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【完結】SF世界に転生したら人類どころか人外で人類史の空白だった件~人間じゃないけど超優秀な配下を従えてます~  作者: 黴男
シーズン4-ヴァンデッタ帝国戦後

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100/295

100-オルダモン/クロペル

「ふざけるな!!」


そう叫び、拳を壁に叩きつけたのは、オルダモンの指導者であるイワノフ・ツペルリュトーレである。


「同志ダグトレ、貴様は私を謀ったのか? キロマイアの皇帝は確かにVe‘zの星系に足を踏み入れたと言ったではないか!」


叱責されているのは、ダグトレ・オルフュンフ。

オルダモンの将軍である。

ハルト皇帝を追い詰めた張本人であり、その事を自慢げに首席に報告してしまったのだ。


「しかし、イワノフ首席! Ve’zの領域に入ったということは、確実なる死が待っているという事に他なりませぬ。言われなくとも、ヴァンデッタがその身を以て示したではありませぬか!」


ヴァンデッタが滅亡した話はあまりにも有名である。

Ve’zの領域に入ったものは生きて出ることは叶わないという、当然の常識である。


「だが、奴らは生きている! どうするつもりだ、同志ダグトレ!」

「暫し、時間を! 時間を頂ければ、情報を集めて、今度こそ奴らを追い詰めて見せましょう!」

「お前はやはり、無能だな」

「な、何ですと!?」


イワノフの冷たい声に、ダグトレは硬直する。


「映像をよく見もせずにベラベラと! Ve‘zによる攻撃で、我々の艦隊は全滅したのだ! ヴァンデッタの惨劇を繰り返すと言うのか!?」

「と、とにかく、今は情報を集めてまいりますので!」

「無能は要らぬ、一週間以内に対策を持ってこなければ、貴様は粛清だ!」

「ははっ!」


ダグトレは半ば逃げるように、執務室を後にした。

彼の脳内では、複数の案がぐちゃぐちゃに混在していた。

なんにせよ、結果を示さねば自分に存在価値は無い。


「何か...何か方法を模索せねば!」


ダグトレは更なる手段を模索すべく、ドアに手をかけて。


「そ、そうだ...あの国に、あの国に救援を求めればいいではないか!」


と叫んだのであった。







ダグトレの言う、「あの国」...そこは、クロペル共和国であった。

オーベルン神聖連合と敵対する、濃い肌の色の民族が中心の星間国家である。

その首都惑星へと降りると、優美な都市が広がっている。

多民族国家でもあるクロペル共和国では、様々な民族の意匠が施された街並みが特徴である。

中でも一際目を引く、白亜のビル。

その最上階にて。


「ふんふんふ〜ん、ふん」


首都惑星の気温は蒸し暑く、その部屋の主人はシャワーを浴びているようだった。

だが、そのリラックスした雰囲気は、部屋の電話が鳴った事により破られる。


「やっ、やばい!」


風呂から飛び出してきたのは、16歳程度の少女だった。

乱雑にタオルを身に纏い、ミルク色の髪を短く切りそろえた彼女は、慌てて電話に出る。


「はい」

『ジアンです、オルダモンとの安保条約について話があるとのことですが...』

「至急繋いで」


少女の碧眼が、髪と同じくミルク色の眉毛によって半分ほど隠れた。


『おお、クロンぺリャの至宝、ティニア様。本日はご機嫌いかがで...』

「そういうのは不要です。今日は何のご用事ですか?」

『わが国が攻撃を受けました。交わした安保条約について、会議を行いたいのですが...』

「なるほど。オーベルンとの戦いでは何度か助けていただきました、会議は三日後までならいつでも可能ですが、どうされますか?」

『では、翌日でも?』

「ええ、構いませんよ」

『では、よろしくお願い致します』


そう言うと、電話は切れた。

ティニアは長い溜息を吐き、


「長い休暇も終わりかぁー...まあいいや、ジアンに見つかる前にお風呂に戻らなきゃ!」


と呟きつつ、浴室へと戻るのだった。

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