4日目(その1).準備
朝一番で俺と木本は会社に欠勤の報告をする。まあ人命がかかってるんだ、有給なんて贅沢は言わない……後で警察から事情説明してもらって有給扱いにしてもらえないかなあ。
さて、俺にできるのはもう少ししっかりと事情を聞いてどうするか判断することくらいか、安価主の奴が出した条件を見直して気づいたが、既に色々と危険な状態の可能性があるからだ。
まず、俺らの勝利条件安価主の逮捕だが、はっきり言って俺側でどうこうするには情報が足りなすぎる。火取や警察関係者に容疑者の情報をもらわなければ。
次に残りの安価数が10であるという事実。これは俺ら3人が安価を取り続ければ伸びるわけだがそんなことはまず不可能だろう。では10の安価が達成するまでにかかる時間はどの程度か運の悪いことに前のような長距離移動系の安価は出づらくなっているというかマヨネーズ一気飲みなどの下手すれば数分で終わってしまうものもあるわけで、悠長に構えていられる余裕はない。
ちなみにトリップについてだが
alt1→俺◆VRzB/QLv5Q
alt2→木本◆bM//7b50t2
alt3→金城◆6mQ5Ze1IB.
となった。『本人以外がトリップを使った場合人質の命は無い』この文が安価主がトリップを誰が使ったか何らかの方法で特定できる方法を持っている可能性を示しているだけにどうしようもできない。警察でもこの部分はもめたらしいが人気アイドルグループを万が一にも危険な状態にはできないという結論になったらしい。
そして次の問題。火取は安価を何が何でも実行しなければならないということ。安価主のやさしさなのか犯罪行為を禁止してもらえているわけだが命がけの内容ですらやることを強制されるわけだ。そしてもし不可能な安価が来たらその時点でチェックメイト残り安価数など何の意味もない
最後に、お金が0になったら終了ということ。意外とこれがやばいのかもしれない。例えば「手持ちのお金を全部捨てろ」という安価がになればその時点で終わるわけだ。
こんな状態が今俺らが置かれた立場なわけだ。まずなによりも先に次の安価の内容を相談しなければならない。少しでも時間が稼げ、お金もかからず、火取に負担をかけないもの、できれば安価主本人の情報を得られるそんな安価が望ましい
まあどちらにせよ俺の独断で決めれることではないな警察の指示に従おう