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【完結】SF世界に転生したら人類どころか人外で人類史の空白だった件~人間じゃないけど超優秀な配下を従えてます~  作者: 黴男
終章(2/3)-『真実』編

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226/295

226-栄光の艦隊

プロクレード星系。

そこでは、ゲート前に係留が完了した大型基地をよすがに、艦隊が待機していた。

そして――――その周囲には、夥しい数のノクティラノスの残骸が浮かんでいた。

数度の襲撃をはねのけ、連邦軍は依然としてそこにあった。


「確かなんだな?」

『はい、間違いありません』


艦隊の中央、アバター級旗艦級戦艦のブリッジにて。

一人の男と、もう一人は仮面をつけた男...その実、シンと男装したその妹、カル...実の名をルカという二人が立っていた。

二人が話しているのは、艦隊を総括する連邦のメインAIである「AURORA」だ。


「海賊国家カルメナスからVe’zが撤退か.......追い詰められていると言っていいんだな?」

『恐らくは。偵察艦からの報告によれば、カルメナスからVe’z星系へのゲートが全停止しているようです』

「待って、お兄ちゃん」

「どうした?」

「偵察艦が普通に行動してるのっておかしくない? 普通、補給線を断つために襲撃を繰り返すと思うんだけど」

「無理やり本土に誘い込む......ように見えなくもないか、流石はルカだな」

「でしょ!」


シンはしばし考え、オーロラに尋ねる。


「本拠地に最終兵器を隠している可能性は充分に考えられる、艦隊を再編成すべきだ。計画案を三時間後の全体会議までに頼む」

『了解』


そうシンが指示を飛ばしたその時。

フュンフから通信が入る。


『こちらフュンフ、敵艦隊が動きを見せています。恐らく総数九千、現在確認されている主要基地の大多数を出したと思われます』

「.....休ませてはくれないか。ルカ、アドアステラで待機!」

「はーい!」


襲撃者に対して、艦隊が動き始める。

基地から発艦した艦隊が、魚群のように群れ、統率された動きを見せ始める。


『各艦連動完了、アバターの射線確保完了』

「了解」


開戦の火蓋を切って落とすのは、アバターに搭載された兵器である。

Ve’zは第一次艦隊五百隻を指定の地点にワープアウトさせ、展開を開始した。


『キルゾーンに敵艦隊の端部が位置しています。誤差の微修正を行います』


アバターが艦首を微調整し、射線がVe’z艦隊に向く。


『発射準備完了』

『発射する』


アバターの艦首から白い輝きが放たれた。

一直線に飛んだそれは、Ve’z艦隊をたった一撃で薙ぎ払った。


『観測しました、”ラグナスの光”です!』

『艦隊損耗率99%、全滅だね』


その一撃を観測し、シーシャは興奮した様子で叫ぶ。

艦隊指揮を執っていたケルビスは、報告を口頭で上げる。


『ふむ、予想通りだね。接触と同時に反応消失。熱で消滅した訳ではないようだ』

『ラグナスの光.....つまりは敵の首都星系で使われたあの兵装ですが、艦船に装備できるとは......』

『量産可能なものではないようですね』

『背後を取るよ』


直後、艦隊の背後にVe’z艦隊がワープアウトし、一斉にビットを展開する。

背面を取られた連邦艦隊だが.....


『成程、素早いね』

『敵艦隊、反転。40秒後に砲塔の旋回範囲に入ります』


一手先んじる形でVe’zが打撃を加えるものの、旋回の速い長距離艦が突出して反撃を加え、Ve’z側の防御が薄い艦船を狙って墜としていく。


『分析が早いですね、この短期間で旧ロット艦の弱点を解析するとは』

『これでも数週間、数百回の戦闘を経ていますからね――――しかし、旧ロット艦も捨てたものではないですよね?』

『ああ、勿論だとも』


短距離ワープで連邦艦隊に肉薄したラエリスが、特攻をかける。

戦艦にオーバーロードさせたダウンレイによる近距離射撃を打ち込み、シールドを破壊した直後にラムアタックを仕掛け、その甲板ごと艦の内部に斬り込み、ワープドライブごと自爆して吹き飛んだ。

完全に消耗品として設計されたからこそ可能な戦法である。


『見せ所というわけですね』

『ああ』


二手に分かれて短距離ワープしたアサルト・コンバットノクティラノスがビットを展開、船体に増設された旧仕様のダウンレイを乱射して艦隊を挟撃する。

かつてTRINITY.同盟に対して猛威を振るったアサルトノクティラノスとコンバットノクティラノスの混成艦隊ですらも、連邦の艦隊を前にすれば多少硬い標的でしかない。


『敵、陣形を変更』

『高耐久の艦船を側面に展開、間隙を縫って長距離砲撃艦を見せていますね、恐るべき連携技術です.....』


何をどうやっているのか、連邦の艦隊は凄まじい程の連携を見せる。

それに敗れ、コンバット・アサルトノクティラノス艦隊は凄まじい速度で損耗していく。


『撃て』


そして、超兵器が乱射され、高耐久艦の数隻を沈める。

確実に損耗はしているが、全体から見れば軽微なものである。


『第三次艦隊を送り込む、虎の子であるぞ、ケルビス』

『ああ、分かっているよ』


そして。

第三次艦隊が送り込まれる。

戦いは中盤に差し掛かっていた。


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