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171/295

171-過去一ノリの悪い人

『うわっ!?』


テリタモンに突入したシュマルは、ワープドライブに異常をきたしてしばし停止する。


『どうした? 何かあったか?』

『とんでもない重力異常ッス、推力は強化されてるんスけど、ワープドライブが使えないッスね......』

『短距離も出来ないのですか?』

『その通りッス、座標計算が出来ないッスから、指定の座標に誰かいなきゃ無理っスね...』

『それなら構わない』


直後、ワームホールからVe’z艦隊が出現する。


『君が行けばいいだろう、遮蔽はできる事だし』

『ムチャ言うッスね』

『役に立ちたいんだろう、ワープのための位置取りを頼むよ』

『了解ッス』


直後、シュマルの機体が光速を越え、消えた。

ワープは出来ないが、シュマルには関係がない。

彼女はハイパーブースターという機構を積んでおり、光速を越えて移動することは困難ではないのだ。


『しかし、基地の方も防衛が大変そうだねえ』

『いいえ、位置座標が固定であればワープは困難ではありません、つまり――――』

『我々だけが不利と言う訳か、ノクティラノスを一隻ずつ残して位置取りをするとしよう....じゃあ、頼むよ、メッティーラ』

『ええ』


ワームホールから現れたのは、メッティーラの乗艦であるライアット。

本土防衛に特化した黒い機体ではなく、大規模戦闘に特化した純白の機体だ。


『メッティーラ...その機体は?』

『最終決戦仕様ですよ、ケルビス』

『私が作りました!』


タッティラが通信に割り込んでくる。

メッティーラが乗っているものはその最終決戦仕様と言う名に恥じぬ、強力なものだ。

本来装備していた特異点機関をもう一つ搭載し、更に制御回路を増設したことで、多くの機体を制御下に置けていた。

メッティーラの周囲には、二百五十のドミネーターノクティラノスが並走していた。


『位置を特定したッスよ、ワープするッス!』

『はい』


メッティーラの艦隊は動き出す。

ドミネーターノクティラノスが先行する形で。


『おっとぉ、敵さんも本気ッスね』

『そのようですね』


基地の内部から、夥しい数のエミド艦隊が出てくる、

その内訳は、実に戦艦822、巡洋艦651、駆逐艦222。

戦力差は1443。

だが、問題ではない。

そう、問題ではないのだ。


『蹂躙します』


ドミネーターノクティラノスが独立型セントリードローン『ベネディクト』を大量に放出して展開、同時にメッティーラもダウンレイ180機を一斉に放出した。


『我々には時間がありませんので、手短に終わらせます』


メッティーラはケルビス程戦いを楽しみつつ合理的に終わらせるタイプでも、空気を読み敵の誠意に応えるジェネラスのようなタイプでもない。

必要とあらば、時間内に終わらせる。

その為であれば何だってするエクスティラノスである。


『踏み潰せ』


ベネディクト、ダウンレイが一斉に射撃を開始する。

超長射程の一撃が、まだ陣形を組んでいないエミド艦隊を襲い、内部電力を破壊して停止させた。


『何と野蛮な、陣を組む時間すら与えぬとは』

『もどかしいね、もう少し見せつける時間が必要じゃないか』


通信で文句を言うジェネラスとケルビス。

だがメッティーラにはそんなことは知った事ではなかった。

最初の一撃でエミド艦隊は半数を失い、轟沈した艦を回避しながら陣を組みなおしていた。


『精神的・電子的な交信は確認されません。旗艦個体はこの場所にはいないようです。では、終わらせます』


次の一撃で、エミド艦隊は完全に滅ぼされた。

メッティーラはただ冷徹に基地のシールドを破壊させ、基地を破壊させた。


『終わりました』

『上々ッスね』

『何が上々なものか、これでは戦にもなってないではないか』

『エリアス様がため息をつかれるのを想像するよ』


自分に向けて飛んでくる罵倒を無視しながら、メッティーラは帰還命令を出したのであった。


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