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ガラスの街  作者: chisa
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第四話 厄災

 扉を開けた先は真っ暗だった。聖女がランタンに灯りをともすと、部屋の全貌が見えてきた。

 特別資料室には、たくさんの本や絵などが置かれていた。どれも、遠い昔からありそうな古びたものだった。


「ここにはこの街やステラス教、神話などについての資料があります。」

 ステラス教とは、ガラスの街で皆が信仰している宗教のことだ。この教会も、ステラス教の教会である。

 

ステラス教は、主に三人の神を祀っている。

 朝と夕を司るソアシス、昼を司るレイシス、夜を司るエルシスの三人だ。

 この街は彼らに守られているため、ほかの街よりも大きな争いや災害が起きにくいらしい。

 

 聖女は棚の中から一つの本を取りだした。彼女から手渡されたのは、随分と古びた文献だった。

「まずは、この資料を読んでみてください。これは、神話の一部なのですが、ここに今のあなたの状況を説明できるものが書いてあります。私達もまだ全容を理解しきれていないので、こちらで情報を得た方がよろしいと思います」

 そう言われ、文献を開いてみる。

 

 ☪︎エルシス様と厄災

 

 ある日、夕刻に大きな砂嵐が起きた日があった。


 その日も、ソアシス様が天界からおいでになられて、無事砂嵐を収めてくださった。


 しかし、ソアシス様が砂嵐を収めてくださっている間に、街の北側で異変が起きた。


 木々がざわめき、強い風が吹いた。


 何事かと思い、街の人が見に行くと、そこには真っ黒な怪物がいた。


 それはとても大きく、街の中央にある協会と同じくらいの高さがあった。


 獣とは違う形をしていて、なんとも言えない不思議な姿をしていた。


 私達は、それを〝厄災〟だと悟った。


 それは次第に暴れ出すようになり、家を壊したり、砂嵐を起こしたりした。


 時折、謎の光を放って人々にも攻撃をした。


 南側で起きていた砂嵐の対処がまだ終わっていなかったソアシス様は間に合わない。


 街の終わりだと思ったその時。


 空から一人の方が舞い降りてきた。


 エルシス様だ。


 本来ならば夜を司るエルシス様が夕刻に降り立つのは、ありえない事である。


 エルシス様は、手に持っていたステッキの形を槍や剣など、自在に変えて厄災と戦った。


 時折苦しそうな表情をされていたが、無事に厄災を封印してくださった。


 しかし、エルシス様は我々にこう告げたのだった。

 

『厄災は封印出来ました。しかし、数百年後に、彼はまた暴れ出すでしょう。その時、守護者を選び出します。守護者の命令の元、この街を守ってください』

 

 そう言い残して、エルシス様は天界に戻られた。


 しばらくして日も暮れたころ、夜空の中に大きな光が現れた。


 それは、月のように明るく神秘そのものであった。


 光は弾けるようにして街を覆い囲んでいった。


 その後、エルシス様の姿を見たものはいなくなってしまった。

みなさん!最後まで読んでいただいてありがとうございますm(_ _)m!

そしてこんにちは!chisaでーす。

今回はエルシス中心に書かせていただきました。この神々、のちのちとてつもなく重要になってくるので、覚えていただけると嬉しいです( *´꒳`*)


ではまた~

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