表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファンタジー世界の大魔道士、地球へ転移す ~異世界生まれの高校生?~  作者: TOMA
SCROLL1 異世界の大魔道士、高校生になる part2
134/503

第127話 スピンアタック

 この模倣魔法というものは、私が見た事のある物であれば……いえ、正確に言うと、私が実物をイメージ出来るものであれば、一応なんでも模倣する事が可能なはずです。

 もっとも……実物を見ながらでないと、細部まで模倣出来ないので、符の模倣には実際の符を見ながらやっているのですが、武器はそこまで細かく模倣する必要はありません。

 本当に攻撃をするわけではないので、それっぽく見えれば十分です。

 

 ともあれ、私が生み出した武器をブルルンちゃんに持たせて……

 って、あれ? そういえばブルルンちゃんはどこに……?

 

「ブルルンちゃーん、近くにいないですかー?」

 とりあえず、そう呼びかけてみますが、反応はありません。

 ……もしかして、建物内――あのおふたりの所に留まっているのでしょうか?

 

 そう思っていると、

「呼ばれたから来たブル! というか、ご主人に転送されたブル!」

 なんていう声と共にブルルンちゃんが現れました。

 

 あ、成伯さんが呼んでくれたんですね。

 というか、あれだけの魔法を発動させながら、先程の私の声をしっかり聞いて、さらにブルルンちゃんを呼ぶだなんて、さすが……という感じですね。

 

「それで、ブルルンに何をして欲しいブル? ……模倣魔法は使えないブルよ?」

「いえ、私が模倣した武器を使って攻撃するフリをして、少しでも抵抗への意識を阻害して欲しいんです」

「なるほどブル。やる事自体は簡単ブルね。武器を構えて、勢いよく突っ込んで行ってみるブル!」

「あ、なるべく視界外から視界の中に思いっきり入っていくような形で突っ込むのが良いと思います」

「了解ブル! たしかに急に視界に飛び込んできたら、どうしても意識を向けてしまうブルね!」

 

 そんな感じでブルルンちゃんと話しながら、私は模倣魔法で適当な武器……私を突き刺したナイフを生み出しました。

 ……なんというか、これが一番イメージしやすかったんですよね……。今日、この身で受けたばかりだからなのでしょうか……


 ……な、なんだか思い出したら、治っているはず――正確にはちょっと違うようですが――の所が痛くなってきました……。これが幻痛というものなのでしょうか……?

 いえ、でも、この身体は……。……あれ? むしろ、この身体だから精神的な影響で痛みが出る……?


 …………。

 ……ま、まあ、これ以上考えるのは精神衛生上良くないのでやめましょう。ええ。


 というわけで……私はナイフを4本、ささっと模倣して生み出すと、それをブルルンちゃんに手渡します。


「それじゃあ、仕掛けてくるブルよ!」

 と言って、私が模倣したそれらのナイフを、器用に前足と後ろ足に持……いえ、セットしたブルルンちゃんが、一旦空中へと上昇していきます。

 

 そして、異形化した璃紗さんの視界外に到達した所で、

「ブルルンッ! スピィィィンンッッ! アタァァァァァックゥゥゥッッ!! ……ブル!」

 なんて事を叫びながら、コマの様に高速回転しつつ、異形化した璃紗さんへと急降下するように突っ込んでいき……そのまま敢えて当たらないように横を掠めてから、再び空中へと上昇していきます。

 

「あ、あんなのでも意識が逸れたみたいね……。抵抗が急にガクンと弱まったわ……」

 なんて事を言ってくるかりん。

 

「あんなのとか言ってはいけませんよ……」

「い、いや、だって、ギャグかと思ったし……」

 私の言葉に、かりんが苦笑しながらそう返してきます。


 ……まあ、たしかにちょっとギャグっぽいのは否定出来ませんね……

なんでスピンしたのかは……謎です(何)


といった所でまた次回! 

なのですが……今週は少々色々あって執筆時間が十分に取れない為、申し訳ありませんが次の更新は、いつもよりも1日間隔が空きまして……2月27日(日)を予定しています!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ