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【完結】SF世界に転生したら人類どころか人外で人類史の空白だった件~人間じゃないけど超優秀な配下を従えてます~  作者: 黴男
シーズン5-キロマイア皇国&Ve’z対オルダモン連邦&クロペル共和国共同戦線
119/295

119-女王の懇願

「これは....どういうことだ?」

『私めにも分かりません』


目の前で、モニカが五体投地している。

だが、異常なのは彼女が全裸である事。

ケルビスが来た途端、僕に向かって驚きの視線をぶつけて来たかと思ったら、服を脱いで五体投地したのだ。


『ただ、クロペル人の文化では、服を脱いでの五体投地は完全服従――――つまり、完全投降という意味ですね』

「どういう事だ? 説明しろ、モニカ」

「...私はモニカではありません。...その名前は、身分を偽るために、咄嗟についた嘘で...」

『貴様...エリアス様に嘘をついただと!? 死んでもいいという意思表示か!』

「すみませんでした!」


気になって調べると、モニカと全く同じ容姿の女性が...ティニア?

この女性が、クロペル共和国の女王か...


「頭を上げろ」

「はい!」


もしそうなら、僕は問わなくてはならない。


「どうして、戦争中なのにここへ来た?」

「.......Ve’zの皆様方の事を信用していないわけではありませんでした。それでも.....オーベルン神聖連合を刺激した場合に備えてもいました。両方に....それか、どちらか片方に攻撃されたとしても、ここなら被害は最小限で済みますから....」

「お前は国民と自分の命を秤にかけ、どちらが重いと思う?」


僕は核心に迫る質問をする。

議事録を見た限りでは、彼女は結局僕の判断待ちで、同盟を保留されている。

この同盟の理由が何なのか知れれば、僕は彼女に何もしない。


「........国民です」

「....そうか」


彼女の心境に大きな変化はないように思える。

これでサイコパスだったら分からないが、その時は同盟を切ればクロペルは緩やかに消滅するだけだ。


「ケルビス。彼女の言葉に私利私欲は感じないな」

『そうでございますね』

「では、交渉の時間だ」

「.......はい」


ここでやるのもあれなので、僕は場所を移すことにする。

あ、その前に。


「あーエリス?」

『なーに?』

「今から少し会議で席を外す、夕飯までには戻る」

『分かったわ、破ったら夕ご飯は私が食べちゃうから』


こわい。

僕は頷くと、モニ.....ティニアをアロウトの会議室に一瞬でテレポートさせる。


「えっ? えっ?」

「席に着くといい。同盟の内容を一度整理したい」

「....はい」


僕とティニアは、ケルビスが用意した茶を飲みながら同盟について話し合う。


「......我々には差し出せるものがありませんから、防衛戦力の提供の代わり、資源を....」

「資源は間に合っている」

「でしたら、人材を.....」

「必要だと思うか?」

「そ、それなら.......私が身を捧げれば!?」

「.........」


話にならない。

ティニアは美しく、今まで出会った女性の中ではトップクラスの魅力を持つ。

確かに、豊満というわけではないが、ミルク色の髪と褐色の肌、それにスラリとした肉体は、男を惹きつけるだろう。

だが僕は、今は生憎女だ。

それに、好きで女性を囲っているわけでもない。

本来エリスだけでいいものを、一人オマケがついてきてしまったようなものなのだから。


「君は確かに魅力的だが、僕には不要だ」

「そ、そっか....そうだよネ....」

「僕が要求をしよう。....Ve’z人の身柄を、エクスティラノス全員分でいいので、そちらで保証してくれ」

「....そんな事で....?」

「クロペル共和国の娯楽文化はとても興味深い....だが、行く先々で偽造した身分証を使うのも面倒だ。そちらで保証してもらえれば、家族で旅行ができる」

「かっ、家族....うん、分かりました」


ティニアは一気に赤面した。

何を想像したのか分からないが、今はこれでいいだろう。


「それと、敬語は辞めて欲しい。”モニカ”の時の威勢はどうした?」

「....うん、やっぱり変だよね.....」

「それが一番自然でいい」

「うっ、うん!」


何やら挙動不審な様子のティニアだが、僕には特に悪意や裏があるようには思えなかった。

一体何のつもりだ.....?


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