第29話 フルショア遠征計画
エギル王子、ジョセフ、エドガーにも集まってもらい、俺たちはフルショアへの遠征計画を話し合うことにした。
「エリーゼから提案で、俺がマリーと結婚し、二人が夫婦として、フルショア公国の内乱の危機に介入するつもりだ」
「お兄様、ピーターがフルショア公国に行くという意思はどうしても止めることができません。どうかピーターにお兄様のお力をお貸しくださいませ」
「エリーゼ、お前はそれで良いのか?」
「私はマリーさんにはどうしても勝てませんでした。
でも今ならまだ引き分けに持ち込めますわ。
私もピーターを決して諦めたりしませんですわ」
「わかったよ。エリーゼ。お前も辛いんだな
エドガー、フルショア公国への遠征計画を立ててくれ」
お前なら、次は何をすれば良いのか、当然考えているだろう」
「頼りにしているぜ、エドガー」
周りにいたほとんどが、エドガーが次に何を言うのか、注目している状態になった。
「おいおい、全員俺頼りですかあ。こりゃ燃えてきますね」
「とりあえずエドガーへの報酬はXO(Extra Old)を1樽だすからさ」
と俺は先に報酬を約束した。
「ピーター、XOはまだあと2年熟成が必要でしょ。まあそれを確約されたら、働かないわけにはいきませんけどね」
「ではプランを説明しましょう」
エドガーはフルショア遠征のプランについて語り始めた。
「まずピーター、マリー、ハンナは準備ができ次第、最速で飛空艇1号機でフルショア公国ノヴァック領プハラに向かってください。
アダム王子の安全の確保が最優先です。アダム王子が殺されてしまっては、どうしようもありませんから」
「次にエギル王子、ジョゼフは王国騎士団の中からマリーに協力してくれそうな精鋭を連れて飛空艇2号機でフルショアを目指してください。
2号機の乗員限界ぎりぎりまで人員と装備を絞り込む必要がありますが、何往復かすれば300人くらいはフルショアに送ることができるでしょう」
「次にエレーヌは傭兵を雇ってください。
お金は王家が出しますが、王家ではなく、エレーヌ個人が雇ったということにしてください。
ハンナを助けるためですから、構わないですよね」
「エドガー、もちろん協力しますわ。お金もポムドールで賄いますから、ご心配なく」
「エレーヌ、傭兵は可能な限り多い方が良いです。騎兵を中心にして、移動速度が高いものだけをお願いします」
「ピーターは前に紹介してくれたエリックに、傭兵が集まるまでに、例の荷馬車用ベアリングとダンパーを量産させておいてください。
このプランに輸送力の増強は欠かせません」
「わかったよ。エドガー、エリックには大至急でやってもらう」
「それとピーター、無線機を大至急あと2つ作ってください。1号機、2号機、王宮の奴に加えて、騎士団と、エレーヌ傭兵団に持たせなければなりません」
「エギル王子は王宮に手を回して、ピーターとマリーの結婚を大々的に宣伝してください。
これはこの戦争の大義名分になりますので、しっかりと重みをもたせておくことが重要です」
「さあ、それじゃあ各自、やるべきことをやっていきますよ」
「よっしゃー」
俺たちは円陣を組んで、大きな掛け声で心を一つにしたのだった。
本話で第3章が終了しました。
閑話を3つと人物紹介を挟んでから、舞台をフルショア公国に移して第4章に突入します。
ぜひとも楽しみにしていてくださいませ
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