第25話 誘惑
入学式の後に俺は王宮に呼び出された。
王宮で俺を待っていたのはフランソワ王妃様だった。
フランソワ様にとってはエギル王太子に続く二人目の子供になる第3王女のエリーゼの教育係兼騎士に俺が選ばれた事。
エリーゼと俺は王家として正式に婚約者になっている事。
これは政略結婚で断る事ができない事。
なのでアカデミーでは同室で構わない事。
在学中にエリーゼに手を出しても全く問題はないが、きちんと避妊だけはして欲しいとの事が王妃様から説明された。
エリーゼはまだ子供じゃないですかと言ってみたのだが、すぐに成長して、もの凄い美人になりますからって太鼓判を押されてしまった。
フランソワ様もエリーゼと同じくらい成長が遅かったと言われてしまうと、納得せざるを得ない。
あのチンチクリンな身体が王妃様の様なグラマラスな身体になるとは想像できないが、エリーゼはまさしくフランソワ様そっくりの娘だ。
俺は本当はマリーの事が好きなんですと、ここで打ち明ける事は出来ない。
王家は俺がフルショア公国に出て行ってしまう事を何としても防ぎたいのだからだ。
俺はエリーゼの婚約者として、さらにはアカデミーにおけるエリーゼのナイトとして、エリーゼの保護をしなければならなくなった。
俺はエリーゼのエントリーに合わせて授業を受けなければならなくなったし、ダンスパーティーなどはエリーゼをパートナーとしなければならなくなった。
公爵令嬢にふられた後はすぐに王女様と婚約って、どれだけ恵まれているんだと、周りからは羨望の眼差しで見られたが、俺の心はどんより曇ったままだった。
さらに悪い事があった。エリーゼの魔法属性は光攻撃魔法で、他人の心の中に干渉できるものだった。
四六時中エリーゼと一緒にいる上に、エリーゼは俺の心の中に入ってきて、エリーゼは可愛い。エリーゼが大好きって心の中でつぶやくのだ。
もしもエリーゼが今のチンチクリンの体型でなかったら、マジでやばかったかもしれない。
エリーゼが俺に対する武器として使っているスクール水着に、しろいって日本語を書いておいて本当に良かった。
何度かエリーゼに催淫されて、押し倒してしまったが、しろいの文字で我を取り戻す事ができた。
エリーゼは日本語が読めないから、俺がなかなか落ちない事にかなり疑問を抱いていたみたいだ。
マリーはエリーゼに対して直接的には行動できなかったが、治癒魔法で俺を癒してくれるなど、間接的に支援をしてくれた。
週に一日だけ参加するベクトル教授の実験室が唯一エリーゼと離れられる時間で、エリーゼ対策の魔道具開発が俺のメインの研究テーマになってしまっていた。
でもエリーゼ、マジで可愛いんだよなあ。
もう欲望に負けても良いんじゃないかと時々思ってしまう。側室をもらうってのもokみたいだし。
いかんいかん。またエリーゼが俺に魔法を使っていた。
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