閑話3 両刀使いのナンシー
本話にはガールズラブとちょっとエッチな内容が含まれます。そういうのが苦手な方はご注意ください
あたしはナンシー。
ポムドール公爵家のエレーヌお嬢様の使用人として、王立アカデミーの寮で側使えをしている。
お嬢様には実は大きな秘密がある。
男性恐怖症で、普通に男性が近づくと、ジンマシンの様な物が身体に出てきて、痒くなってしまうのだ。
そのためお嬢様は男性と愛し合う事が出来ない。
しかしお嬢様は公爵家ご令嬢だ。
公爵家のためにどなたかと政略結婚しなくてはならなくなった。
可哀想なお嬢様。私はお慰めをして差し上げた。
お嬢様は男性と愛し会えない身体のため、女性同士で愛し合うご趣味を持っている。
あたしはお嬢様にはとてもよくしてもらっている。
お嬢様のお役に立ちたかったのだ。
あたしはお嬢様を救うあるアイディアを持ちかけた。
それはピーターにお嬢様の夫になってもらう事だった。
きっとピーターならなんとかしてくれるはずだ。
あたしには良く分からないけど、頭の良いピーターになら、なんとかできないはずはないんだから
お嬢様はピーターに話を持ちかけ、お嬢様とピーターは仮面婚約者となった。
そして新学期からはお嬢様とピーターとあたしの同居生活が始まった。
お嬢様にご奉仕するのは今まで通りだけれど、時々ピーターとも愛し合っても良いって言って下さった。
ピーターは最初はあたしとしてはいけないと言ったけど、あたしは絶対にピーターと結ばれたかったから、ピーターに何度もお願いした。
愛しいピーターと一つになる事が、小さな子供の時からの夢だったって。
ピーターは頼みごとをされると断れない性格なのはよく知っていたからね。
ある日お嬢様と愛し合った後、ピーターがドアの向こうで声を聞いていた。
あたしはピーターに抱いてくださいって本気でお願いした。
そうしてついにあたしはピーターと一つになる事ができた。
お嬢様と身体を重ねると、爪の先から頭のてっぺんまで電気が走って、身体中の全てが敏感になっていって、身体の隅々が震える様な気持ち良さが味わえる。
逆にピーターとは身体の中心部が貫かれて、全てが真ん中に集まってくるようで、頭の芯が真っ白になって、我を忘れてしまう。
あたしだってお嬢様や、ピーターにもっともっと気持ちよくなって欲しいから、色々と頑張っちゃう。
お嬢様もピーターもあたしからすれば雲の上の人達だもん。こんな幸せがずっと続くなんて思っていない。
ただできたらピーターの赤ちゃんだけは授かりたい。
魔法の避妊薬は毎日飲む様に言われているが、実は時々わざと忘れている。
あたしだって、弟のルーシーは実はピーターのお父さんのゴードン様との子供だって知っているんだよ。
だからあたしがピーターの子供を産んでも良いよね。ね、ケイト。
もしもピーターの赤ちゃんを授かることができたら、あたしは本当に幸せになれるんだから。
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