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168/295

168-疑惑

数日後。

僕は、ケルビス達の艦隊の修理過程を見物に来ていた。


『あっ、エリアス様』

「タッティラ、修理状況は?」

『酷い、です! 装甲のコーティング剤が足りませんから、今取り寄せ中です!』

「成程」


ケルビス達は高熱かつ装甲に対してダメージが蓄積しやすい環境で戦闘していた。

それ故に、タッティラが生産ラインを使わず直接直していた。


『ケルビスさま達には、現在義体で生活してもらっています』

「だろうな」


旧艦体は爆散したうえ、新艦体は大ダメージを受けて修理中という訳か。

次の戦いの指揮官はメッティーラか。


『それにしても、何故わざわざここに?』

「タッティラ、休暇は不要か? あまり外に出ないとカサンドラが言っていたが」


今回の主目的はむしろそちらだ。

AI達の反乱を防止するために、僕は彼ら彼女らの”満足”を保証する義務がある。


『......お時間さえいただけるのであれば、私は....その、とある機械を修理したいのですが』

「....何だ?」


タッティラが許可を必要とするほどの機械.....そんなものがこのアロウトにあったか?

そもそも、シーシャと同じくデータベースに自由にアクセスできるタッティラが.....


『現在、資料室に保管されている.....BT-77211です』

「....成程、これか」


これもまた、異次元転換砲と同じく出所不明の技術だ。

資料室の一か所を占拠している巨大な機械で、故障しているようで動かないらしい。

一点ものだが、それが褒美になるのなら構わないか。


「資料室は転送装置で入れない、直接行くぞ」

『はい』


資料室はそれぞれ空間的に隔絶された場所であり、何かあった時に虚数空間に放り出せるように設計されているのだ。

僕とタッティラはその中の一室へと入った。


「これを直せるのか?」

『壊しても怒らないのであれば』

「ああ」


白い、機械だ。


スキャンには何も反応しない。

タッティラはリフトで天井から釣られたそれに上がり、内部の機構を調べ上げ始めた。


「わかるのか?」

『分かりませんが、データベースと相互参照しながらですね』


タッティラが蓋を剥がすと、どこかで見たマークが裏に描かれていた。


「これは.......もしかして、アンデュラス合衆国じゃないか?」

『....そのようですね、では...アンデュラス合衆国の機材でしょうか』


だとすれば、不自然だ。

エミドの技術を転用した罪で滅ぼされたというが、これらの機材にはエミドの技術が一切使われていない。

こちらが技術を解析できないほどの技術が何故、ここにある?


「いや、待て。アンデュラス合衆国には確か、研究機関があったな?」

『はい、アンドレアス研究機構ですね』

「そこの主任は、確か過去を洗えなかったはずだ」

『つまり....?』


アンデュラス合衆国は、一人の主任....恐らく異世界人だろう。

彼に導かれて、アンデュラス合衆国は技術を身に着けた。

だが、エミドはあくまで「技術を奪った」名目を撤回しなかった。


『修復、完了です!』

「そうか....それで、何の機械だった?」


それについて考えているうちに、数時間経ったようだ。

タッティラは機械を修復し終えていた。

いくつかがVe’zのテクノロジーに置き換えられたそれは、動力を伝達されたうえで待機状態へと移行していた。

僕はその機械について尋ね、彼女は――――


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