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ダブル異世界転生 現代科学で人を幸せにしたい  作者: とと
第3章 二人の転生者
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第10話 嫉妬の炎

本日はお盆休暇でお休みの方が多いので、ゲリラ的に複数話投稿しまーす

 今日はアカデミー内の親睦ダンスパーティーが開催された。


 これまでは身長的に女性をエスコートするのが厳しかった事もあり、この手の会にはサボりを決め込んでいたのだが、今回は在校生代表として新入生をエスコートしなければいけないという事で、出席することになった。


 ただ俺も15歳となり、成人をする年齢となった事で、概ね標準的な男性のサイズになっていた。


 これまでエレーヌにみっちりとダンスや礼儀作法は鍛えてもらっていたから、女性のエスコートは全く問題ない。


 初めは嫌々の参加だったが、参加してみるとまんざらでもないと思い始めた。


 特に俺とダンスしたいという令嬢がたくさんいたのである。

 俺ってそこそこ人気があったんだ。


 おかげでちょっと鼻の下を伸ばしすぎていたのかもしれない。


 パーティーが終わって、寮の部屋に戻ると、ものすごく不機嫌そうなマリウスがいた。


「ピーターはずいぶんとおもてになるんですね?」


「え、マリウスもダンスのお相手が列をなしていたじゃないか?」


「私の話は良いのです。ピーターはエレーヌという決まった婚約者がいるのですから、あの様に誰とでもホイホイ踊るというのはどうなんでしょう?」


「いやー、エレーヌは俺が他の女性に目を奪われても、ヤキモチとかは焼かないよ」


「あら、随分と余裕があるんですわね。エレーヌさんはきっと心の中で泣いていますわよ」


 嫌に突っかかるマリウスの態度に、俺はだんだんムカつき始めていた。


「俺とエレーヌとの関係はちょっと特殊なんだよ。そもそもマリウスの知った事じゃないだろ」


「そうですね。ええそうですとも。私の知った事じゃないです」


 そう言いながら、マリウスの目から涙が流れ出した。


「あのー、おかしな事を聞くけど、もしかしてマリウスって、俺の事が好きだったりする?」


「-----」

 返事がない。マジかよ。


「マリウスごめん。さすがにエレーヌとは違って同性相手にはちょっと恋愛できないよ」


「え、エレーヌとは違って」


「あ、失言。ごめん、マリウス。忘れて」


「ハンナが言っていましたが、エレーヌは女性同性愛者だって。それって本当だったんですね?」


「あ、そうか。ハンナからもう聞いていたんだ?

 そうだよ、エレーヌは実は男性恐怖症なんだよ」


「私、今日はエレーヌさんとダンスをしましたけれど、エレーヌさんはとてもエレガントに踊られていましたよ」


「あれ、エレーヌって俺以外の男とは踊れなかったんだけどなあ」


「やっぱりエレーヌさんとピーターは愛しあっているのですね?」


「いや、俺がこれまでは成人男性じゃなかったからだろう。

 ただこれまでは大丈夫だっただけで、今日はそういえばエレーヌが俺を避けていて、一緒には踊らなかったなあ」


「それじゃあピーターとエレーヌの婚約って、もしかしてホンモノじゃあ無いんですか?」


「うん、そうだよ。

 エレーヌと婚約した当時は、俺はまだ子供だったからね。

 それでエレーヌは俺相手にはジンマシンが出なかったんだ。

 エレーヌは当時婚約を色々なところから持ち込まれて困っていたんで、俺はそれを助けるために婚約したんだ」


「それじゃあ本当は仮面婚約者って事ですか?」


「うん、もしも俺に本当に好きな女性ができた時には、エレーヌは俺を解放するって契約になっている」


「それじゃあ最後の質問です

 ピーターは飛田先生ですか?」


「え、マリウス、なんでそれを知っているの?」


「やっぱりそうだったんですね」


 マリウスの身体からうっすらと煙のようなものが立ち込めてきて、徐々にシルエットが丸みを帯びていった。


「え、え、えーーーーー」


 完全に女性の姿に変わったマリウスは

「私は白井真里亞です。飛田先生、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」

 とつぶやいて、俺の胸に倒れこんできた。

読んでいただきありがとうございました。


これからは毎日7時に更新をしていくつもりです。


更新頑張れ!

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