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【完結】SF世界に転生したら人類どころか人外で人類史の空白だった件~人間じゃないけど超優秀な配下を従えてます~  作者: 黴男
終章(2/3)-『真実』編

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234/295

234-組み立て工場

というわけで、僕は設計図を抱え、工場部へ向かう。

時間流の流れを意図的に制御している特殊空間であり、その入場は通常手段では困難だ。

通常空間の時間の流れと、より速く流れる内部の時間流の間で引き裂かれる....そうだ。


「プレジアナのトンネルを潜らないと入れないんだよな」


時間流を調整する入り口、プレジアナのトンネルを通過する。

その先は、広大な工場内部に繋がっている。


「エリアス様! 何の御用事ですか?」

「エリアランツェに載せてほしい装備がある、最下層へ案内してくれ」

「了解!」


駆け寄ってきたタッティラに頼み、最下層へと向かう。

円周状になっている工場は、第一層には何もないが、中央の昇降機を使って降りれば、各層にて生産中のルナティラノスを見ることができる。


「一層降るごとに時間が速く流れます!」

「成程な」


最終加工を行っているのが浅層、組み立てを行っているのが中層、下層では部品の生産が行われており、最下層には――――


「ここが最下層、エリアス様は二回目ですよね!」

「ああ」


当時はまだ、エリガードの安置という名目でしか使われていなかった場所だ。

昇降機が下層の最下部を抜け、しばらく空白地帯を昇降機は降りる。

そして....


「これが....指揮官機か」

「はい! 全部で十二機です!」


昇降機が一度停止する。

僕が周囲を見渡すと、最終調整中の十二隻のエクスティラノス専用艦が固定されていた。

どれも、今まで代わり映えのなかった艦艇と違い、それぞれの役割に特化した特殊な外見になっている。


「最下層はまだなのか?」

「はい、これより下降します」


昇降機が再度鳴動し、僕らは更に下部へと降りていく。


「ここが最下層......エリアランツェ開発区域です」


昇降機が、床のくぼみにぴったりと嵌る形で停止する。

四方には、エリアランツェ専用の装備が組み立て中の状態で置かれている。


「ここは......そうか、地上の1秒が1か月にあたる速度か」

「はい」


道理で、こんなに悠長な組み立てをやっているわけだ。

僕は、そこで初めて設計図データをコンピューターに送った。


「これは.....キネス兵器? 初めて聞きます」

「質問は許可しない、これを設計図通りに組み立て、事前シミュレーションにより干渉を計算、組み立て時に適切な配置を行え」

「....分かりました」


これで、エリアランツェへのキネス兵器装備を完了させた。

ニトとあの後話して、相手が使ってきたあの消滅兵装はキネス兵器である事が分かった。

属性は不明だが、僕の装備があれば対策は出来る。


「完成が楽しみだ、頑張れ」

「はい!」


僕はそういうと、仮組みのエリアランツェを見た。

まだ骨格だけだが、全体の形状は何となく掴める。


「確か、ジークエクスティラノスの変形機構を移植するんだったな」

「はい」


エリアランツェ仮組みの真上から、ジークエクスティラノスの完成品が出てくる。

前のジークエクスティラノスは損傷が酷かったので、作り直したそうだ。

作り直してから移植するとは、贅沢なものだが.....


「エリアランツェの装備は新開発の構造を使用してますから、可変機能の潤滑性は非常に高いんですよ」

「そうなのか」

「はい」


そこまで言うなら期待はしておこう。

僕は頷き、昇降機の方を向く。


「もう行かれるのですか?」

「....ああ」

「お任せください、必ずあなた様の宝物を守る兵士を、軍隊を完成させて見せますから」

「勿論だ、そうでなければ――――」


お前の存在意義はない。

その言葉を、僕は口に出すのを憚った。


「....そうでなければ、他の誰にも出来はしない、そうだろう?」

「はい! お任せ下さい! このタッティラ=エクスティラノスに!」


表情は見えない。

だが、タッティラの笑い声が背後から響いた。


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