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151/295

151-帝王の勅令

TRINITY.の領土を僕たちは次々と踏み潰し、ついにTRINITY.の首都星系であるヤルヴェナプライム...つまりは、トリニティドメインの眼前まで迫って来ていた。

ペーネハイネン、TRINITY.の大戦力が集う場所である。


『平均的な戦力を、なるべく均等になるように配置......』

「つまらないな.....」


この戦場をどう面白くするつもりだ、メッティーラ?

その問いに答えるように、メッティーラは言った。


『ですので、助っ人をお呼びいたしました』

『はい』


空間が歪み、ドレッドノクティラノスを50隻連れたカイザーエクスティラノス.....つまり、ケイトリンが現れた。


「よろしい。お前の力――――存分に振るえ」


カイザーエクスティラノス.....その実力は、エリガードにも匹敵する。

明確な火力はない。

しかし――――その力は、僕にとっても恐ろしいものとなる。


「性能的にはポラノルに似ているが、その出力は......フッ」

『射程範囲に敵の本隊が入りました、やります』

「やれ、存分に」


僕はそう宣言した。

カイザーエクスティラノスの、不格好なその船体が――――花開くように、その荘厳さを露にする。

光の翼を展開し、その能力を顕現させる。


『頭が高い、愚か者共よ。――我が主の前に頭を垂れよ』


直後。

猛然と撃って来ていたTRINITY.の大艦隊が、一瞬でその動きを止めた。


『これは......』

「電力を奪ったか、流石だな」


エナジーバニッシュフィールドジェネレーター。

カイザーエクスティラノスが持つ、超広範囲の電力中和兵器だ。

人間の使う不完全な電力中和装置とは比べ物にならない出力であり、その気になった彼女の前ではあらゆる兵器はその動きを止めるだろう。


「だが、欠点も多いはずだ」

『はい.....今の一撃で、出力の20%を喪失。回復に5分を要します』

「では、ドレッドノクティラノスを嗾けろ」

『は』


ドレッドノクティラノスは、武装をたった一つしか持たない。

だが、その一撃は衝撃が加えられると同時に広範囲に拡散し、半永久的に反射を続けその場にある物質を粉々にするまで終わらない。


『出力が回復しました』

「では、次の手を見せてもらおうか?」

『は』


同じく電力が復旧したらしい数百隻が、再び動き出す。

だが、無駄だ。

カイザーエクスティラノスが持つ力の前には、無力にすぎない。


『我は暴君なり。神たるエリアス様の前に、暴君すら膝を突き、絶望することを知るがいい、無知にして愚鈍なる者たちよ――――カイザーマジェスティ!』


放たれた波動は、あらゆる機械を沈黙させる王の勅令。

センサー妨害、システムクラック、推力妨害、兵器妨害、電力異常――――あらゆる妨害兵器を一纏めに超強化した一撃である。


「面白いな、目の前に敵がいるのに何もできないとは」

『楽しませられたようで、光栄でございます』


僕は頷いた。

ポラノルではこんな大艦隊に影響を及ぼせない。

そういう面で、彼女はショーマンであってアイドルではないのだ。

この退屈な戦いも、これからケイトリンがやる奇跡があれば、少しは楽しめる......そう考えているだろう、エリアス?


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