Ⅰ ここはどこ?
It got up.
目が覚めた、というよりも気が付いたというほうが正しいだろう。
目の前が真っ暗だ。
とりあえず現状を確認してみよう。
体も全く動かない。
声も出ない。
あれ?これ、八方塞がりでは?
今までありがとうございました!〈完〉
ってなるわけねーだろ!!
ーーーーーー
まずなんで自分がこうなっているのだろう?
うん、さっぱりわからない。
ええい!悩んでいていてもしょうがない!
何とかしてこの状況を打開しないと!
とりあえず体を動かしてみる。
ギシィィィィ・・・
お、少し動いたぞ!
次は前にも押してみる
さっきと同じく少しだけうごいた。
このまま少しずつ押していけば出れそう・・・
バキッ!!
何かが割れる音が聞こえて光が差し込んできた・・・
まぶしい…
目が慣れるまでしばらくかかった。
目の前にはゴツゴツした岩の壁が広がり、壁には光る球のようなものがいくつも埋め込まれた。
部屋は大きな半球の形をしていた。
部屋…というよりも洞窟のような場所だった。
自分が何に閉じ込められていたのかをみてみる。
そこにはまぶしいくらい明るい黄色い卵の殻が…ん!?卵の殻!?
なんで卵の中に私が入っていたんだ!?
思わず自分の手を見る。
そこには見慣れた自分の手はなく、大きな爪の生えた爬虫類のような手があった。
「どうなってるのー!!」
どうやら私は“転生”をしたらしい…
さて、現状確認をするとしよう。
私は元々人間で、人間で、、なんだっけ?
まずい、自分がなんだったのか思い出せない。
この様子だと私は何らかの原因で死んでしまったらしい。
ここがどこなのかはわからない。
さらに言うなら鏡など自分の姿を見るものがないので自分がどんな姿なのかがわからない。
ただ見える範囲のことはわかるので前足?には指が3本あり、長い爪がついており、後ろ足は同じく指が3本あったがこちらの爪は前足のものよりも小さく、丸っこい形をしていた。
部屋の中の様子を確認するため自分の殻から出てみる。
すると卵は部屋の真ん中にある台座の上にあったことがあった。
台座の形は小さな円柱を思い浮かべてほしい。
その円柱の上には卵がちょうどぴったり入る器があった。
台座にはなにかも模様が彫られていたが、それが何かを意味するのかは今はわからない。
部屋には大きな扉が一つだけついていて、それ以外には中心の台座しかなく、それ以外はゴツゴツした岩の壁しか見えない。
「これからどうすればいいのよ…」
嘆くしかなかった・・・
ぴえん。
二話目です!