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ダブル異世界転生 現代科学で人を幸せにしたい  作者: とと
第3章 二人の転生者
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第18話 デート

 俺はマリーとハイジと一緒にベクトル教授の実験室で毎日朝から晩まで実験に明け暮れる日々を送っていた。


 そして久方ぶりにハンナに鼻先に剣を突き付けられることになった。


「貴方はマリー様を道具と勘違いしていませんか?」


 俺は必至で弁解したが、全く無駄であった。ハンナは聞く耳を持たなかった。


「私は先生と一緒に居られれば、それだけで幸せなんですよ」


 とマリーは俺をかばってくれたが、ハンナは


「ではマリー様は実験室にいるのと、ショッピングを楽しむのと、どちらが好きですか?」


「それはその~。やっぱりショッピングとかの方が楽しいと思います」


「というわけでピーター、マリー様をショッピングにお連れするように」


「わかったよ。ハンナ。その剣をどけてくれー」


「わかれば良いのです。わかれば」


 といった具合に、俺は次の光の日に、マリーとショッピングに出かけることになった。

 そうデートである。


 毎日ほとんど朝から晩まで一緒にいるのに、なんで休日までと思ってはいけない。

 女子にとっては、シチュエーションを変えることは重要なのだ

 と、前にエレーヌに教わった。


 ショッピングでは決して鍛冶屋や、道具屋といった発明品にかかわるお店に行ってはいけない。

 また新しい発明のアイディアなどを話してはいけない。

 デートでは俺がしゃべるのではなく、ちゃんとマリーの話したい話を聞くのだ。

 と事前にハンナに思いっきり釘をさされた。


 ハンナは朝の出がけに俺の服装をチェックしにきた。

 普段着で出かけようとしていたところをこっぴどく怒られた。

 そうしてきちんとコーディネートした服装に無理やり着替えをさせられるというおまけまでついた。


 待ち合わせ場所に行ってみると、すでにマリーは来ていた。

 可愛らしい白いワンピースに、あわいピンクダイヤのネックレスをしていた。

 普通ダイヤのネックレスはダイヤ1個をペンダントチェーンなどで結んだものだが、マリーのつけているネックレスは真珠くらいの大きさのダイヤが数珠つなぎに結ばれているという贅沢な仕様だ。


 実験で余った小さめのものを再利用したものだが、売ったらいくらするかわからない。まあ俺とマリーとハイジの愛の結晶だから、プライスレスとしておこう。


「真理亞、今日の服はとても素敵だね。ネックレスもとてもよく似合っているよ」


 ちゃんとかまずに誉めることができた。これもエレーヌに何度も指導を受けたことである。


 そういえば俺って、前世を含めても、女性とデートしたことが一度もなかったんだなと今更ながら気が付いた。


「それじゃあ私が先生の初デートの相手ですね」

 と、マリーは終始ご機嫌だった。


「今日は真理亞の行きたいところに一緒に行くよ」

 と宣言して、せっかくなので手を握ってショッピングに出かけた。


 単に俺には女性を喜ばせるエスコートなどできないので、マリーに丸投げしただけだったが、マリーはとても嬉しそうだった。


「では孤児院に行きたいです」


「え、どうして?」


「実は私は孤児院で、ボランティア活動をするのが好きなんです。

 そもそも子供が好きですし、誰かのために役に立つことができるというのが、大好きなんです。

 なのでフルショア公国にいたときにも、よく孤児院に行っていました。

 リガリア王国のアカデミーに来てからは、そういう機会が少なくなってしまい、ちょっと寂しかったのです」


「真理亞は優しいんだな」


「私は先生と神様のおかげで、このように恵まれた環境に暮らしていけています。

 そのことに感謝して、恵まれていない人たちに、少しでも分け合えるようにしたいんです」


 マリーの顔は普段の実験生活よりもはるかに輝いて見えた。

読んでいただきありがとうございました。


これからは毎日7時に更新をしていくつもりです。


更新頑張れ!

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