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【完結】SF世界に転生したら人類どころか人外で人類史の空白だった件~人間じゃないけど超優秀な配下を従えてます~  作者: 黴男
シーズン5-キロマイア皇国&Ve’z対オルダモン連邦&クロペル共和国共同戦線
105/295

105-気づき

その頃。

クロペル共和国側の旗艦では、一人の男が狼狽えていた。

その名はアベル・ジオクリフ総督。


「どういうことだ、何故オルダモンは撤退する!?」

「そ、それが....オルダモンからは撤退の支援をせよ.....と!」

「我らを捨て駒に使う気か!」


アベルは怒り狂う。

だが、実際に宙域に取り残されたのはクロペル共和国であり、それを見逃してくれるほどVe’zは優しくないだろう。


「.....だが、妙だ。オルダモン艦隊は大損害を受けたというのに、何故我らには撃ってこない? 取るに足らない相手だとでも思われているのか?」

『つべこべ言わずに撃ってみましょうぜ! 総督!』

「ま、待て!」


その時、艦隊の中の一隻が発砲する。

直後、その船は光線に貫かれて撃沈された。


『あ、アベル様ぁあああ!』

「くっ――――落ち着け! 皆、落ちつけ!!」


アベルの一喝で、数隻は反撃をしなかったものの、艦隊のほとんどの船は、即座に反撃に転じた。

間に合わず、それらも反撃を受け、攻撃を届かせることなく沈んだ。


「総督、我々も!」

「待て! 我々は近づく以外何もしなかったのだ――――つまり、この場は、待機だ!」


アベルの言う通り、艦隊は待機し続ける。

その間も、撃ってしまった艦船は攻撃を受け続け、そして瞬く間に全滅した。

だが、撃たなかったアベルの旗艦を含めた数隻は、砲火に晒されることはなかった。


「一体.....?」

「敵は、我々の相手をする気など、みじんもなかったという事か....」


アベルは素早く理解した。

撃てば反撃されるが、撃たなければ反撃されない。

敵意があっても、害を与えるような行動をしなければ生き残れるのである。


「これは.....あまりに恐ろしい事実だな」


最強の艦船を持つVe’z相手では、生き残るのは難しい。

そんな中、彼らが――――「撃たなかった船は生きて帰そう」などとその身をもって示せば。

命を賭してまでVe’zを撃とうとする艦など一隻もいなくなってしまう。


「これは全体の士気にかかわる問題だ、早急に帰還する」

「分かりました、艦隊の目的地はノーヴォオルダではなく、クロンシスタ....我々の故郷へ向けよ!」

「はっ!!」


クロペル艦隊は、ゲートへと転進する。

そしてそれを、Ve’z艦隊は静かに見守っていた。


『キロマイア皇国艦隊から、なぜ彼らを見逃したのかと苦情が来ております』

「無視しろ。これは僕たちの誓いであり、同時に人間に広める毒でもある」


エリアスは、キロマイアからの苦情を無視した。

その傍で、カサンドラがにこにこ笑っていた。

後で何かしらの損害をキロマイアに与える気なのだ。


「(我々に対し”苦情”等と.....懇願であるべきです)」


と、彼女は考えていたのだった。


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