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予感  作者: シオン
2/2

それから。

前回の続きです。

それからはしばらく大学の方へ行く用事もなかったので友人らと遊んだりして春休みを満喫していたので、その頃にはあの日の「嫌な予感」もすっかり忘れて散ってしまった桜の木を眺めて過ごしていた。

入学式も終わり、履修登録なんかも済ませて学内で友人ら数人と教科書の買い出しに行っていたときだった。

くだらない春休みのときのことで盛り上がっていると後ろから、あの!と声をかけられた。

後ろを振り向くと、階段付近で座り込んでいたあの学生だった。

友人らには先に行くようにいい、学生…もとい、彼に話しかけた。

「お友達と一緒だったのにすみません!また会えたら絶対にお礼を言わなきゃって思ってたんです!」と彼はキラキラと眩しい笑顔で話してくれた。

聞くとあれ以降彼は何度か学内で自分にまた会えないかと同じところを通ったり、

人通りのありそうなところを通った時は探していてくれてたらしい。

そうだったんだ、わざわざありがとう。と伝えるといえいえ。と返してくれた。

立ち話もなんだから、時間があればと学内にあるカフェテリアに行かないかと誘ってみた。

彼は大丈夫です!と元気に返事をくれたので、

学内のカフェテリアへ行くことにした。

食堂と違いお洒落な雰囲気ではあるが学生が多くかなり賑わってる。

自分は紅茶、彼はカフェオレを頼み、

席について一息ついてからまた話し始めた。


今年から入学したらしい彼はやはりというか。

春休みにある説明会のためにあの日大学に訪れていたらしいが、

地図を見るのも不慣れな上に寝坊や電車の遅延で1時間ほど遅れて大学へ着いた頃にはもう殆どの学生たちがすでに講義室で説明を受けているし、

またそういう時に限って周りに人もいなくて道も聞けずに途方に暮れていたところに自分が声をかけたらしい。

そこまで彼が話して、

まず思ったのはあのときしっかりどうしたのか聞いてあげるべきだった。ということだった。

大変だったね、ちゃんと話聞いてあげなくてごめんね…と謝ると、

彼はいいえ、と続けて、

「説明会には行けなかったですけど、素敵なセンパイに会えたからいいかなって!チョコ、美味しかったです!ありがとうございました!」と言ってくれた。

なんだか途端に恥ずかしくなって苦笑いをしてしまったが、

よかったら…と連絡先を交換したいと言ってくれたので交換して、その日はわかれた。


その日からよく連絡が来るようになった。

会えた時は聞かなかったが、どうも同じ学部学科の後輩らしい彼はまだ必修科目しか登録していないからよかったらいい授業はないか、とか。

どんなサークルに参加してますか、とか。

当たり障りのないことから話すようになり、

どんどん仲良くなっていき、

世間話から学内のことやら話しているうちに意気投合して、学生から社会人になっても彼との縁は続いていた。


その後、同棲し始めた部屋のリビングでたまに起きるあの「嫌な予感」について改めて話してみた。

すると彼はこう言った。

「それって俺に会う前からもう俺に起きることっていうか悪いことが起きることを予感してたんじゃないかな!」

そんなバカな〜と笑って誤魔化したが、

思えばあれ以降もあの「嫌な予感」がすると、なにか悪いことが起きるのだか、

それは自分に起きることだったり、彼がそれにあったりと自分のことだけじゃないことに気づいた。

やっぱりあの時から彼との縁はどこかでつながっていたんだろうと今では思う。


でも彼には言わないことにした。

だってなんだか急に気恥ずかしいというか、ふわふわとした気分になったからだ。

今年の春には籍を入れ、結婚するつもりだ。

これはただの予感だがきっと今後はあの予感も無くなるんじゃないかなと思う時がある。

まぁそれもいいのかもしれない。

ありがとうございました。

一気に詰め込んだ為、読みづらい展開だったかもしれません。

最後までありがとうございました。

このお話が良かったなと思った方。

よろしければコメントいただけると幸いです。

それではまた次回作でお会いしましょう。

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