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144/295

144-破られた平和

アルギゴイネン。

それは、この広い宇宙において、最も安全な宙域である。

しかし――――その永劫なる平和は、この日破られることとなる。


『管制塔! 管制塔! 未知の勢力に襲撃を受けている!』

『管制塔! 管制塔! 市街地が襲撃を受けている!』

『管制塔! 管制塔――――ぐわああっ!!』

『未知の勢力に襲撃を受けている!』

『管制塔! 襲撃を受けている!』

『管制塔! 管制塔! こちら第八十七派出所!未知の勢力に襲撃を受けている!』

『管制塔、未知の勢力が――――』


一瞬で管制塔の処理能力を超えた通信が舞い込み、ローカル通信はあっという間に阿鼻叫喚の嵐となる。


『撃て! 生きたければ撃て!』

『ダメです、ぐわ――――』


あのVe’zが。

仕掛けなければ、反撃することのなかったVe’zが。

明確にTRINITY.に対して牙を剥いたのだ。

惑星は流星と見まがうレーザー砲撃で爆撃され、軌道上にあるものすべてが粉々に破壊された。


『撃て、ハルバラージ!』


主力艦ハルバラージが、接近してくるグラディエーターノクティラノスに対して攻撃を加えるが、近接型の超兵器を浴びながら轟沈する。


『主力艦が......』

『落ち着け、後退するのだ! ヤルヴェナに撤退を!』


逃げていく艦隊を前に、それを指揮するケルビスは嗤う。


『させるはずがないでしょう?』


ドミネーターノクティラノスによる射撃が、TRINITY.艦隊を一瞬にして灰燼へと変える。

その背景では、アドラスによる惑星の重力崩壊が引き起こされていた。

惑星は重力という枷を失い、その大地が剥がれ落ちバラバラになって四散していく。

これと同じ光景が、全ての惑星で行われていた。


『ところで、エリアス様』

『どうした?』


そして。

それだけの暴虐を行えば、当然もう一つの勢力を刺激することになる。


『エミド艦隊を確認しております』

『適当に排除しろ』


エミド側も、未知なる勢力の反抗作戦でそれどころではないのだが――――しかし、不文律に反する者たちを見過ごすわけにはいかない。

そして、エミド艦隊は当然のごとくドミネーターノクティラノスに襲い掛かり――――船団所属でもない一般戦力では勝てる筈もなく。

すぐさま全滅した。


『管制塔、第七警備ステーションに襲撃発生!』

「くっ.....とにかく、敵の戦力を抑制しろ!」


管制官たちは必死に戦域のコントロールを試みるが、圧倒的な物量を前に指揮系統はあっという間に飽和する。

そうして、管制官たちが諦めに表情を沈めようとしたとき。


『こちらTRINITY.対侵略部隊! 管制塔、これより全体の指揮権はこちらへと移譲される!』

「ありがとうございます!」


ヤルヴェナ側のゲートから、小型艦を中心にした防衛艦隊が現れた。

それらはゲート前に展開していたライアットノクティラノスと戦闘を開始し、旗艦「ヤートヴェズナ」が指揮系統を完全に掌握する。


『広範囲に展開せよ! 艦船同士の密度を薄くし、敵の射撃を的確に回避するのだ!』


ジルナイト警部による指揮で、TRINITY.防衛艦隊はVe’z艦隊へと肉薄し、射撃を開始するのであった。


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