表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

柴犬ホラー百物語

隣の部屋

作者: 柴犬

 僕の部屋は六年前建てられたマンションの六階だ。

 此処に引っ越したのは数日前だ。

 此の階は僕以外の住人を見たことはない。

 だが誰かが住んでいること分かっている。

 何故なら僕は派遣会社の深夜のシフトを担当してるからだ。

 夕方からバイクに乗り出勤する時部屋の明かりが付いてるのは何度も見た。

 

 だがら誰かが住んでいること分かっている。

 鉱石ラジオの音がするから。

 


 分かっている。

 分かっている。


 生活している音も聞こえる。

 話し声も聞こえる。


 大人と子ども。


 親子か。


 成績の事で怒られているみたいだ。




 分かっている。

 分かっている。




 お風呂か?


 大量の水が流れる音。

 体を洗う音がする。



 分かっている。

 分かっている。


 


 テレビの音が聞こえる。

 某有名タレントの番組だな?



 録画して僕も見ている。




 ああ~~面白い。

 うん。

 面白かった。


 

 分かっている。

 分かっている。

 分かっている。

 分かっている。

 分かっている。

 分かっている。

 分かっている。

 分かっている。


























 数日後僕は急いで引っ越しした。


 あのマンションから。




 匂いのしないマンション。

 そう匂い。



 あれだけ住んでるのに何故か匂いがしない。


 煙草。

 其れに料理。



 



 決定的なのは洗濯物を干していないということ。

 何一つだ。

 




 紹介して貰った不動産から後で聞いた話だ。

 六階には僕以外誰も住んでいないという。

 


 






 直ぐに離れて良かった。

 そう思いながら僕は鉱石ラジオを聞く。



 























 あれ?


 鉱石ラジオなんか何時買ったかな?

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ