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ガラスの街  作者: chisa
2/13

第二話 硝子の守護者

翌日


「よいしょっと……」

 シエルは工房の前の道で、商品を売るための準備をしていた。机の上にステンドグラスが埋め込まれているブローチやピン、ランタンなどを置いていく。

(うん。今回もいい出来だ……!)


 その時、びゅうっと強い風邪が吹き始めた。

「もしかして……! うわぁ、やばいやばい!」

 危険を察したシエルは、大急ぎで机ごと商品を工房の中に入れようとした。

 (ひとりだと間に合わないかも……。どうしよう……)


 すると、後ろからパタパタと足音が聞こえた。振り返ると、そこには……。

「シエルちゃん! 手伝うわよ!」

「おばさん!! ありがとう!」

 ちょうど手にバスケットを持ったおばさんだった。商品を割らないよう、二人がかりで机を動かす。


 ドアを閉めたところで、危惧していた事態が起きた。

 ガタガタと窓は揺れ、時折カツカツと何か小さなものが当たる音がする。砂嵐だ。


 元々ガラスの街は砂地の上に建っており、風の強い日などに砂嵐が起きやすい。しかし、起きる頻度は低く、唯一起きる頻度が高い昼までさえも年に十回いくかいかないかだ。

 砂嵐自体は特に珍しいことではないが、最近は少し気になることが起きている。


 そんなことを考えていると、窓の揺れはもう収まっていた。

「もう止んだかな?」

「そうね、外を見てみましょう」

 ドアをそっと開けると、タオルや市場で売っていたのであろう野菜などが散乱している。

「うわぁ……。今回も酷いね……」

「本当ね。最近砂嵐が多くて困っちゃうわね」

 そう言いながら、地面に落ちているものを拾い集める。


「ほんと、最近砂嵐多いよね……。二日前にも起きたばっかりなのに」

「そうねぇ……。私もここに住み始めて四十年くらいになるけど、ここまで沢山起きたのはなかったと思うわ」

 やはり、ここまで砂嵐が高頻度で起こるのはなにか理由があるのだろうか?

(ちょっと……いや、大分気になるな……)


 その時、ふとシエルの影に誰かの影が重なった。頭をあげると、男の神官が二人立っていた。

 そのうちの一人が話しかけてきた。

「貴方がシエル様ですか?」

(シエル……様……?)

 呼び方に少し引っかかることがあったが、まずは聞かれたことに答えよう。

「シエルは僕ですけど……。なにか御用ですか?」

(なにか僕やったっけ……? はっ! もしかしてこの前献上したステンドグラスの出来が悪かったとか?!)

 心臓がバクバクして、冷や汗が出る。何も悪いことはしてないはずなのに、こんなに緊張してしまうなんて、心臓に悪すぎる。


 一人の神官が、ゆっくりと口を開いた。その顔は、まるで星を見つけたかのような笑顔だった。

 

「貴方様が守護者なのですね」

みなさま、こんにちは!そしてこんばんは!

chisaです!

いやぁ、最後まで読んでいただいてありがとうございますm(_ _)m

(あれ、みんな全部読んでからあとがき読んでるよね……?そうだよね……?)

まあ、ともかく!シエルちゃんが神官たちに発見されました。そして、守護者宣言をされました!

わあ、シエルちゃん困惑しちゃ~う。

あ、私シエルちゃんって言ってますけど、ちゃんと少年ですからね。「あれ、女の子だっけ?」と思った皆様、シエルちゃんは男の子なので安心してください。

次話では、シエルちゃんが教会へと連れていかれるところから始まると思います!(作者が断言できない謎の事態)

シエルちゃんはこれからどうなってしまうのでしょうか?!ぜひ、次回の更新をお楽しみに。

それでは、さいなら~

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