第七章 絶望
施設内は破壊の嵐に包まれていた。
テイラー・バーグは解析機器の陰に身を潜め、四方から迫る変形型生命体を観察していた。
だが、生命体は巧みに攻撃を避け、人間側の防衛ラインを次々に突破していく。
ケイド・マリンズは倒れた隊員を庇いながら反撃する。
銃弾は四肢に弾かれ、接近戦では全く歯が立たない。
その時、テイラーの視界の端に、異形の四肢が迫る。
ケイドは必死に彼女を助けようと前に飛び出す。
「テイラー…生きてくれ!」
だが、異形の四肢はテイラーの肩や腰を一気に掴み、地面に押しつけるように引き倒した。
抵抗する力は無意味で、体は完全に捕らえられた状態だ。
そのまま叩きつけられ、骨の折れる音が鋭く響く。
血が飛び散り、目の前で、テイラーは動かなくなった。
ケイドの胸に衝撃と怒りが走る。
「テイラー…なんで…!」
拳を握りしめ、絶望と憤怒で視界が真っ赤になる。
その怒りは冷静な判断力と結びつき、戦闘力を増幅させた。
倒れた隊員の武器を掴み、負傷しながらも前に進む。
生命体の動きは依然として予測不能だが、ケイドの怒りは攻撃の精度と力を増幅させ、ついに反撃の糸口を生む。
施設は荒廃し、煙と破片が舞う中、戦闘は続く。