第11話 私…お兄さんに、私の初めてを経験させたいんです―ー
「お兄さん……?」
「南由……本当に、こんなことするのか?」
「はい……」
南由は頬を紅葉させていた。
室内はカーテンで仕切られ、電気も付けていない。けど、カーテンの隙間から入り込んでくる、夜の明かりで、なんとなくわかる。
妹は恥じらっているようで、俯きがちになっていて、なかなか、視線を合わせてくれなかった。
二人は今、兄である夏央の部屋にいるのだ。
ベッドの端に、二人は横に並んで座っている。
右隣を見れば、チラッと確認するだけでもわかるほどに、南由のおっぱいはデカい。
おっぱいのサイズは、Kカップである。
しかも、ブラジャーだけで、その豊満な胸が覆われている程度。妹のことを正面から見れば、おっぱいの谷間を見ることも可能だ。
真面目な顔を見せ、夏央はゴクリとする。
そこまで南由のことを意識してしまうことはあまりない。
そう思っていた。
この頃、妹に対し、ドキッとした感情を抱いていたのは、もしかしたら、本当だったのかもしれない。
南由が変態に襲われるかどうかでドキッとしていたわけではなく。南由本人に対し、恋愛感情を抱いていた可能性が濃厚になってきた。
「お、お兄さん?」
「んッ⁉ な、何?」
「私ね、お兄さんが知りたいなら……」
妹の甘い声を耳にするだけで、胸から湧き上がる熱い感情があった。
一つ一つの言葉に、過剰に反応してしまい、心臓の鼓動が止まらなくなる。
「あのね、噂されてるんでしょ……私の、その、あの……」
南由は次の言葉を言い出せないようだ。
卑猥な発言をすることに戸惑っている様子。
妹が言いたいことは、痛いほど伝わってくる。
「そ、そんなにさ……その、言いたくない事だったさ。あの、無理して言わなくてもいいから……」
夏央も、妹の羞恥心に感化されてしまい、次第に恥ずかしくなってくる。
変に意識し、濁すような言葉を口にしてしまう。
「……」
「……」
互いに言いたいことを共有できた瞬間。二人は無言になる。
今は夜の十時を過ぎた頃合い。
まだ、両親は帰宅していなかった。
帰宅していないというよりも、仕事柄一か月ほど帰ってこないことも普通。九時を過ぎても家に帰ってこないのであれば、多分、今日の帰宅はないということになる。
両親が不在だからこそ、南由が夏央の部屋で下着姿になっているのだ。
両親がいたら、あからさまに肌を露出するなんてできないだろう。
「お兄さんって、その……おっ、ぱい……好きですよね?」
「え?」
「だって、キアラさんも言ってましたけど、お兄さんは、好きだって」
「え……まあ、そうかもな……」
夏央は濁すように呟いた。
ああ、キアラの奴、余計なことを……。
藤花と一緒にパソコンにいる間に、藤花の家のリビングで、おっぱいのことについて話していたのだろう。
夏央は頭を抱えた。
「その、ね……私の下の方が噂されてるんですよね?」
「下の……方?」
夏央は妹のセリフにハッと理解する。
下の方といえば、南由の陰部ということだ。
確かに、妹のマ●コのシマリは強いと聞く。
まさか……できるのか?
夏央は終始どきまぎしてしまい、妹の方を見ることができず俯きがちになった。
南由も、自分で何を言っているのか、わからなくなってきているようで、頬を紅葉させ。そして、両手で顔を抑え込んでいた。
真っ赤に染まっている妹の体は、エロい。
「お、お兄さん? いい?」
「な、な、何が⁉」
「んッ」
夏央が過剰に驚いてしまったことで、妹は体をビクつかせていた。
「あ、ご、ごめん」
夏央は距離を取ろうとする妹の腕を咄嗟に掴んでしまう。
「きゃあッ」
「いや、そういうことじゃなくて、その……」
南由から軽く悲鳴をあげられてしまい、さらに慌ててしまう夏央。
「す、すいません……わ、わ、私も変な感じになってしまいましたよね」
兄妹同士なのに、ぎこちない会話になる。
なんで、こうなってしまうんだよ……。
夏央はなんて返答すればいいのかわからなくなった。
自身の頬が、薄っすらと熱くなっていくのがわかるのだ。
「……お兄さんも確認したいんですよね? いいですよ。私、見せますし……それと、お兄さんに初めてを経験してほしいんです……」
⁉
夏央は掴んでいた妹の手首から手を離す。
「どうしましたか? 嫌ですか、そういうことするの」
「そうじゃないけど……」
南由のアレを経験する?
いや、そもそも、兄妹なんだ……そんなこと、あっては……。
「私、今まで誰ともやったことがないんです」
「え? じゃあ、なんで、そんな噂が?」
「それは、私もわかりません……」
「そっか」
夏央は俯きがちに言う。
「でも、誰かに私の大事なところが奪われるくらいなら、お兄さんに、最初を経験させたいんです」
「い、いいのか?」
「……はい」
隣にいる妹は、視線をキョロキョロさせながら頷いた。
「わ、分かった……けど、どうなってもしらないから……な」
夏央は勇気を持ち、決心を固めたのである。
本当は、妹と何かをするということに抵抗があった。
体を重ねてしまったら、もう後戻りができないからだ。
けど、どこの誰なのかわからない奴に、南由を奪われたくないのも事実。
奪われるくらいなら、いっその事、南由の要望に応えてあげたい。
夏央は、妹をベッドに押し倒したのだった。
そ、それにしてもデカいな……。
夏央は、ベッドで仰向けになっている妹のKカップのおっぱいを直視していた。
同時に、夏央の下半身に強い刺激が走る。
もはや、おっぱいがデカいとか、そんな事、関係なくなるほどの刺激であった。
「あッ、んッ♡ お、お兄さん、だ、大丈夫?」
南由は喘ぎ声のような声を出す。
「あ、ああ」
クッ……。
もう駄目だ……。
すでに、アレの先端から出そうになっている。
今まで感じたことのないシマリ具合。
普段から手で行っているオ●ニーとは段違いだ。
オ●ニーでも、三分ほどは堪えることができる。
だがしかし、南由のシマリの良さには数秒程度で圧倒され、我慢できない。
「あッ、んん♡」
南由は恥ずかしいようで、両手で口元を抑えながら軽く喘いだ。
妹も次第に感じ始めているらしい。
こ、これは……逃げられないだと……⁉
突き進んでも、引き返しても、先端からの射出を耐久することなんて不可能。
今まさに、足で地雷を踏んでいるかのような環境下だ。
南由の両足を抑えている夏央は強く後悔していた。
なんせ、南由の誘いに流され、コ●ドームも付けずにヤってしまったからだ。
実妹の中に出すということ自体、禁忌である。
「いいよ……」
「え?」
「だから……お兄さんになら……♡」
ベッドで仰向けになっている南由は恥じらっているようで、未だに両手で顔を隠している。でも、出してもいいと、南由本心が言っているのだ。
本当に……いいのか?
でも、後戻りもできない。
兄であるのに、性的なことをしっかりと対策できなかったことに、夏央は絶望感に打ちひしがれてしまう。
これはしょうがないのかもしれない。
夏央は背徳を感じ、現実逃避するかのように。夏央は妹の足から手を離し。そして――
南由の豊満なおっぱいを両手で揉みしだきながら、妹の中に出すのだった。




