表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダブル異世界転生 現代科学で人を幸せにしたい  作者: とと
第1章 クーリエ領の怪力次男坊
2/122

第1話 誕生

 真っ白い部屋がさらに光に包まれたあと、俺が目にした世界はうすぼんやりとした世界だった。ちゃんと赤ん坊として転生をしたみたいだ。どんな世界に転生したのか? 俺はどんな風に生まれ変わったのか? 


 色々と疑問はわくのだが、残念なことに本当に赤ん坊のようで、おっぱいをくれる母親と、垂れ流し状態の下の世話をしてもらうだけの毎日だ。首がすわっていないものだから、自分で見たい方向をみることすらできやしない。


 とりあえずあんまり母親に迷惑をかけるのもあれなんで、なるべくわがままは言わないようにしていたが、どうやらおむつは紙おむつではないようだ。おかげでちょっとでも漏らすと大変気持ちが悪い。


 いい大人なんだから漏らさなきゃ良いんじゃないって言ってくれるなよ。体は赤ん坊なんだから、できないことはできないんだ。


 逆に赤ん坊があまりにもきちんとしていたら、怖がられるかもしれないと思って、しっかり赤ん坊ライフを楽しんじゃったぜ。おっぱいなんて、これまでの人生でこんなに間近にみたことすらなかったのに、しゃぶりつけるんだぜ。


 母親のおっぱいって良いもんだなあ。咥えるだけで安心しちゃうよ。別にエロイ気持ちになったりはしないんだよなあ。


 しばらくの間おっぱいにだけ意識を集中していると、おれはどうやら二人分のおっぱいをもらっているようだ。一人はCカップくらいだが、もう一人はきっとFカップはあろうかという巨大なおっぱいだ。でもまあ両方ともブラジャーをしていないので、そもそもカップっていう概念があるのかすらわからない。


 半年くらいおっぱいライフを満喫した頃には、ハイハイを覚えて俺の世界は大きく広がった。俺におっぱいをくれていた母親はメアリーという名前らしい。Cカップの方の人だ。


 そしてもう一人のFカップ女はケイトというメイド兼乳母として雇われている女性のようだ。ケイトには俺と同時期に生まれたナンシーという赤ん坊がいて、ナンシーもけっこうよく一緒の部屋で寝かされていた。


 どうやら俺の名前はピーターというらしい。ピーター・クーリエっていうのが俺の正式な名前だ。周りの雰囲気からするにヨーロッパの中世風の生活のようだが、ちゃんと苗字があるというのはどうやらけっこう良い家に生まれたようだ。


 ちなみに父親は周りの人からクーリエの旦那とか、ご主人様とか呼ばれている。きっとお金持ちの家なんだろう。ハイハイの途中で見つけたのだが、書棚には分厚い本が何冊も収納されていた。


 いやあハイハイって素晴らしい。今までは寝たきりの生活だったから、見渡す限りの新世界だ。隣で寝ていたナンシーも俺より少し早くハイハイで動き始めていた。悔しいことにナンシーの方が少しお姉さんだったみたいで、ハイハイの速度は敵わない。


 新しいものを見つけるのもナンシーの方が早くって、ナンシーと争っては打ち倒される毎日だった。悔しくて泣いているとケイトが飛んできてくれて、世話を焼いてくれる。


 あともう一人しょっちゅう俺たち二人と遊びに来てくれるのがトーマスだ。トーマスは俺の兄で4歳くらいだ。トーマスにとってはナンシーと俺は動くぬいぐるみのようなものだろう。きっととっておきのオモチャだ。


 トーマスがケイトの真似をして、俺を抱きかかえようとして、落っことされた時はかなり慌てたが、それ以降はけっこう大事にしてくれている。


 トーマスにとっては、俺やナンシーのオシメを変えるのがとても面白いらしく、俺とナンシーがお漏らしをしていないのかをしょっちゅう確かめていて、ちょっとでも濡れているとすぐにケイトに知らせてくれる。


 おかげで気持ち悪い思いを長くしなくて済むんでありがたいんだけど、一応ナンシーは女の子なんだから、股ぐらに度々手を入れるのはどうかと思うんですよ。兄上。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ