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ダブル異世界転生 現代科学で人を幸せにしたい  作者: とと
第2章 王立アカデミーでの活躍
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第1話 アカデミーの入学試験

第2章に入りました。第1章は前置き的に飛ばして書いていたんで、ここからはじっくり頑張って描いていきたいと思っています。

良かったら一緒に楽しんで欲しいです。

 俺は王都のアカデミーの入り口に立っていた。アカデミーの入り口は結構混雑している。

 俺以外にもたくさんの新入生がいるのだろう。俺は新入生の列に並んだ。

 列の中でひと際身長が低い俺。


 順番が来て、アカデミーの入り口に立っているガードマンさんに名前を告げると、名簿をチェックしてくれた。

 俺の名前を見つけると、入学試験会場への道を指示してくれた。


 入学試験会場でも同様に受付の人に名前を告げ、用意されていた受験票を受け取った。

 その後受験票に書かれている番号と会場の机に貼られている番号を見比べて、受験票に書かれている番号の席に座った。この辺りはいかにもザ入学試験っていう感じだ。


 試験会場にいるのは50人くらいだろうか、ざっと見渡してもみても、俺よりも小さい奴はいなさそうだ。着ている服は概ね上品でエレガントなものだ。


 きっと彼らから俺を見ると、なんでこんな子供が、なんでこんなにみすぼらしい服を着た貧乏人が試験会場にいるんだろうという疑問を抱いている事だろう。


 アカデミーの入学試験ははっきりいってびっくりだった。日本でも高校、大学、大学院と数々の入学試験を突破した俺だが、本当に初めてみるような不思議な入学試験問題だった。


 普通試験問題と言えば、採点のしやすさで答えが決まっているような問題がでるものだという意識があった。センター試験で出題されているようなマークシート方式を思い浮かべることだろう。


 しかしアカデミーの入学試験では100人居れば100通りの答えが出るような試験問題が出題されていた。


 地理歴史の試験ではリガリア国内の地名を少なくとも3か所以上使用した上で、その地域の歴史や、文化などについての説明、比較、分析などをした小論文作成が出題されていた。


 俺は折角なので、これまでやってきていたクーリエ領のワイン産業の改革について、クーリエ領と他の地域の特性の違いや、現在の王都での商品の売れ筋とその傾向などについてまとめたものを書いてみた。


 算術の試験では、この国の経済の仕組みや、測量、測角などの算術が応用できる分野において、なんらかの算術を利用したアイディアの提出を求められた。


 俺は樽や、ガラス瓶の制作の際に困難に直面した度量衡の統一とその価値について、まとめたものを書いてみたのだった。


 初日の学科試験の後、王都の宿屋で一泊した。


 二日目の試験は魔法実技の試験だった。さすがに50人で実技試験を行うことはできないのだろう。10人くらいの小グループに分けられて、順番に一人ずつ実技試験が行われた。


 俺の順番になった。試験会場に入ると、一人の騎士が剣を構えて待っていた。


 実技試験は単純だ。魔法を使って、試験官である騎士を倒せば良いだけだ。騎士の側は剣を使って攻撃を防いだりはするが、受験生に対して攻撃を加えることはしないことになっている。


 実を言うと俺はこの世界でこれまで対人戦闘というものをしたことがなかった。対魔物だって、ハイジと出会うきっかけとなったスライムに対する物理攻撃くらいしかないのだ。その物理攻撃だって、スライム相手には全く役に立たなかったしね。


 それでもまあ木や岩などを素手で粉砕したことは何度もあるので、とりあえず騎士が怪我をしないよう、騎士の持っている剣に向かって、圧縮魔法を発動した。


 俺の両手が騎士の剣に軽く触れただけで、騎士の剣は真ん中あたりが握りつぶされたように変形をしてしまい、もう剣とは言えない何かに変わってしまった。騎士はびっくりして剣を手放した。


「俺のこの魔法、触れた処を握りつぶせるんです。もしも今の攻撃ではまだダメと言うのなら、次の攻撃ではその鎧のどこかを握りつぶします。でもその場合、中の体も無事ではすまないと思うんですよ」と声をかけてみた。


「君の実力はわかった。降参しよう。君は合格だ」ひきつったような声で試験官の騎士はそう言ってくれた。

読んでいただきありがとうございました。


第2章に入ってきて、けっこうノリノリで楽しんで書いています。これからしばらくは毎日7時に更新をしていくつもりです。


更新頑張れ!

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