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激昂のイレギュラー  作者: 亜空獅堂
Phase1:幸せな世界
8/12

Phase1-8:幸せな世界

 ハルとの通信が途絶えた。その一点の重みから、フラン・リードは屋外へと飛び出した。

 今回のイベントの指示役であり、本職は監査官。自ら現場に出ることがない彼だが、他に人員がいない。

 市民の誘導は現場スタッフと警備員に任せる。今の最優先事項は、アーマード装着者たちの安否だ。


 ステージが視界に入る。

 下段から、二人の隊員が、青い巨体に向けて連射している。

 一人はピストル型、もう一人はマシンガン型。

 それぞれからビーム弾が放たれ続ける。金属すら容易く溶かす威力を持つ。


 ……弾かれた。

 直撃しても煙一つ上がらず、ただ火花が散るのみ。


『効いていないぞ!』

『実弾に切り替える!』

 装填。

 甲高く気の抜けた発砲音が、重く鋭いものへと変わった。


 だが、結果は同じだ。

 青い装甲に到達した瞬間に潰れ、儚く地面へ落ちる。


 その間に、青いアーマードが動き出す。

 背中に装着されていた、ゴツゴツとした重量物を両手で掴み取る。持ち手が二箇所あり、それぞれで掴む構造だ。

 無防備に見えるその瞬間を狙い、電磁警棒を構えたもう一人の隊員が突っ込む。


 青鎧は、持ち手部分付近にある三角形のストラップを引いた。

 紐が走る。


 ブォォンッ!!


 風が振動したような音と共に、物体から曲面の金属が伸びた。

 鍔迫り合いが始まる。

 彼が持っていた物体の正体は、大型のチェーンソー。


 しかしながら、電磁警棒の強みは現状況にある。対象となる相手側へ、一方的に強力な電圧を流し込めるのだ。

 この時点で敵は感電し、動きを止めるはず。敵は術中にハマった。



 そう思われた。

『な、なにぃ……!?』


 チェーンソーの刃が生む残像は、金属のそれではなかった。

 青白い光の軌跡。

 刃の根本、本来ならガイドバーがあるはずの金属部も、中が透けている。

 見えるのは、炎のように揺らめく、同色の高エネルギー体。

 不安定で、しかし目を奪われるほどに美しく見える。


 警棒の稲妻はどうにか拮抗していた。だが長くは持たない。

 圧倒的なエネルギー干渉を受け、警棒側のバッテリーが急速に尽きる。

 ただの棒になった瞬間、一切の迷いなく切断された。

 まごうことなきビーム兵器……。警察側がサプライズとして披露するはずだった技術を使ってだ。


 青鎧は、チェーンソーの柄尻を使い、隊員の顎へ殴打を繰り出した。

 骨の砕ける音。彼の装着していたアーマードが強制解除され、元の立方体へと戻る。

 フランの数歩先にキューブが転がった。


 更なる衝撃が起きる。

 青いアーマードは、チェーンソーの紐、すなわちスターターロープを二度引いた。

 刃となっていたビームが本体から分離。独立して飛行を始めたのだ。


 残る二人の隊員が撃ち落とそうとするが、まるで意味をなさない。

 それらはただ直線を描くのではなく、曲線、急旋回、加速、といった不規則な軌道を見せる。

 最終的に、銃口部分を正確にスライスする。

 二人はほぼ同時に無力化してしまう。


『まずい。逃げろ!』

 正義の使者であるはずの二人が、背を向けて走り出す。無様な敵前逃亡だ。


 ビームの刃が本体へと戻る。

 戦闘を終えた青いアーマードだったが、今度はステージ上の巨大なオブジェへと向き直る。

 ビームのチェーンソーを振るい、オブジェの根本を、右に左にと切り刻む。


 バランスを失い、傾く。

 頂上に鎮座していた、無駄に大きい警察バッジの模型が、地面に激突して砕け散った。


 これ以上の破壊活動は止めねばならないが、フランは悩んでいた。転がっているキューブに視線を落とした後、すぐにハルを探す。

 見つけるのは簡単だったが、彼女は落下の衝撃で、敷いてあったパネルとその下の芝生を尻で突き破り、見事に埋まっていた。

 脱出するために必死にもがいているところだ。使い物にならない。


 フラン自身も、生体認証登録は済ませている。

 だが実戦への対応に自信はない。後方支援が本分だとずっと思ってきた。適正ではない。明らかに。

 それでもここで退けば、キャリアに傷がつく。


 早歩きが限界。躊躇の証拠だ。

 それでもフランは、正義の執行役として、ガード・キューブを……。



 手に取れる、まだ範囲外だ。

 彼の横を、体勢の低い、速すぎる影が駆け抜けた。

 驚いた時には、その迷いのない影は既にキューブを拾い、爪先で地面を擦って勢いを殺していた。


 身につけているのは、凄惨な現場には不釣り合いな真新しいスーツ。

 金髪が揺れる。

「お前は……!」


 忘れもしない。

 退場時の騒ぎようと、何より、まだ学生であるという異例中の異例が、フランに記憶させていた。

 出番はとうに終わったはずの新米警察官が、今、戦場に出しゃばってきた。





 ジョイは、手の中にある白いキューブを見下ろした。

 これを起動する……。勤務一日目にして命令に背くことを意味する。


 待機室のテレビで惨状を見た。居ても立っても居られなかった。

 友との誓いである正義を遂行するのは、今しかない。

 新米は出るな、という通告が行われていた最中だった。ジョイはこっそりとその場を抜け出した。


「(それにしても、警察の新武装がアーマード・スーツとはね!)」

 初めて知ったその瞬間から、これを着て戦う自分を想像していた。まさか初日だとは。


 うろ覚えだが、あのハルという先輩はキューブの中央あたりを押していた。

 側面。底面。ぐるりと回しても、目印らしきものは見当たらない。

「……ここ!」

 とりあえず押そうと親指を下ろした。

 その途中。

「生体認証が必要だ! 新入りのお前にはまだ――!」

 背後から、眼鏡をかけた警察官の声が飛んでくる。


 ――そうなの!?

 ショックを受けるのと、指がパネルを押し込んだのはほぼ同時だった。



 ガコォンッ!!


 跳ね返りのある強い音。

 キューブは何の抵抗もなく、歓喜するように弾け跳んだ。


「馬鹿な……!?」

 上司と思わしき人物の驚愕を余所に、ジョイはキョロキョロと周囲を見回す。

 この動きなど意に介さず、パーツ群は身体の適切な位置へ張り付いていく。


 やがて、心地よい装着音と共に、全てが吸着。

 ジョイは自分の掌を見下ろし、握りしめる。


 本当に装着、できてしまった。

 初めて身につけたはずなのに、異様なほど馴染む。軽く感じる。

 装着者の筋肉量に合わせて、フレームが自動調整されているらしい。


 改めて、ジョイは戦場を見据えた。

 近くには青いアーマードがいる。おそらく奥で暴れている強化イレギュラーと共犯。

 倒すべき相手ではあるが、優先順位は後者だ。


 なにやら怪物は、一人の少女と相対していた。

 白とオレンジのライダースジャケット。どこかで見た気がするが、今はひとまず頭の片隅に置く。

 少女は機敏だった。怪物の身体へワイヤーを次々と巻き付け、拘束しようとしている。

 実際、両腕は窮屈に縮こまり、ワイヤーの強靭さがひと目でわかる。


 だが、力に差がありすぎた。

 怪物が引く。ただそれだけで、ワイヤーを引っ張っていた少女はうつ伏せに転倒した。


 見計らった怪物がゆらりと俯く。

 巨大な銃口を、観客の残るスタンド席へ向ける。


 穴の奥で、破壊の光が輝く。

 誰も止められない。


 大砲のような轟音。火炎を纏った鉛弾が発射された。

 直撃を受けた三人は当然潰れ……それだけではない。


 鉛玉が破裂。

 着弾点を起点に、爆炎が十字架の形に連鎖した。

 壁が、天井が、客席が、観客が、一瞬で塵となり、吹き飛ばされる。


 いま、明らかに被害を出しているのは、あの銃型の怪物。

 意気込んだジョイは、腰に携えられていた警棒を引き抜いた。

 ……短い。

 先端が折れており、雑に尖っただけの短い棒になっていた。前の戦闘で破壊されたのだ。


 だから何だというのか。

 所詮武装というものは、本来の実力をカバーするだけの存在に過ぎない。


 ジョイは疾走を始める。

 怪物の傍には、先程の爆撃で吹き飛んだと思われる三人分の遺体が雑に積まれている。

 この走行は助走だ。迷わず、その屍の山を踏み台として利用。


 ちょうど爛れていない部分を踏んだため、勢いは死なず、大跳躍となった。

 巨大な銃口を見下ろせる位置まで到達。

 落下の勢いも加え、鋭利な刃物と化した警棒を振り下ろす。


 ザシュッ!

 腹部から腰部にかけて皮膚を抉る。

 だが同時に、少女が巻いていたワイヤーも一本、損傷してしまった。


 それが切り口となって拘束が緩む。

 怪物が旋回し、右腕銃口を向けてくる。



 遅い。

 既にジョイはそこにいない。

 着地と同時に姿勢を低くし、怪物の股下を滑り抜け、背後へ回ったのだ。


 困惑する怪物の背へ、自慢の瞬発力を乗せた縦斬りを繰り出す。

 敵の反応も早い。咄嗟に左腕でガード。


 だが、こちらの勢いが勝った。

 怪人の左腕は根本から切断された。

 断面から、黒く濁った血が噴き出す。

「ギガアアアアアアア!!」

 機械のような叫びが木霊す。

『たまには下も見なよ! バーカ!』



 軽口を吐き捨て、ジョイは気づく。

 それは自分にも言えることだった。


 よろけた怪物の、下。

 何かが光っている。

 浮いた片足。その裏からの光だ。


 そう。全身が銃器の怪物だ。

 どこに穴があってもおかしくはない。


 地面へ向けて発砲が行われた。

 誰に直撃したわけでもないが、発生した爆風を、至近距離にいたジョイはもろに浴びてしまった。

 風を貫く勢いで吹き飛ばされ、壁にもたれるまで転がっていく。





 威厳を保つことはもはや困難だった。ゴードンは息を荒らげ、ほぼ垂直に席を立つ。

 眼下の惨劇はもう見る必要がない。この場から逃げるため、百八十度、踵を返す。


 横切った瞬間、冷静さを失っていない秘書ジョリントが言葉を差し込んできた。

「この場はどう後処理なさるおつもりですか?」

 ゴードンは立ち止まらず、声を裏返させる。

「知るかァ……!! わ、私が始めたことではない!!」


 このVIPルームは専用エレベーターと直通だ。数歩でその閉ざされた箱へ辿り着ける。

 あらゆる面で巻き込まれるのは御免だ。急ぎ、下降用ボタンを押そうとした。



 その前に扉が開いた。

 黒い笑みがこちらを見下ろしてくる。


「ひっ……!?」

 心臓が詰まりかけたが、すぐにその正体を認識する。


 仮面の男、ゼオン・マクラウド。

 当然知っている。気味の悪い仮面がトレードマークで、ワシントン警察の次期トップと噂される男だ。


「な、なんだ……。驚かせるでないわ!」

 胸を押さえ、精一杯の強がりを見せるも、彼はゴードンに目もくれない。背後に控えるジョリントへと視線を向けた。

 それを受けた彼は、表情を変えぬまま首を横に振る。


 プロフェッショナル同士、無言で何を意思疎通し合っているのか。

 自分が入り込めなさそうな世界が成立している。ゴードンは内心、腹を立てた。


 ゼオンがようやく口を開く。

「統括官、ここは危険です。急ぎ避難を」

「分かっている!」

 だからこうして動いていたというのに。

 ゴードンは鼻を鳴らし、エレベーターに乗ろうと一歩踏み出した。


「ああ、それと……」

 境界線を越えた瞬間、ゼオンが付け足す。

「ホワイトハウスからの伝言です。『M』……と名乗る人物から招集が入ったと」



 足が止まった。

 意識が、再び固まりかける。

 しかし合点がいった。


 会場での不可解すぎる惨劇。何かの手違いではない。

 全ては仕組まれたことだったのだ。

 そして脅しだ。

 こちらの動きを全て見ているという……。


 ゴードンは、それを、挑戦だと受け取った。

 強張っていた口角が一気にほどけていくのを感じる。

「……いいだろう」


 思えば、現実から逃避しすぎていた。

 『あの一件』を解決するためには、これだけのことをしなければならないのだ。





 追ってくる。手が。目の玉が。

 自分を狙って肥大化し続ける。数が多くなっていく。


 何から逃げようとしているのかも分からない。とにかくアングは、いま出せる力を振り絞り、この場から離れようとする。

 だが、手足に力が入らない。

 生まれたばかりの子鹿のようだった安定は脆くも崩れ、再び地に伏せる。


 幻覚は鮮明に、現実はぼやけて映る。

 それでも、これから自分に何が起きるかだけは、はっきりと理解できた。


 暴れる強化イレギュラーが地面を掘り返した。

 それによって、粉砕された岩や椅子、様々な物体が全てこちらへ向かって迫ってきていたのだ。



 なら、いい。

 焦がされそうな激痛と、得体の知れない感覚。

 死ぬよりも辛いそれらから解放されるなら、この上ない安らぎに思えた。

 穏やかな気持ちで、まぶたを閉じる。



 ――身体が、ふわりと浮いた。

 天国、という想像は一瞬で消え失せる。

 代わりに肌にまとわりついたのは、風の線。そして、何者かに腰を強く掴まれている感触。


 半開きだった視線が、オレンジのラインを捉える。

 ……あの女だ。

 ワイヤーを利用した高速の滑空で接近し、あり得ない角度からアングの身体を抱え込んだのだ。


 彼女は柱の陰へ滑り込むと、寄りかからせるようにアングを寝かせた。

「間一髪……!」

 まるで何かを成し遂げたかのように息をついている。



 ――なぜ助けた。

 この苦しみから逃れられると思った。お前は目当ての物を手に入れたはずだ。用済みのはずだ。


「痛むの? 見せて!!」

 しかもあろうことか、心配そうに顔を覗き込んでくる。無許可にも頭部へ手を伸ばしてくる。

 人の気持ちを考えない愚か者。


「え……。あたしのせいじゃないよね?」

 そう。彼女の蹴りは関係ない。

 だから放っておいてくれ。なぜ邪魔ばかりする。

 何度も、何度も、何度も……!



 死ね。

 死んでしまえ。



 その言葉が脳をよぎった瞬間。

 痛みという概念が壊れた。


 鼓膜が揺れる。世界が点滅する。

 脳が地中深くに引きずり込まれるような、異常な感覚。



 知らない映像が連続で再生される。

 瓦礫。叫ぶ人々。血。

 露出した脳。切断された腕。焼却される人々。


 泣き叫ぶ人々。

 狂う人々。

 絶叫。


 頭を撃ち抜かれる人々。

 狂う人々。

 笑いながら人を殺す人々。


 絶叫。

 狂気。

 血。

 絶叫。



 ――途端に、視界が、白黒の砂嵐と化した。


「――ング」


 ノイズの向こう側で声がする。


「――アング」


 次は、ハッキリと聞こえた。

 自分の名を呼んでいる。


「アング!!」


 久方ぶりに聞いた、元気な声。

 輝かしい昔を思い出させてくれる、あまりにも温かな響きだ。



 砂嵐と、現実と、記憶が、全て重なる。

 アングの世界は、完全な黒に染まった。





「まさか君……!」

 カザミがこの瞬間を目の当たりにするのは、実に三年半ぶりのことだ。

 それほどの時が経っていても忘れることはない。かつて自分も経験した現象。


 だがこれは、全ての事例の中でも特に酷い。

 カザミの場合は外傷的事象も関係していた。それを抜きにした場合、これは異常だ。

 発作に耐えきれず、白目を剥いて気絶するとは。


 そしてここからは、完全に未知の領域。

 使い物にならないと判断し、カザミはレッド・キューブをポケットに入れていた。



 揺れている。

 その場所がハッキリと。服越しに伝わってくる。

 しかもシャカシャカと、何かが擦れ合う音まで聞こえる。

 不気味な予感。肌で感じつつも、カザミはポケットに手を突っ込む。


 青ざめかけた。

 恐る恐ると取り出し、目の前まで持っていく。



 キューブは、揺れているだけではなかった。

 独りでに、パネルのラインが回転している。

 自ら正解へ辿り着こうとしているように見えた。



 同時に、頭の奥で何かが反響する。

 声だ。それも一人ではない。

 様々な人の、低く、籠もり、呪いに満ちた声。

 言葉を認識することはできない。

「どう、なって……」


 答えを導き出す前に、パズルが完成した。

 そして、キューブの中央部分が一箇所、露骨に飛び出る。

 起動のスイッチか。まさかこれを押せば……。



 そう思ったのも束の間。カザミが押すことはなかった。

 勝手にパネルが沈み込んだからだ。



 直後、見えない衝撃が炸裂。

 至近距離にいたカザミは弾き飛ばされる。咄嗟に足の爪先を立て、どうにか耐える。

 前のめりの体勢で顔を上げる。



 勝手にパズルを完成させ、勝手に起動したキューブが。

 周囲へ突風を撒き散らし、今度は宙に浮いている。


 不可解すぎる。あり得ない。

 しかし異常は極限まで達する。



 アングの指先が、ピクリと動いた。

 目が覚めたのではない。まぶたにはまだ陰がある。

 だというのに、彼は風の影響をものともせず、上半身を起こした。


 やがてふらりと立ち上がり、しかし両腕は、糸で吊られた人形のように伸び切ったまま。

 意識を失った人間が立っている。あまりにも奇っ怪な事態。



「まさか……!」

 カザミの脳裏をよぎる予感はよく当たる。

 当たってしまう。



 赤いキューブが分裂した。

 あとは同じだ。ステージ上で、ハルという警察官がやっていたのと同じ工程。


 だが、光景自体は大きく異なる。

 各パーツはどれも尖り、接続されていくたびに結合部から少量の火炎が吹き上がる。

 形成されていった輪郭は、邪悪という言葉を体現するように禍々しい。


 燃え盛る炎のような肩部のスパイク。

 牙のように突き出た黒い膝当て。

 人骨なのか、獣骨なのか、歯型なのか判別できないベルト。

 悪鬼や邪神、炎魔を想起させる、複雑に枝分かれした頭部のV字アンテナ。

 あらゆる部位に対照的に、破壊の意志を持って点在する緑色の眼。


 全てが繋がりあった瞬間、緑のモノアイが光を放った。



 まだ一人の、『この世界の住人』でしかなった彼は、身に着けてしまったのだ。

 この場の戦況だけではない。


 世界の大局そのものをひっくり返しかねない、最終兵器を。

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