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ダブル異世界転生 現代科学で人を幸せにしたい  作者: とと
第1章 クーリエ領の怪力次男坊
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第3話 読み聞かせは大事なんだよ

 俺が1歳を超して乳母としての仕事はひと段落したので、ケイトは住み込みをやめ、通いで仕事に来るようになった。ナンシーも朝はケイトにおんぶされてきて、ケイトが仕事の間だけ子供部屋に預けられている。


 ナンシーは自分の事を俺よりもかなりお姉さんだと思っているみたいで、二人きりの時にはいつもナンシーが主導して遊びを決めようとする。俺は本当は30と1歳なんだけどね。ただ普通にやりたいようにやってしまうと、周りに見られてどんな風に思われるかわからないんで、とりあえずナンシーのやることを真似しておくことにした。


 ナンシーは自分の真似をして嬉しそうな俺の事を、本当に弟を見るように、いつも面倒を見ているつもりだ。


 俺はケイトに本を読んでもらうのが好きだ。どうやら子供向けの絵本なんてものはこの家に存在しないみたいだが、とりあえず書棚にある本の中で、手に届くところにある本をケイトのところに持って行くと、ケイトはその本の中から、子供でもわかるんじゃないのかなってところを探して読んでくれる。


 ナンシーはケイトの読み聞かせが始まるとつまらないとおもうのか、すぐにスヤスヤと寝息をたて始めることが多い。そのくせ読み聞かせが中断すると起きてしまうのが不思議だ。


 俺はって言うと、読み聞かせをしてくれる本を覗き込みながら、ケイトの声と本の文字を見比べるのが好きだ。


 当然まだ文字がちゃんと読めるわけではない。ただこんな風に本とケイトの間に陣取っていると、自然とケイトのFカップが頭に当たって気持ち良いからだ。


 何事もやっているその瞬間が楽しくなければ、続けられない。楽しみながらすることは、いやいやすることよりもずっと効果的だという事を俺は知っている。俺はできる幼児なのだ。


 結果として読み聞かせでケイトに読んでもらった事を総合すると、どうやらこの世界では太陽神や月の神に加えて、大地の神、風の神、火の神、水の神などと言う様々な神々がいるようだ。


 夜の星々にも星座があって、その星座にちなんだ神々の話があり、この国の王はそんな星の神のうちの一人の末裔らしい。


 まあ日本書紀やギリシャ神話などを思い浮かべてくれれば、似たようなものなんだが、星座の一つ一つが地球のソレとは全く違うので、どうやらこの世界は地球上の別の場所とか、別の時代って訳ではなさそうだった。


 ラクダ座とか、ラクダ使い座って言う星座を聞いたことがないよね。ラクダ使い座は地球で言う北極星を見つけるための星座なんで、北斗七星や、カシオペア座みたいなものなんだろう。


 まあ主な移動手段としてラクダが利用されているらしいから、きっとラクダ使いは旅を上手にできるんだろう。


 それから俺が今、一番に興味があるのはこの世界の魔法についてだけど、神が火の神、風の神と複数居るように、魔法にも神に応じた属性があり、火属性、風属性というものがあるらしい。その中で普通の人には一つの魔法属性しか使うことができないそうだ。


 貴族に属する人はだいたいが一つだけの属性魔法を使うことができるらしい。しかし平民ではほとんどの人が魔法を使えない事が多く、たとえ使えても、低級の魔法一発くらいしか体力的に厳しいとの事だ。


 ちなみにクーリエ家は子爵家という貴族なんで、ゴードン父様も、メアリー母様も魔法は使えるみたいだ。ケイトは平民なんで、魔法は使えないそうだ。


 俺はきっと遺伝的に魔法が使えるんだろう。まあ神さまがボーナスで魔法をつかえるようにしてくれている筈だ。まだまだ時間はたっぷりある。あわてないで行こう!

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