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新桃太郎  作者: 愚者x2
9/22

話其の玖/信用が物事を前進させる

突然の事態を目の当たりにして、

呆気に取られている桃太郎と犬。

猿は雉の空からの攻撃に防戦一方だ。

呆気に取られていた桃太郎がそこへ向かう。

そして猿を包み込むように抱き抱え、猿を庇った。

暫くの間、雉はそんな事はお構いなしと、

桃太郎に攻撃を加えていたが、

一旦、攻撃を止め、桃太郎に話し掛ける。

「おい、そこの鬼。何故、俺の邪魔をする?」

「その前にお前は何故、猿を攻撃してるんだ?」

桃太郎は猿を庇ったまま、雉に訊き返した。

「そこの猿の野郎が俺の子供達を

さらって食べやがったからだ」

桃太郎は猿を地面に下ろし尋ねる。

「本当なのか?」

「さらったのは本当だが、まだ食べてはいない」

猿は素直に答えた。

「本当か!?」

雉が猿の答えにすぐさま反応した。

「ああ、俺の隠れ家に隠してある」

猿は雉に応えた。

「返してやってもらえないか?」

桃太郎が猿に頼んだ。

「お前には助けてもらったからな。断れないな」

不満そうではあるが、猿は桃太郎の頼みを飲む。

「という事で、勘弁してやってもらえないか?」

桃太郎が今度は雉に対して伺いを立てる。

「俺の方は子供達さえ帰って来るのであれば、

何の異存もあるはずはない」

雉も桃太郎の提案を飲んだ。

「じゃあ、隠れ家まで案内しておくれ」

桃太郎は猿を促す。

「来るのはお前だけにしてもらいたいが」

猿は桃太郎以外が隠れ家まで来る事を嫌がる。

「という訳だから、此処で待っててもらえるかな?」

桃太郎は犬と雉に尋ねた。

「俺は構わないよ。お前の事を気に入った」

犬がそう答えた。

「俺もお前を信用しよう」

雉は事態の収拾を桃太郎に預けた。

雉の返事を聞いて、猿が隠れ家へと向かう。

「それじゃ、ちょっくら行って来るね」

桃太郎は猿の後を追う様に猿の隠れ家へと向かった。

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