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PDM活動記……カストロールの淫靡<いんび>な香り

 白煙を上げながら鉄馬バイクがやってくる……!?

 秘密結社のガレージ内部が白煙で覆われる!


「おお……なんて淫靡な香り!?これぞ我らが創り上げた至高の香り!?」


「ゲホッゲホッ!……って、今時2ストって……私の10Rより燃費も悪いし……はっきり言って迷惑よ!!」

 ――凛は環境に配慮する社会人だった……しかしロリコンだ!


「凜ちゃん!いくらなんでもリッターバイクよりはNSR250Rのが燃費良いよ!……まあ、排ガスに関してはなんとも言えないけど……」

 ――フルフェイスを被る謎の少女が吠えた!?

 彼女はヘルメットを脱ぎ、ショートカットのトゥヘッドプラチナブロンドの髪をサラリとなびかせた。


「おお!我ら秘密結社の肉便器ロリババアよく来たな!」


織太朗おたろう!!めちゃくちゃ失礼やん!」

「あと!私まだ16歳だからね!さすがにババア扱いされたのお前らだけだ!!」

 ――トゥヘッドの髪の少女は『緑色の瞳』でにらみつけた!


「え!?何言ってるの!初潮過ぎたら大人だよ?ソフィーちゃん……早く大人にならないと……」

「中二病こじらせてるよ!」

 ――凛は織太朗おたろうを援護射撃した!


「凛ちゃんに言われたくないわ!あんたらほんま頭沸いてるやんけ!」

 流暢りゅうちょうな関西弁を喋るまるで・・・ロシア人少女のようだ!

 ……但し、中二病をこじらしているらしい?


「いやいや!関西弁ちゃうから!和歌山弁や!あと、中二病はコイツらや!!」

 ――ソフィーは幻聴にツッコミを激しく入れた?


「ソフィーよ……幻聴が聞こえるとは……さらに中二病をこじらせたな!」

「我らが開発した治療薬で治療してやろうか?」

 ――織太朗おたろうはソフィーの幻聴を心配した。


「バカか!その治療薬飲んだらロリコンになるわ!」

 ――ソフィーは織太朗おたろうの媚薬に手を出すことはなかった……!

「お前らが作った怪しい物体に手を出したら、変態になるか人間辞めるかの二択だ!」


「そもそもだ!トゥヘッドのお前が和歌山弁を流暢に喋る時点で変態だ!」


「しゃーないやろ!生まれも育ちも和歌山県民や!」

 ――ソフィー<本名:ソフィア=グルーエンバーグ>は和歌山生まれの和歌山育ちだ!

 天然のトゥヘッドプラチナブロンドでグリーンアイだ!

 しかも、身長が150cmと小柄で貧乳というとんでもないレアキャラだ!


「して……何用だ!?天然ロリババアに興味ない!さっさと帰れ!」


「そうだ!せめてロン毛にしよう!我ら『クドリャフカ神』っぽくなるよ!」

 ――凛はソフィーに18歳以上のキャラになれと言った!


「おい止めろ!我ら秘密結社は宇宙への挑戦は御法度だ!」

「宇宙と関わるとロクな事がおきない!!」

 ――錬金術士として盛大に打ち上げを失敗したあと、大幅下落してしまった『某結社ひ〇み』の事を案じていた。


「てかさ、凛ちゃん。JK相手にエロゲーのキャラになれって……ちょっと頭おかしいやろ!?」

「そもそも、私、16歳なんだけど!」

 ――ソフィーは頑なにロングヘアーを拒否した!


「えー。絶対似合うよ!てかロン毛にしてくれたら私が初体験奪ってあげるよ!」

 ――凛はソフィーロリババアのOKのようだ……!


「ロリババア言うな!」

 ――ソフィーは幻聴が聞こえるようだ……!


「で、ロリババア何用だ?」


「……いや……なんでや!まだ16なんだけど!」

 ――ソフィーは秘密結社での扱いを気にしているようだ!

「……天然オイルもらいに来たんよ」

 ――ソフィーはイヤラシいオイル所望しているようだ!

「2ストオイルだよ!」


「ソフィー……さっきから誰に対してブチ切れてるんだ?やっぱり治療薬飲んどくか?」


「だ・か・ら!それ飲んだらロリコンになるだろうが!」


「貴様!既にロリババアだろうが!」

 ――凛は的確に的を射た!


「仮によ!仮に、ロリババアだとして、ロリババアはロリコンじゃないやろ!」

 ――ロリババアは正論を言った!?


「とりあえず、ソフィーちゃんは髪の毛伸ばして『すぱしーば!』って言っておけば良いのだよ!」

 ――凛は的確にソフィーの素材を生かそうとした!


「だから!生粋の和歌山県民や!」

 ――ソフィーは和歌山県民である!決してロシア人ではない!


「それで、ロリババア何用だ?」


「いや、だから!2ストオイル!をよこせと言っている!」

 ――ソフィーは2ストオイルが欲しいらしい……?


「2ストオイルならコーナンに売ってるだろうか?」

 織太朗おたろうは正論を言った……か?


「カストロールR30がコーナンに売っているわけ無いやろ!」

 ――ソフィーはブチ切れた!


「カストロールR30が今の世の中で手に入るわけ無いわ!」

 ――織太朗おたろうもブチ切れてた!

 カストロールの香りで有名な『カストロールR30』だが、既に絶版品だ。

「絶版品の天然オイルなんてあるわけ無い!カストロールの合成オイルで良いだろ?」


「いや……私が欲しいのは『ヒマシ油ブレンドの2ストオイル』や……」

 ――ソフィーはNSR250R用のオイルを貰いに来ただけだった。


「ふむ……あれか?我々秘密結社が研究に研究を重ね『幼女の愛液ローション』を生み出そうとして失敗したアーティファクトの事を言っているのだな!」


「なんでそれがあの『カストロールR30』の香りの2ストオイルが再現出来ちゃったのよ!」

「……はっきり言って……頭痛い……」

 ――ソフィーは頭を抱えた――!


「我々はPDM≪プロジェクト・ドールズマスター≫を実現するべく……」


 壮大な目標を立てる秘密結社PDM……。


「やっぱり、素材は天然のが良いだろ?」


 当団体は、大自然に優しい天然素材を採用しております!


「……アホか……」

 ソフィーは呆れた!

「そもそも、ロリ幼女作るために、バイオテクノロジーとロボット技術、AR技術を駆使してんでしょ?」


「ソフィー君!だからなんだよ!愛液ローションは天然素材に拘りたいのだよ!」


「で!何で!2ストオイルが出来ちゃったの!」

 ソフィーのラジエーターコアは沸騰した!


「なんでこんな社会不適合者のバカ二人が……カストロールの香りを再現出来たのよ……」

 カストロールの香りとは、『2ST乗り』に絶大なる人気があったエンジンオイルの事だ。電動バイクが普及しつつある世の中で『白煙』を上げながら環境を破壊して香りを楽しむ変態共だ!


「だ・か・ら!全世界のライダーに怒られるわ!」

「てかさ、凛ちゃんのバイクも大概やとおもうで!あんな変態スペックマシーン転がす美少女……頭おかしいわ!」

 凛の乗っているバイクとは……『ZX10R SE』という電子制御満載の変態バイクだ!ちなみに、凛は『見たい目』意外は変態クソ女だ!


「おい!貴様!我が同士を馬鹿にするのか!?幼女コスの刑とする!」

「凛よ!旧スク水を持てい!」


「へいへい!ソフィーちゃん!スク水を着ないとエンジンオイルあげないよ!」

 凛はゲスな顔をキメ、ソフィーに追い込みをかける!!


 広大なネットに旧スク水のロシア人美少女の画像をばらまかれることになった。

 こうして秘密結社PDMの活動は一人のロシア人の犠牲で終焉を迎えた……!

 二人の歴史に残る性犯罪者と被害者を生み出して……。


 ―― Конец ――。


「……。」

「って!私は和歌山県民や!ロシア語読めるか!」


「お前ら二人がその気なら……」

 ソフィーは背負っているリュックの横にぶら下げているタマゴのような装置を取り出し……!

「ぼ、防犯ブザーの紐を引っ張るぞ!今すぐエンジンオイルを出せ!!」

 大の大人が防犯ブザー如きで屈するはずもなく……。


「や、やめろ!貴様!!その審判の警笛をしまえ!!我らを殺すきか!?」

 織太朗おたろうがうろたえのたうちまわる!!

「ソフィーちゃん!それだけはダメだよ!そんな悍ましき笛を鳴らすなんて人でなし!!」

 凛は逃走を図ろうとする!!……しかし、うろたえる!!


「いやもう……オイル貰うたびにこの大道芸繰り返すの面倒くさいんだけど」

 ソフィーはジト目をキメ二人の行動をゲスな眼で見下す!!


「辞めろ!!我々をそのような社会のクズを見るような眼で見るな!」

 織太朗おたろうと凛はソフィーの攻撃にのたうちまわる!!

「はぁはぁ……やるなロシア人ロリババア!危うく秘密結社が解散に追い込まれる所だった!」

「わかった……今日の所は『淫靡なオイル』をくれてやろう!」


 織太朗おたろうは『女性用尿瓶』を取り出した!


「……おかしいだろ!!なんで尿瓶でオイル入れなあかんのや!」

「そもそも、バイクにはまだある程度入ってるんよ!」

「こっちの予備の缶二本分よこせ!」

「さっさとこのオイル缶に入れろ!」

 ソフィーはオイル缶らしき物を取り出した。ただのオイル缶ではなく、女子高生らしい可愛い花柄のステッカーやキャラクターのイラストが描かれていた。


「ほほう……これは……」

 凛はオイル缶を観て……。


「女児の黄金水を入れる容器とかじゃないからな!これはオイルを入れる為の缶だ!」

 ソフィーは凛と織太朗おたろうが言いそうなことを先に言って警告した!


「ソフィーよ……お前も相当な変態だな!」

 織太朗おたろうと凛はソフィーをゴミ溜めに沈むヘドロのような物を観るような眼でみつめた!


「ああん!もう面倒くさい!もういい!!」


 とある使用用途の為に開発した潤滑剤だったが、副産物としてカストロールオイル(偽)を織太朗おたろうたちは完成させたのだった。


「出来たものは仕方が無いわ!」

 結果、秘密結社は天然オイルを売り出す事になった……!

 そして、秘密結社PDMは、2ストバイクに拘る変態相手にボロ儲けして、悠々自適生活を送り、結果、孤独死したのであった……!


 ―― 没 ――。


「死んでないし!ボロ儲けもしてないわ!」

「今日だけで人生3回終わってないか!」


織太朗おたろう君!心配するな!既に我々の人生は終わっている!」

 凛は既に腐っていた!

「腐女子ちゃうわ!ロリコンです!」

 凛は汚物となっていた!


「で……早く2ストオイル貰えないかな?」

 ソフィーは貰いに来るたびに繰り返される大道芸に飽き飽きしていた。


「この前4リッター渡したばかりだろう?」


「たった4リッター程度、高野龍神スカイライン一発キメたら使い切るよ!」

 ソフィーは高野龍神スカイラインとやらでキメているらしい!


「どんだけ貴重なMC28のエンジン回して走ってるんだよ……」

「PCXにハイブリッドシステム乗る時代なのに……」

「しかもHRCキーカード刺してる時点で変態の極み!」


「よし!名付けよう!貴重なロシア人ロリババアの処女はバイクのシートで擦れてロストした!」

「ローリングババア!」

「変態の極み!『ロリババ!』」


「結局ババアかよ!サイババみたいに言うな!」

 関西人特有の光速なツッコミが入った!

「和歌山は近畿のオマケだ!」

 トゥヘッドでグリーンアイの全く和歌山県民に見えない和歌山県民が吠えた!


 今宵のPDM夜会も『ロシア人風和歌山県民の喘ぎ声』が田舎に響き渡っただけだった――。

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