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ウキウキの金曜日!

今日は金曜日!

週始めさや先輩がちょっと変だった以外は何事もなく終わりそうで一安心だ。

高橋先輩のミスもなく、富久山のとばっちりもなく、樋口部長のデリカシーの無い発言もないので残業も無し!!

ヒャッホウ!!

この幸せが続けばいいのに…あっ、いかん、フラグになっちゃう。


そんなことを思いつつ、エレベーターに向かう。

すると、エレベーターの前にはミトサンとさや先輩がいた。



「さや先輩とミトサンおはようございます!」



「おはよう、鈴丼。」



「千佳ちゃんおはよう。」



元気に挨拶をするが、さや先輩の表情がなんか固い。

どうしたんだろう?ミトサンは怖いくらいにこやかなのにな。



「鈴丼、今日の夜空いてるか?

あいてるなら那珂を連れてくって約束したワインが旨い店に行かないか?」



「え、なんですかいきなり。

美味しいワインは気になりますが…」



「さやちゃんに日曜の料理教室でおかずの作りおき作ってもらった礼におごろうかと思ったんだが、女子一人は微妙だろうから鈴丼も誘ってる。」



「わぁ、ミトサンごちになりますっ♪」



「鈴丼、じゃがアリゴを失敗しそうになった分際でよく言う。」



「ぐっ、それを言われると…」



「まぁ、急だしな半分おごってやろう。

で?どうする?来れるか?」



「もちのろんですよ!半分ごちになります!!」



ワインが美味しいならフードメニューも美味しいと勝手に思ってるのでウキウキが止まらない。



「さやちゃん、鈴丼来るから行けるよな?」



「え、あ…はい、それなら。」



エレベーターが来たので乗り込む。丁度、他に乗り込む人も居なかったので会話が続く。



「四人ならボトル二本はいけるだろう?

飲める人間が多いとグラスで頼む方が高くついたりするからな。」



「なんでしたっけ、あれのみたい!

さや先輩、なんでしたっけ…あの、しゅわしゅわして飲みやすいやつ…んと、シャンパンに似てるけどお得なの…」



「えーと、カバじゃなかったかしら?」



「それだ!ミトサンそれもありますか?」



「さやちゃんクイズの解答者みたいだな。

ちょっと待て…えーと、ああ、スペインバルだから置いてあるぞ。」



ミトサンが検索してくれた。ありがてぇ。



「あ、そうそう豆っ子には伏せておいてくれ。

連れてっても介抱で飲むどころじゃないからな。じゃあ、またな~」



「はーい、了解です!」



「では、また…」



ミトサンが去って、我々もオフィスに行こうかと思ってさや先輩を見やるとすごく難しい顔をしていた。



「…さや先輩?どうしました?」



「千佳ちゃん、あのね…実は…」



「穂積先輩ーーー!!

おはようございます!ずっと忘れてましたけど!!プリン買ってきましたー!!!!

残りは来週渡しますね!!」



丹波がダッシュしてきた。

エグロワイヤルのプリンが差し出される。



「あ、ありがとう丹波君。」



驚きつつ受け取りお礼を言うさや先輩。優しいなぁ。



「いや、お詫びですから感謝は必要ないですよ?

あ、さや先輩何か言いかけてましたけど何ですか?」



「なんでもないの、大丈夫。」



「そうですか…?」



ちょっと腑に落ちなかったが、丹波が来たということは始業時間が間際ということだ。

そんなわけでオフィスに急いだのだった。










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