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月華祭にむけて①

今回は何個かに分けて作品を出します!

現在17歳です。

月華祭の日が近づく中、ルーナティアとエドアルドはいつものように、パートナーとして舞踏会に参加することを楽しみにしていた。月光が一面に広がり、星々が美しく輝く夜に、二人はお互いに手を取り合い、素敵なひとときを過ごす計画を立てていた。


だが、そんなある日、学園に新しく転入してきたCクラスの男爵令嬢が、思いもよらぬ言葉を口にした。


「エドアルド様、私と月華祭の舞踏会にご一緒しませんか!」


その令嬢は、周囲の注目を引くために必死に声を上げていた。

ルーナティアの目には、彼女の振る舞いがあまりにも浅はかに映り、嫌悪感が込み上げてきた。

彼女は周りに対して、まるで自分がいじめられているかのように振る舞っては、

誰かに「慰められる」ことを期待していることで有名だった。


「エドアルド様、あなたと一緒に踊りたくて…どうか私のパートナーになってください!」


エドアルドの心には全く響かない。

ルーナティアは令嬢の姿を冷めた目で見つめた。

空気を読まず、いや読めず。

その令嬢はしつこくエドアルドにアプローチを続ける。

その浅ましい姿を、周りの生徒は嘲笑している。


男爵令嬢がおモテになるのはあくまでも下位貴族の中でだけであった。


エドアルドは冷たい目で男爵令嬢を見た後、ゆっくりとルーナティアの方に顔を向け、

微笑みながら言った。


「ルーナ、君の手を取らせてくれ。誰が僕のパートナーか、もう決まっているだろう?」


その言葉に、ルーナティアの胸が温かくなり、心の奥から満ちあふれる愛しさを感じた。

エドアルドが自分に向ける視線には、何の迷いもない。

彼の眼差しからは、自分だけが特別だと、深い愛情が伝わってきた。


男爵令嬢はルーナティアに鋭い視線を向け、歯を食いしばっている。

貴族社会を小さくしたのが学園であるのだ。

高位貴族ならば彼女の本性を見抜いているであろう。

きっと明日には生徒たちの親に伝わり、彼女の異質さは親の世代でも話題となるだろう。


その後、エドアルドは男爵令嬢を見ることもせず、ルーナティアの手を取ると、

踊りのためにドレスを選びに行こうと言い出した。

二人の間に、あの男爵令嬢など、何の影響も及ぼすことはなかった。


「さあ、ルーナ。君のために最高のドレスを選ぼう。」


エドアルドの言葉に、ルーナティアは嬉しそうに微笑んだ。

その言葉が、どれだけ彼女を幸せにしているか、彼自身にはきっとわからないだろう。

だが、そんなエドアルドの優しさが、ルーナティアには何よりも愛おしかった。


二人で一緒にドレスを見に行く道すがら、ルーナティアはエドアルドの手をしっかりと握りしめ、

彼と過ごす未来を想い描いた。

彼と共に過ごす時間が、何よりの宝物だと思っていた。

男爵令嬢は前世の記憶や乙女ゲームチート、などではなく

普通におばかちゃんってやつです。


ざまぁ展開欲しい方はいますでしょうか?

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