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時空移動者  作者: 田浦亭
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親友の正体

2021年


「カルマーーー」

お父さんとお母さんが僕の名前を叫んでいる。

「ママーー、パパーー」

お父さんとお母さんが黒いワープホールのようなものから出ようとする。

「パン、パン」

銃声が聞こえる。

気づいたらお父さんもお母さんも頭を撃たれて、その黒いワープホールみたいなものは閉じてしまった。

「やめてーーーー」

と叫んで、冷や汗をかきながら目を覚ました。

僕はときどき幼い頃の両親と死んだときの夢を見る。


僕はいつものように親友の石田翼くんといっしょに登校していた。

「おはよー、かるま」

「おはよう、翼くん」

「翼くんって中1の時からいっしょにいるけどさぁ、2年経っても身長ぜんぜん伸びないよね」

「うるせぇ、ほっとけ」

「そういやさ、最近、この辺で連続殺人事件が起こってるらしいよ」

「もう3人目だって」

「えー、こーわ」


翼とかるまは同じクラスなので、休み時間はよくしゃべっている。


「かーーるま、彼女できたか?」

「できるわけないでしょ」

「だよーなぁ」

「うるさいなぁー、翼くんはできたの?」

「えー、気になるぅ?気になっちゃう?」

「あーーもう、うるさいなぁ、どうでもいいよー」

「怒るなよ」

「で、どっちなの?」

「できた」

「えー、嘘?」

「嘘」

「嘘かい」


深夜のことである。

「死ねぇーー、死ね、死ね、死ね、死ぃーねぇーー、お前らは絶対に許さない、何回でも殺してやる」

その男は狂ったように男の体をナイフでばらばらに斬り裂いていた。


翼はこの事件について調べていたら、あることを知ってしまった。

「なんであいつらが死なないとけねんだよー」

「俺は許さねー」

「俺の仲間を殺したやつは誰だろうとぶっ殺す」


次の日


「翼くん来ないなぁ」

「まぁ、いっか、先行こっ」

結局、界斗くんは学校に来なかった。


考えてみれば僕は翼くんのことをあまり知らない。

僕は翼くんが学校に来なかったのが心配だったので、帰る途中、翼くん家に寄った。

「ピンポーン」

「はーい、あれ、かるまくん?」

ヤグザみたいなこわもてのおじさんがでてきたので、かるまは少しびっくりした。

「はっはい、翼くんのお父さんですか?」

「あっ、えっと、そうだよ」

「とりあえず、あがって、あがって」

「えっと、翼くんは?」

「いやぁ、朝起きたらもう家を出ててね」

「じゃあ、そこ座って、お茶だすから」

「あぁ、ありがとうございます」

「はい、どうぞ」

「ありがとうございます」

「翼くん、なにかあったんですか?」

「多分、昨日の事件のことだと思うよ」

「昨日のってあの連続殺人の」

「そうそう」

「殺された人が翼に関係してると思う」

「それってやばいんじゃ、僕、行ってきます」

「えっ、待って、どこに」

「界斗くんのところに」

「危ないよ」

「でも、友達が危ないなら行かないと」

かるまは界斗の家から出て、翼を探しに行った。

「行っちゃった

「まぁ界斗先輩だし大丈夫か」


1991年


暗殺や殺し合いなど普通に暮らしてたら味わえない世界がある。ただこれにもし踏み込んでしまった場合、その人間は裏側の人間と呼ばれる。その中でもこの頃トップに君臨している組織があった。

その名は


《ストーンズ》


「へぇ、お前が新人かぁ」

「お前、名前なんて言うんだぁ?」

「俺の名前は有馬翔平です。」

「へぇ、いい名前じゃねえか、俺は古田仁だー、よろしくな」

「よろしくお願いしゃーす」

「これからストーンズのリーダーに会いに行くんだけどくれぐれも失礼ないようにな」

「大丈夫ですよ〜」

ストーンズ本拠地について、リーダーの部屋に入った。有馬は驚きのあまり声が出なかった。それはそうである。世界に二千から三千もあるヤグザやマフィアのトップに君臨するストーンズのリーダーが子供だったのである。

そして、やっとのことで有馬は第一声を発するのである。「ガキ」と

そしてリーダーはガマンができず、有馬を殴ってしまった。

「わりぃっ、殴っちった」

「おい、有馬、起きろっ」

「気絶してます」

「あちゃー」

古田は呆れていた。

「まぁいいや、起きたらもう一回話す」


2021年


「とりあえず、翼くんに電話しないと」

かるまは翼に電話をかけてるときだった

「ねぇ、そこの君」

と30歳くらいの男の子に声をかけられたが、もうその時には男に刺されていた。

「お前はあいつの友達だ。なら敵だろ、敵は殺すのが世の道理だ〜、だからお前を殺すっ!」


その時翼の声が聞こえた


「このクソガキがーーー」


二百メートル以上離れたビルから飛んできて、その勢いのまま、この男を殴った。


「どうして翼がビルから?、なんで年上にガキ?

まぁどうでもいいや、痛みでそれどころじゃねぇ」

痛そうな声を出しながら、かるまは倒れた。

「おい、かるま、大丈夫か?」

「やべー、死にそう」

「止血して、救急車呼ぶからな」

そういって、翼は自分の服を破って、刺されたところに服を巻いた。

そして、電話をかけた。

「もしもし、友達が男に刺されました、至急、御釜町PNJの家の前の道路に来てもらえませんか」

「はい、わかりました」

「お願いします」


「そういや、あいつはどうなった?」

「くっそ、痛ってぇ、立てねー」

「てか、まだ意識あんのかよ、頑丈になったなあいつも」


「かるま、お前、目が青くなってるよ」

と言っていたら救急車がついた

「君、後は任せて」

「お願いします」

かるまは近くの病院に搬送された。


「佐藤くーん、こっちだよー」

「おー、翼さん、久しぶりだね、かるまの容態はどうだい?」

「まだわかんねー」

「面会はできるの?」

「まだだって」

「心配だね」

「そうだね」

「佐藤くんってかるまが赤ちゃんの頃から育ててるんでしょ?」

「まぁそうだね、流石に年をとると子育ては大変だったね」

「十五年前に道で拾ったんだよね」

「たしかそうだったと思うよ」


2006年


そのとき、彼は五十歳だった。

ある道を歩いていたら、小さな子供が捨てられているのが見えた。

「誰だ、子供を捨てるなんて酷いことをするやつは」

「おい、君、名前は?」

「かるま」

「どこから来たの?」

「わかんない」

「お父さんとお母さんは?」

と聞いたら、突然泣き出してしまった。

「しゃあねえ、引き取り先が見つかるまで俺が預かってやるよ」


1991年


「おい、有馬は起きたか」

「起きたようです」

「さっきの一発で死んでないなら見込みはありそうだな」

「あ、ありがとうございます」

「さて、さっそく仕事だぁ」

「依頼はある組織を潰すことだ」

「野郎ども、準備をしろーー」

「おおーーーーー」

車で依頼で聞かされた敵組織の本拠地へと向かった。


「そこは高層ビルの六階だそうだ。」

「ここから先は位置に着くまで無線で話せ」

「指揮官は古田だ、あいつの指示に従え」

「よっしゃ、お前ら頼んだぞ」

リーダーは車の中で全てを伝えた。

「まず、沢田はロープを持って」

「じゃあ、有馬は銃を持ってロープをつかんで」

といい、古田も同じ行動をした。

「そしたら沢田、俺らをあの六階の窓にぶち込んで」

「え?」有馬は驚いて古田の方を向いた。

「えーーー」

「ぱりん」窓から侵入し、敵に銃を撃ちまくった。

「わー誰だ」

「敵だー」

「オラオラオラオラ」

二十人くらいいるうちの大半は殺した。

次の瞬間

「ドカーン」

反対側の壁がぶっ壊れたのである。その瓦礫に敵はほぼ全滅した。

「俺がストーンズのリーダーなんだけど、お前らのボスはどこだ、て一人しかいないか、笑える」

「だまれ、くそがき」

「バン、バン、バン」

リーダーは三発銃弾をくらって倒れた。

「あっはっはっはっはっは、こりゃあ傑作だ、俺をあんなにバカにしてたガキが一瞬で死ぬなんてなあ」

そして、リーダーは起き上がった。傷はもとどおりに回復していた。

「あー痛かった、さーて、今しゃしゃっているクソガキに四問の問題を出します」

「え?なんでお前しゃべってやがる死んだはずじゃ」

「テレン、第一問、お前たちは何をしたから俺に殺されるのでしょう」

「し、知らねー」

「ブッブー、俺の仲間を一人殺したからだ、もちろん依頼だったのもあるけどー」

「テレン、第ニ問 、なぜ俺は生きてるでしょうか」

「なんだこいつばけもんか」

「うわぁーーあーぁー」

両手両足の骨を一瞬で同時に折った

「ブッブー、不老不死でしたー」

「テレン、第三問、貴様の右目と左目どっちをえぐりとるでしょう」

「や、やめてくれぇー」

「ブッブー、両目でした。」

「うわあーーぁーわー」

「テレン、ラスト四問目、俺の名前はなんでしょう」

「ま、知ってるわけねーよな」


「俺の名前は石田翼だ」


「グサッ」ナイフで頭をぶっ刺した。

「まだ子供かいるぞっ」

子供は怯えながらも、勇気をだしてこう言った。

「石田翼、覚えたぞ、父さんのかたき、絶対に殺してやる」

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