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三人と少女

少女は、静かは森の中で身を覚ました。

「むにゃ?あれ?ここどこ?何も見えないや」

少女は、寝転がっている体制から起きようと顔上げると、

ふよん……

柔らかい物に顔が当たった。訳がわからず頭を元の位置に戻すと、上から声がした。

「起きましたか、どうです?私の胸柔らかいでしょう。」

少女は、瞬時に横に転がりナイフがある腰に手を伸ばし、ナイフが無くなっていることに舌打ちをする。

彼女に膝枕をされていた事を理解し、少し困惑する。

「…あなた、誰?」

「貴女をここに誘ったのに忘れられると悲しいです。」

「ジェヴォーダンはヒトの形をとっていない。ジェヴォーダンは灰色の大きな狼だからちが…むぅ?」

少女は正座をしている女性に目を向け彼女がおかしいことにきずいた。

頭の上には犬のような大きな灰色の耳があり、背中に見えるのはフサフサの灰色の尻尾。

少女は、ジェヴォーダンと同じ特徴の部位がある事にきずいた。

「あなたはジェヴォーダン?」

「正解です。」

答えを聞いた瞬間に少女は、ジェヴォーダンに飛びつ気、甘えるように正座体制のジェヴォーダンの膝の上に座った。少女は年上の女性には甘える習性があり、その要求に従った、どこかも分からない場所で唯一知っている者に会ったのならば、普通の子供も同じようにするかもしれない。

フフ〜と鼻歌を歌う少女を、いい子ですね〜と撫でるジェヴォーダンに、声をかけるものがいた。

「そこで和まず、私の紹介もして欲しいですねー。」

「道満はここにいなかったので今はいいかと。」

そこには、浴衣を着た道満と呼ばれた男が立っていた。

膝の上にいた少女は、膝から降り何時でも戦える姿勢をとった。

そして、その男が殺したはずなのに生き返った異形の男だと気づいた。

「そんな警戒なさらず、これからこの三人で旅をするのですから。

ん〜、まず貴女の名前を知らなければなりませんねー。」

少女は考えたが、自分の名前が分からず、考えた末に、

「…ない、けどジャック・ザ・リッパーって呼ばれてた。」

それを聞いた道満は、心底楽しそうに笑い、ジェヴォーダンは、驚いたような顔をした。

「いやはや、私は本当についてますねぇ、ジェヴォーダンが呼んだ子がジャックザリッパーとは、愉快でたまらない。」

「彼女が切り裂きジャック…ならっ!?」

ジェヴォーダンは何か分かった様にジャックに近ずき、

「貴方を不幸にし、このような形で生み出した神を許せません。」

と言い、ジャックを抱きしめた。

ジャックは抱きしめられた事に驚き、驚きから嬉しさに変わりジェヴォーダンを抱きしめた。

それを「おねロリですかー、いいですねぇ。」と眺めていた道満がいち早くその悲鳴に気づきた。

「ジェヴォーダン、ジャック、おねロリそこまでにして、ついてきて下さい!!」

その声に「おねろり??」と首を傾げるジャックを抱きしめた状態から、お姫様抱っこに変えたジェヴォーダンが、既に走り出した道満を追いかけるように走り出した。

道満は人ではありえない速さを出しながら走り、それに追いつかんと迫まるジェヴォーダンも、人でありえない速さを出していた。

数秒で悲鳴がした所までたどり着いた道満は、緑色をした130cm位の醜い顔をした小人の集団に囲まれている少女を見つけた。

道満は、ヒトガタと呼ばれる札を出し、投げようと動く前に、横から黒い影が飛び出した。

それはギィギィ叫んでいた緑の小人の一匹に瞬間で近ずきその首をはねた。

それから次々に小人の首をはねていき、目をつむっていた少女に声をかけた。

二十はいた小人を物の十秒で全滅させた事に道満と既に追いついていたジェヴォーダンは感嘆し、ジャックと少女の成行きを見ている。

「大丈夫?もう何もいないよ。」

もうダメだと諦めていた少女は、ありえないはずの人の声がし、目を開けた。

そこには、自分を殺すはずだった魔物の死骸があり、目の前には、自分と同じ年位の少女が立っていた。

「あ、え?ゴブリンは?」

「ん?この緑のゴブリンって名前なんだ〜、私が殺したからもう居ないとおもうよ。」

困惑している事が、両手に二本のナイフを持つ少女が殺した、と言った事にさらに困惑する。

「ジャック〜、こっちで少女と話をしますので、少女ときてくださいなー。」

遠くから男性の声が聞こえ、それに反応した、ジャックが少女に手を差し伸べ、

「あっちにいこ」

と言った。

少女はまだ状況が理解出来ていない頭働かせ、ジャックと呼ばれた少女の手を取って立ち上がった。

ジャックのナイフはジェヴォーダンが持ってました

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