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【完結】SF世界に転生したら人類どころか人外で人類史の空白だった件~人間じゃないけど超優秀な配下を従えてます~  作者: 黴男
終章(2/3)-『真実』編

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260/295

260-連邦吶喊

アロウトの外周部に辿り着いたケテルは、沈黙した艦船の中を飛び、何もない場所で静止した。

唐突に、何もない空間から船が出現した。

遮蔽していたアドアステラが姿を現したのだ。


『カル様! ご無事でしたか!』

『大丈夫、ファイス、それより!』

『分かっています、シグナルD、発令!』


アドアステラがシグナルD...秘匿されたコードの信号を発信したその瞬間。

アバターの残骸の中から飛び出した艦が、ジャンプピンガーを展開した。


『ライナ...上手くやってくれればいいんだけど』


その直後。

アドアステラの周囲に、一瞬で500隻ほどの船が姿を現した。

ガンズ星系に集結していた、カルのコネクション経由での傭兵殴り込み艦隊であった。

編成がバラバラではあるものの...全員がカルに恩義を感じており、死ぬ覚悟もできていた。


『よし、全艦隊突撃!』

『アドアステラは最大速度で敵要塞に突っ込め!』

『了解!』


傭兵艦隊が加速を開始する。

加えて、アドアステラのコンピューターを核に『AURORA』が再起動し、沈黙していた艦隊が再び動き出した。


『システム復旧完了。データ更新終了。これより艦隊を再編成します』

『自律行動に移行せよ』

『了解、前衛艦隊を包囲し援護します』


残骸を掻き分け、ボロボロの艦隊が合流して一つの群となる。

そのまま放射状に散らばり、弧を描いて突撃中の傭兵艦隊を半包囲。

速度を合わせて追随する。


『ここから先は通しません!』


そして、それを阻止すべく艦隊がアロウトから飛び出してくる。

だが、傭兵艦隊は止まらない。

通信すら飛ばない。

キネスによりジャンプした瞬間、敵の要塞まで真っ直ぐ突撃。

そういう手筈だったからだ。

生き残れば高額の報酬が出る。

たったそれだけの希望を握り締め、自分達を救ってくれたカルに恩返しをしているのだ。


『どけ、カサンドラ!』


そして。

そこに、エリアランツェが立ちはだかる。

同時に、ケテルがビットの固定を解除し、残り一基になってしまったビットで攻撃を仕掛ける。

だが、虹色のオーラに包まれたエリアランツェには効果がない。


『もう一度、もう一度だ』

『メビウス・ドライブ最大稼働』


エリアランツェの中央アイカメラに、エネルギーが収束する。


『ニュージェネシス、発射』


放たれた一撃は、真っ直ぐアドアステラを捉える。

それと同時に、アドアステラの艦首が変形、砲門が姿を現した。


『そらすだけでいい! やれるな?』

『お任せください、中心点を捉えました』


砲門から、レーザー砲が放たれた。

それはニュージェネシスの中心点に衝突すると同時に粒子干渉により力場を生成、ニュージェネシスはアドアステラの手前で壁にぶつかったかのように幾つものビームに屈折し、後方にいた戦艦数隻と、さらに後方の艦隊を吹き飛ばした。


『全砲門、開け!』


直後、アドアステラが撃った。

空間を切り裂いたそれは、エリアランツェがターボ・シールドで防御しようとした瞬間に捻りが加わり、重力湾曲を振り切って装甲に直撃した。


『この短期間で...』

『対策していたか...!』


エリアランツェは損壊しながら後退していく。

虹色のオーラが機体を強化しているが、凄まじい速度で劣化しているためだ。


『ポッド離脱!』


そして。

アロウトに最接近したエリアランツェの艦橋部から、エリアスを乗せたポッドが離脱した。

動力が停止したエリアランツェはそこで役目を終え、アロウトへと戻っていくエリアスを見送った。

近づきつつある艦隊に対して、アロウトから夥しい数の艦隊が現れ、各地からエクスティラノスたちが合流する。

最終決戦が始まったのだ。


『あの船を止めなさい!』

『CJD起動します!』


アドアステラが唐突に消え去り、再び100kmを飛ばしてアロウトへと最接近する。

艦隊の包囲を振り切り、アドアステラは突っ切る。

ケテルのビットが撃ち抜かれ、爆散するが、それでもアドアステラは止まらない。

追加装甲を、エクリプスレイの直撃と共に切り離し、少しずつ小さくなっていく。

そして、最後列の艦隊を追い抜き...アロウトの防御シールド前に到達する。


『ケテル、あとは頼んだ!』


自動操縦のケテルの頭部が変形。

砲台となり、防御シールドを消滅エネルギーで吹き飛ばした。

アドアステラがそこを通過すると同時に、ケテルは内部機関の最大出力で自爆を決行。

周囲のVe‘z艦船を吹き飛ばすほどの威力の爆発を起こし、主人たちをアロウトの内部へと導いたのであった。


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