表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】SF世界に転生したら人類どころか人外で人類史の空白だった件~人間じゃないけど超優秀な配下を従えてます~  作者: 黴男
シーズン4-ヴァンデッタ帝国戦後

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/295

097-キロマイアとオルダモン

キロマイア皇国の外れに位置する、ナーガ・キオータ星系。

そこは、Ve‘zに対するアウトポストの残骸が存在する、危険な場所であった。

そこを、たった四隻の艦隊が航行していた。


「ハルト様! ここから先はもう...」

「分かっている、だが...!」


艦隊は、どれもボロボロであった。

追手に追われて、交戦の末にそうなったのである。

そして、彼らはここから先がVe‘z領域であることも知っている。

だが、


「オルダモンの卑怯者共に殺されるくらいならば、Ve’zに撃たれた方がまだマシではないか?」

「それは...」


側近は黙り込む。

現在、キロマイア皇国とオルダモン連邦は敵対状態にあり、そしてかなりキロマイア皇国は不利な状況に陥っていた。

オルダモン連邦が誇る高速要撃艦隊が、キロマイア皇国の重戦艦隊を次々と打ち破り、ついに皇都にまで攻め込まれた。

オルダモン連邦は犠牲を省みず、皇帝であるハルト・イシネンを殺害すべく皇城へと迫り、ハルト達は逃亡を余儀なくされたのだ。


「ですが、貴方という旗印を失えば、我が国は...」

「だからこそ、一縷の望みに賭けるのだ」


ハルトは、Ve‘zは友好的ではないが、話の通じない相手ではないと思っていた。

彼等は彼等の大切にする何かに手を出された時のみ、攻勢に転じるのであると。


「こっ、後方にワープ反応! 追手が来ます!」


その時、レーダーの前に座っていた乗組員が叫ぶ。

それで、ハルトは命じざるを得なかった。


「全艦、スターゲートを起動せよ! Ve‘z領域へとジャンプする!」


こうして、キロマイア艦隊は次の星系...アズトカルネラへとジャンプした。

遥か昔に、大いなる戦争の舞台となったらしい場所へ。





幸いにも、艦隊は襲撃されることなくアズトカルネラへジャンプした。

だが、ジャンプゲート起動の兆候を見て、慌てて次の星系であるイルシャンに逃げた。

結果...


「は、ハルト様...!」

「わ、分かっている。」


Ve’zの哨戒艦隊と鉢合わせした。

ハルトは死を覚悟した。

だが、哨戒艦は襲ってこない。


「なぜだ...?」


その時。

不意に、艦橋の計器の一つが奇妙な電子音を響かせた。


「こ、これは...? 機関エントロピー値増大、出力が0に限りなく近くなります!」


艦隊の足は完全に止まり、逃げる手段は失われた。

益々絶望するハルト達であったが、その時全員の脳裏に、不思議な声が響く。


『貴方達は、何を目的にこの場所まで来たのですか?』

「.....ここへは、交渉をしに参った...」


心を見透かされていると勘違いしたハルトは、包み隠さず全てを打ち明けた。

それは結果として、彼の命を救うこととなった。


『いいでしょう。貴方たちをこれより、我々の保護フィールド内にご案内いたします。そこで、ケルビスという外渉員と交渉していただきます』

「......ありがたい限りだ。我々は侵入者だというのに....」


そして艦隊は、強力な重力保護フィールドの内部へと案内された。

勝手に動く操縦桿を見て、操舵主は遥か昔の帆船の時代、船乗りを誘い出し喰らっていたセイレーンを連想するのだった。


面白いと感じたら、感想を書いていってください!

出来れば、ブクマや高評価などもお願いします。

レビューなどは、書きたいと思ったら書いてくださるととても嬉しいです。

どのような感想・レビューでもお待ちしております!


↓小説家になろう 勝手にランキング投票お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ