プロローグ
突然ですが、私には前世の記憶がある。
あ、「頭がおかしくなった?」とか言ってくれるとか思ってないから、その辺はいいや。
物語の中では使い古された常套句だもんね、「私には前世の記憶がある」とか。
そうそう、そんなに珍しい事じゃないって。
たまたま神様がプレゼントなのか、消し忘れたのか分からないけど前世の記憶を残したまま生まれて来ちゃっただけだしね。
そうそう、そんなに焦ることじゃn・・・
いや、無理無理無理無理。
焦ることでしょうよ!
だって私今多分赤ん坊だよ!?
赤ちゃんだよ!?
だって手足動かしにくいし、やたらと近付いて来る人間デカいし!
いや、巨人ならデカいのも納得だけど、普通に考えて自分が小さくなった方だよね。
え、私人間だよね・・・
他の生物になった訳じゃないよね!?
・・・よし、大丈夫、人間だ。
手とか人間の赤ちゃんの手だしね。
てか、私いつの間に赤ちゃんになっちゃったのかな?
・・・うーん、思い出せない。
前世の私は東真奈って言う普通の女性だったはず・・・
そう、普通に商業系の会社入って働いてただけだしね。
性格は・・・まぁまぁ、変わり者?凶暴?変人?
ええ、色々と言われてきましたよ。
まぁ性格がまともで無かったなら、人生経験もまともでないわけで色んなの積んで来てましたよ。
お陰でちょっとやそっとでは折れない図太い神経になった。
ですが、そんな私でもこの状況は泣きそう。
「ォ、オギャー!(こ、ここどこー!)」