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重なりあう思い。

「さや先輩は良いとして、ミトサンなんで七分丈とはいえテーラードジャケット着てるんです?暑くないんですか?」



穂積さんは白のざっくりとした編目の長袖カーディガンに紺色の水玉…えーと、違うなドットかな。そう細か目のドットの襟元かV字のワンピースを着ている。

髪は後で編み込みつつまとめて、イヤリングしてるし、鈴木に比べると低めだけどヒールのあるなんかキラキラした石みたいなのがついたサンダルを履いていて職場と雰囲気が全然違う。

可愛いらしい系がよく似合う人なんだなぁ…と今更気付く。

なんで普段あんなに地味な格好してるんだろう?



「鈴丼、言ってなかったか?俺、めちゃくちゃ冷え性よ?」



知らなかった。水卜さん夏を全力で楽しみそうな感じに一見みえるのに。



「小さい頃、冬はよく着だるまになってたわよね。」



「えー?!男の人でも冷え性になるんですね。」



「着だるま…ふふ、可愛いですね。」



「はじめのうちは大丈夫なんだけどなぁ。店によって冷房の効きの差が著しいからな。

とりあえず、ジャケットかカーディガンは俺の必須アイテムなんだよ。」



「水卜さん、その気持ち分かります。スーパーの冷房とか地獄ですよね…」



「あれはもはや冷蔵庫だよな。」



「それは冷え性でなくてもきついの分かりますよ。

俺、この前会社帰りにスーパーにに寄ったんですけど、あまりに寒くて脱いでた背広羽織りましたもん。

レジのおばちゃんすげえなーと思いました。」



三人でウンウンわかるーと頷き合っているなか微動だにしないのが二人。

コンビニ食が命綱の鈴木と…真城先生だ。

真城先生、料理とかしなさそうな感じだからできないって言われても意外性はないな。


ブラウンの髪はロングで毛先が緩くカールしていてワンレンな髪型で、今日は赤と黒の二色が綺麗なデザインのピンヒールを履き、ワインレッドの襟がつまったノースリーブのワンピースは体にフィットしていてしかもけっこうスリットが入ったものを着ている真城先生。

正直、目のやり場に困る…

ついつい、その…目が胸とかスリットの辺りとかウエストとかにいってしまいそうになる。

黒のカーディガンは着ないで肩にかけているという謎装備。

あー、でもなんかお洒落女子はそうするらしいな…穂積さんや鈴木、田中はカーディガンはちゃんと着てる派なので不思議な感じた。

まぁ、似合ってるけど。

ガッツリ化粧しているのと相まってケバくなりそうなのにならない、大人な魅力満載である。

後、なんかすごく良い香りする。

今の格好で白衣とか着られたら、なんかアカン女医になってしまうだろう。



「もうさ、真城女史はどうにもならんけど、鈴丼はそろそろスーパー仕事帰りに寄るようにしろよ。」



「あっ!女は料理しろとかそんな理屈ですか!!」



「いや、スーパーの方が安く買えるもの多いだろ?

なまじ給料幾らくらいか知ってるから鈴丼の家計が心配。後、ちゃんと野菜とれな?」



「おかんかよ!ミトサンがおかん!!

でも心配してくれてありがとうございます!反省してトイレットペーパーとティッシュは近くのスーパーかドラッグストアで買います。」



鈴木よ、お前めんどくさくなって全部コンビニで済ますタイプだろう。

水卜さんって、けっこう世話焼きだよなぁ。

あの丹波も手懐けてる位だし。良い先輩だなぁ。



「お前、いつかポカしないか未だにミトサン不安。

新人教育誰がしたんだって話になったら恥ずかしくてしょうがなくなるから、本気で気をつけて生きろよ?」



「まさかの人生についても諭されるなんて…!!

ミトサン、鈴木もいつまでもひよっこじゃあありませんから。

いまにあっと言わせてみせますよ!!」



「「いや、余計な気は回さず、平穏無事に仕事しろよ。」」



鈴木の決心に秒でつっこんだのが水卜さんと被った。



「那珂…鈴丼のこと…あとついでに豆っ子も俺が手を出せないときは頼むな…」



「任せてください!水卜さん!!」



二人でがっちり手を繋ぐ。



「おいこら、なんで団結するんですか!?丹波と一緒ってひどくない!!?」



ブーブー文句を言う鈴木を華麗に流す。

ちなみに、穂積さんと真城先生は顔をおおって爆笑して一言もしゃべれなくなっていた。

二人とも笑いの沸点低めですね。










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