第2話寝相は最強です
「んー・・・もう朝かぁ・・・・あ!!」
ぼくは昨日のことを思いだして部屋の中を見渡した。
「・・・なにもない?・・・あれは夢だったのかぁ!!やったぁ!!!!」
「何1人でぶつぶつ言っとんねん!!気持ち悪いぞ!!」
後ろから声がしてぼくは、かなり嫌な予感がした・・・・・気持ちを落ち着けて後ろをふりかえった!!・・・・嫌な予感は当然、的中した。
「なんやねん!!その顔は!!わいがおったらあかんのか!!」
・・・顔にでていたらしい、やばい、やばい!!朝からねこパンチをくらわされたらほんとにやばい!!!
「別にいいですよ!!招き猫さん!!」
そう、そこにいたのはあの招き猫さんだった。
「まあ、ええわ!!それより学校行かんでええんか!?」
「今日は土曜日なんで、学校休みなんですよ。」
「ふーん、そうか!」
「じゃあ、ぼく朝ご飯食べてきますね!!」
そう言ってぼくは1階のリビングに下りた。
「あら、おはようひろし。」
「おはよーお母さん!」
朝食を作っているお母さんにあいさつして、ぼくはもうできている朝食に手をつけた。
「おー!!うまそうやな!!!」
「ええーーーー!!!!!!!!!!!!」
ぼくは驚いて大声を上げてしまった、だって招き猫さんが普通にぼくの横にいたから・・・・
「ひろし!!なに大声出してるの!!ご近所に迷惑でしょ!!!!」
「だ、だってお母さん・・・招き猫さんが・・・・・」
お母さんに言うとお母さんは頭大丈夫かしら?という顔をしてぼくに言った。
「・・・・何わけの分からないこと言ってるの?」
「え・・・だから招き猫さんが・・・・・」
「招き猫ならここにあるでしょ!?」
お母さんが指さした先には・・・・・なんと!!招き猫があるーーーーーー!!!!!
しかも、お母さんには招き猫さんは見えてないようだ。
このままここにいると、ほんとに病院につれていかれそうだったので・・・・
「ごちそうさま・・・・」と言って部屋に戻った。
「どういうことですか!!」
部屋に入ってすぐ招き猫さんに言った。
「なにが?」
「なにがって、なんであそこに招き猫があるんですか!?なんでお母さんには見えてないんですか!?」
「あ〜それはな・・・・めんどいか「めんどいから話さないのは、なしですよ!!」
昨日と同じパターンでかわされそうだったので、ぼくは口を挟んだ。
「ごはぁ!!!」
でましたー!!ねこパンチ・・・・だと思ったら、ねこキック(またまた勝手に命名)だった。
「なんで、殴るんですか!?」
「やかましいわ!!あほ!!!!!わいの言葉さえぎるからにきまっとうやろ!!ぼけぇ!!」
「超理不尽な理由きたーー!!!!!!!ごはぁ!!ごはぁ!!!!!」
今度はねこパンチ、キックのワンツーだぁ!!
どんどん攻撃のレパートリーが増えているぞ・・・・おそろしい・・・・
「少しぐらいぼくに教えてくれてもいいじゃないですかぁ・・・・・・・」
やっとのことで体勢を立て直したぼくは警戒しながら言った。
「・・・しゃーないなぁ・・・招き猫がおいてあったんは、おいとかなすぐきずかれるやろ!!招き猫がないわ!!どうしましょ〜!!ってかんじにな!!だからわいが身代わりおいたんや!!おまえにしかわいの姿が見えへんのは、わいがおまえに金の使い方を教えようとしとうからや!!ようするに、わいが教えようと選んだ奴しか見えへんちゅうこっちゃ!!分かったか!?」
ぼくは、招き猫さんの話を自分なりにまとめた。ようするに、招き猫さんが身代わりをおいて、招き猫さんが教えようとしてるのがぼくだから、ぼくにしか見えない・・・・ということかな?
「はい!!分かりました!!」
ぼくがそう答えると招き猫さんは、満足そうにしていた。
「ふう・・・満腹やぁ〜!!」
「えっ!!??」
満足そうにしていたのはぼくが理解したからじゃなかったのかぁ〜!?
なんと、招き猫さんはぼくの昼ご飯を食べていたようだ・・・・
「招き猫さん!!ぼくの話聞いてました!?それと何ぼくのご飯食ってんすか!!」
「聞いてへ〜ん!!おいしそうやから食べたぁ〜」
なんて正直なんだ・・・・じゃなくて!!
「聞いててくださいよ!!勝手に食べないでくださいよ!!招き猫ってご飯たべるんですか!?ご飯どこに入るんですか!?」
「ぐぅ〜〜〜〜・・・・」
「・・・・寝るなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
これからの毎日どうなるんだぁぁぁぁぁ!!!!!!!
誰かたすけてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・・・・・・・
「ごはぁ!!!!」
ねこパンチをくらいました。どうやら寝相のようです。