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189/295

189-勝利を目指し

「失態だとは思わない」

『はい.....』


僕はカサンドラを前にして、そう言った。

イレギュラーな相手である事は始めから分かっていたことだ。

ワームホールジャンプを使わなかったのも頷ける、最初から不要だったのだろう。


『記録にない技術ですが、原理の解明は出来ました。.....しかし、対策は出来ません、それを行うと、こちらもワープが出来なくなります』

「どういう事だ?」

『ジャンプドライブの次元結節点同士のリンクを切るためには、次元の不安定性を固定化.....つまり安定した状態にする事が必要ですが、ワープドライブ起動による超光速航行がこの状態になると出来ません』

「フィールド状に展開したうえで、任意でオンオフすれば難しくはなさそうだが....?」

『その場合、展開機を狙われるリスクがあります』

「それなら、展開機をエクスティラノスにすればいい」

『.....その手がありましたか』


そして。

僕たちは、タッティラのもとを訪れた。

そこには、ケルビスの新たな機体が用意されている。

戦術の幅が広がるに従って、ケルビスの機体は段々と器用貧乏になり、当初のコンセプトに合致しなくなった。

最近はノクティラノスの乗艦の改良型を使っていたが、ここにきて僕の新型艦の生産ラインで余った部品や試作型装備を搭載した試験艦としての側面を踏まえて開発されている。

その名は「ジーク・エクスティラノス」。

流石にエリガード後継機にワープ妨害装置を載せるわけにはいかない。

あれは本当の決戦用だからだ。


「ケルビス、行ってくれるか?」

『当然です』


僕の目の前には、ケルビスがいた。

今から、ジーク・エクスティラノスに乗り、ラトラール星系へ攻撃を仕掛ける。

新型ノクティラノスも連れてである。

ただし、ラトラール星系は現在、ワームホールの生成が阻害されている状態にある。

管制システムを敵にオーバーライドされたため、ワームホールの発生阻害システムも停止不能のためだ。

そのため、ケルビスはゲートからの侵入となる。

既にラトラールに接続されている三つのゲートのうち、一つは破壊されている。

もう一つは既知領域に、もう一つはVe‘z領域のフォーディス星系に繋がっている。

ゲートが破壊されたということは伝わっており、ゲートが残っているのは侵攻を継続する為と、侵入したVe’zの戦力を抑える為だと推測される。

つまりは、中央突破が必要な状況というわけだ。

この状況下で、敵の戦力が不明な以上はケルビスの派遣が妥当だろう。


「では、乗り込め」

『はい』


ケルビスが入ったポッドが注水され、トラクタービームで巨大な機体のコックピットブロックまで誘導される。


『慣性制御、部分解除します』


一定方向への重力制御が解除され、ポッドは直接コックピットブロックに滑り込んだ。


「どうだ?」

『大丈夫そうです、駆動系・火器管制システムに問題なし』

「では、行け」

『はっ』


ジーク・エクスティラノスを固定していたガントリーが外れると同時に、僕たちが立っている場所に円形のシールドが形成される。

ジーク・エクスティラノスのスラスターが短く噴射され、浮き上がったジーク・エクスティラノスはそのままサブスラスターを噴射して加速、格納庫の外へと飛んでいく。


『慣性制御を再設定します、防護シールド解除』


僕はアロウト上部にテレポートする。

そこから、アロウトの格納庫から飛び立っていくジーク・エクスティラノスと、アイギス=ノクティラノスが見えていた。

彼らはこれから、ワームホールジャンプでフォーディス星系へとジャンプし、そこからゲートを通ってラトラール星系へと突入する。

アイギス=ノクティラノスは重力推進のため、アロウトの暗い宇宙にはジーク・エクスティラノスのスラスター光だけが見えていた。

頼んだぞ、ケルビス。

「失態だとは思わない」

『はい.....』


僕はカサンドラを前にして、そう言った。

イレギュラーな相手である事は始めから分かっていたことだ。

ワームホールジャンプを使わなかったのも頷ける、最初から不要だったのだろう。


『記録にない技術ですが、原理の解明は出来ました。.....しかし、対策は出来ません、それを行うと、こちらもワープが出来なくなります』

「どういう事だ?」

『ジャンプドライブの次元結節点同士のリンクを切るためには、次元の不安定性を固定化.....つまり安定した状態にする事が必要ですが、ワープドライブ起動による超光速航行がこの状態になると出来ません』

「フィールド状に展開したうえで、任意でオンオフすれば難しくはなさそうだが....?」

『その場合、展開機を狙われるリスクがあります』

「それなら、展開機をエクスティラノスにすればいい」

『.....その手がありましたか』


そして。

僕たちは、タッティラのもとを訪れた。

そこには、ケルビスの新たな機体が用意されている。

戦術の幅が広がるに従って、ケルビスの機体は段々と器用貧乏になり、当初のコンセプトに合致しなくなった。

最近はノクティラノスの乗艦の改良型を使っていたが、ここにきて僕の新型艦の生産ラインで余った部品や試作型装備を搭載した試験艦としての側面を踏まえて開発されている。

その名は「ジーク・エクスティラノス」。

流石にエリガード後継機にワープ妨害装置を載せるわけにはいかない。

あれは本当の決戦用だからだ。


「ケルビス、行ってくれるか?」

『当然です』


僕の目の前には、ケルビスがいた。

今から、ジーク・エクスティラノスに乗り、ラトラール星系へ攻撃を仕掛ける。

新型ノクティラノスも連れてである。

ただし、ラトラール星系は現在、ワームホールの生成が阻害されている状態にある。

管制システムを敵にオーバーライドされたため、ワームホールの発生阻害システムも停止不能のためだ。

そのため、ケルビスはゲートからの侵入となる。

既にラトラールに接続されている三つのゲートのうち、一つは破壊されている。

もう一つは既知領域に、もう一つはVe‘z領域のフォーディス星系に繋がっている。

ゲートが破壊されたということは伝わっており、ゲートが残っているのは侵攻を継続する為と、侵入したVe’zの戦力を抑える為だと推測される。

つまりは、中央突破が必要な状況というわけだ。

この状況下で、敵の戦力が不明な以上はケルビスの派遣が妥当だろう。


「では、乗り込め」

『はい』


ケルビスが入ったポッドが注水され、トラクタービームで巨大な機体のコックピットブロックまで誘導される。


『慣性制御、部分解除します』


一定方向への重力制御が解除され、ポッドは直接コックピットブロックに滑り込んだ。


「どうだ?」

『大丈夫そうです、駆動系・火器管制システムに問題なし』

「では、行け」

『はっ』


ジーク・エクスティラノスを固定していたガントリーが外れると同時に、僕たちが立っている場所に円形のシールドが形成される。

ジーク・エクスティラノスのスラスターが短く噴射され、浮き上がったジーク・エクスティラノスはそのままサブスラスターを噴射して加速、格納庫の外へと飛んでいく。


『慣性制御を再設定します、防護シールド解除』


僕はアロウト上部にテレポートする。

そこから、アロウトの格納庫から飛び立っていくジーク・エクスティラノスと、アイギス=ノクティラノスが見えていた。

彼らはこれから、ワームホールジャンプでフォーディス星系へとジャンプし、そこからゲートを通ってラトラール星系へと突入する。

アイギス=ノクティラノスは重力推進のため、アロウトの暗い宇宙にはジーク・エクスティラノスのスラスター光だけが見えていた。

頼んだぞ、ケルビス。


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