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ダブル異世界転生 現代科学で人を幸せにしたい  作者: とと
第4章 フルショア公国後継戦争
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第12話 ピーターとシモン-マリー視点

 ピーターと私はフルショアの様々な場所を旅行して歩いた。

 私はフルショアの生まれだけれど、王女だったので、あまり王都以外の場所に行ったことはなく、今回の新婚旅行はとても楽しい毎日だった。


 ピーターはアダムお兄様に頼まれて、フルショアの復興のアイディアを考えていて、南部の街クフクラで野生のカシスを使った町おこしをすることにしたみたいだ。


 クフクラの街では町長をしているシモンが営んでいるジグムントという名の宿に泊めていただいた。


 シモンは私の聖女伝説を聞かせて欲しいと、お茶に誘ってくれた。

 私は聖女なんかじゃないのに。

 フルショアの守り石を破壊したのだって、世間では私がやったことになっているけれど、本当はピーターがやったことなのよ。

 風の悪魔っていうのもピーターの事なんだから。

 みんなが知っている話は、ほとんどが作り話で、本当の話をシモンに教えてあげた。


 シモンは最初ピーターの事をリガリア王国のよそ者が、フルショアの聖女様の夫になるなんて許せないって思っていたようだけど、ピーターの凄さにビックリしていたみたいだった。


 シモンはピーターの事も色々と手伝ってくれているみたいで、カシスの収穫のための村娘を集めて褒めてもらったことなど、シモンはピーターの役に立てたことを街のみんなに自慢していた。


 私とピーターが泊まってくれている宿が、汚れていたら恥ずかしいって言って、従業員全員で毎日ピカピカにしてくれるようになった。


 前に夕食で、ピーターの舌には脂っこくって、塩辛すぎるようだと教えてあげたら、コックと何度も話し合って、ピーターの舌でも満足してもらえるものを出すんだって、よく試作品を私のところに持ってくるようになった。


 私が美味しいとか、素敵とかって言ってくれるのが嬉しいっていう話で、いつしか色々な食べ物を私が食べて、一番美味しいのはどれかを決めるっていうのが日常化してきた。

 シモンの他にも、私にこれを食べて欲しいとか、私のカシスリキュールの方が美味しいって言って、私に食べ物を持ってくる者が増えていった。

 個別に食べていると収集がつかなくなったので、コンテスト形式を取り入れることになった。


 最初はピーターが頑張っているカシスリキュールコンテスト。

 次はカシスリキュールを使ったお菓子コンテスト。

 シモンが頑張って仕切ってくれた。私は審査員席でリキュールを飲んだり、お菓子を食べたりしているだけで申し訳ない。

 私もちょっとだけ作る方で参加してみた。


 そういえばこの街を発展させてくれたピーターに恩返しがしたいとシモンが頼んできた。

 何かピーターが喜ぶことをしたいとの事だった。

 前に孤児院で劇をやって、ピーターに見せたら、ピーターがすごく喜んだという話をしたら、街の子供たちを集めて劇団を作るって頑張ってくれた。


 どんな劇が良いだろうと相談されたので、私は前世で読んだ絵本からいくつかを教えてあげた。

 シンデレラとか、赤ずきんちゃんとか、三匹の子豚とかね。

 この世界ではまだまだ演劇は盛んではなかったので、子供たち向きの演劇というのはなかったのだ。

 結局私が白雪姫と7人の小人の脚本を書いて、劇をすることになった。


 脚本を準備するだけのはずだったのに、いつの間にか参加者に入れられてしまった。

 それも私が白雪姫役だった。

 本当はおばあさんの魔女役が良かったんだけどなあ。

 みんなが絶対に私が白雪姫だって言って、許してくれなかった。


 ピーターは劇をすごく楽しんでくれた。

 ピーター以上に街のほとんどの人たちが大喜びで劇を楽しんでくれた。

 なんかリガリア王国からも劇を見に来ていた人がいたみたいだ。

 街の少年少女でやる劇はこの後も定期的に開催され、クフクラの名物になったみたいだ。


 私は少年少女でやるのなら合唱も良いなと思って、高音域の綺麗な子たちを集めて、色々な歌を教えてみました。

 こちらも劇の後に合唱を披露させてもらいました。

 フルショア少年少女合唱団はこうしてクフクラから産声をあげることになったのでした。


 こうしてクフクラはカシスリキュールと料理と演劇と音楽の街として、大成長をとげることになりました。


 今では食品に与えられるクフクラコレクションでの金賞は、世界的に名誉な賞になっています。私はこのコレクションのために、毎年クフクラに来るのがとても楽しみです。


読んでいただきありがとうございました。

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