜く。


 そして、

「これ、お借りしますね。――アクロア!」

 と言って、2本の短剣を手にしたまま、近くのゴブリンもどきに向かって高速で迫る。

 ……加速の魔法を使ったのか。

 

 身を低くしながらゴブリンもどきへ肉薄した舞奈に対し、ゴブリンもどきは慌てて攻撃を仕掛けようとするも、

「こうして……こうですっ!」

 という掛け声と共に2本短剣を振るった舞奈の動きの方が、当然ながら早い。

 直後に右手、左手と順に横薙ぎに振るわれた短剣がゴブリンもどきを斬り裂いた。


「ギィギャァッ」

 という叫び声と共に噴き出すゴブリンもどきの血を、舞奈は加速の魔法で華麗に回避すると、「シバルア!」「フェリア!」と、続けざまにふたつの強化魔法を発動。

 そこから一気に跳躍してゴブリンの肩に乗り、短剣を上から背中に突き刺した。

 

「忍……者?」

 俺はふとそんな言葉が口をついて出た。

 それに対してかりんが、

「まあ、そう思うわよね……。ホント、意味が分からないわ……」

 なんて事を言って肩をすくめてみせる。


 いや、起点はかりんの符術だと思うんだが……?

 などと思っていると、亜里沙が、

「とんでもない動きをするねぇ……。というか、ああも魔法を上手く使いこなすとか、今後が末恐ろしいよ」

 と言いつつ、サハギンもどきを足払いで転倒させると、新しい短剣を素早く取り出し、跳躍。

 そのまま馬乗りになるような感じで着地しながら、サハギンもどきの腹部を突き刺してトドメを刺した。

 

「私では、このくらいがせいぜいだよ。あんな風に大きく跳躍して肩に乗っかるなんてのは、どだい無理だね」

「……まあ、あれは魔法でバランス感覚と跳躍力と瞬発力を高めているから出来る芸当ですよ。というか、あそこまで強化したら壁すら走れますし」

 肩をすくめてみせる亜里沙にそう言うと、舞奈はそれを聞いていたのかなんなのか、壁に向かって跳躍し、そのまま壁を走ってハーピーの翼を短剣で引き裂き、床に叩き落としてみせた。

 

「……あんな感じで?」

 驚きと呆れの入り混じった表情で問いかけてくる亜里沙に、

「……そ、そうですね。あんな感じですね……」

 と、少し困惑気味に告げる俺。


 ……な、なんだか舞奈が好戦的になっているような気がするんだが……

 もしかして、さっきの符術の影響……か?

かりんは一体何を使ったのでしょうね……?


といった所でまた次回!

……なのですが、すいません……次も少し空きまして、4月7日(木)の更新予定となります。

その次からは、普段の更新頻度(更新間隔)に戻る予定です!

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