私の人生を振り返ること
私は凡庸である。清々しいほどに凡人である。勉強は中の上、音楽の才能はなし、絵はろくに描けず、文章を書くのも人並み程度である。悪口ではない。私は実に、模範的に、平凡な人間である。
人生というものは、一言に言い表せないほどに多様である。私のように凡庸に生きて家庭でも築き、最後はその辺の霊園に骨を埋める者もあれば、10歳を待たずして道端で飢え死にする者もある。特に幼いころに虐待を受けていたなど、俗に言う悲劇などもすべて人生である。素晴らしきかな、とは言い難いものである。
なぜ私がこのような、支離滅裂かつ意味不明な文章を書こうと思ったのか。答えは明快である。答えを求めているからである。秘密の日記帳に殴り書きしたり親友に打ち明けたりすることと同義で、ただ自らの思考を文章という直線上に並べているに過ぎない。やはり凡庸である。
私はかつて二度、ハムスターを飼ったことがある。一度目は二年半ぐらい生きたと思う。二度目は一年ほどで死んだ。どちらも私の過失かもしれない。一匹目は病気、目が飛び出していた。二匹目は寒さが原因なのか、衰弱した。そこで私は死を学ばせてもらった。死とは寂しいものである。
花はなぜ黙して在るのかを不思議に思う。もしも花がニコニコして私の方を向いたらどうなるだろうか。もしも花がそのまま話しかけてきたらどうなるだろうか。「今日はいい天気だね。花見日和だ。」
読者の方は、人間のような生物とは自然界に起きる諸々の化学反応の「澱み」だ、という考え方をご存じだろうか。私はこの考え方をとても面白く、案外そうかもしれないと思っている。しかし、ならばなぜ人は大切な人を失ったときに悲しむのだろうか。これも化学反応なのか。
突然だが、私は竜騎士07氏の作品が大好きで、何度も読ませていただいている。私が思うに人の心をつかむ作品とは、文字通り命が宿っていて、その心臓が脈打つたびに私は感動を覚えるのだと。凡庸な私にはこの世界が滅んでも成し得ないことである。
お読みいただき、ありがとうございました。