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今明かされる事実。

「焼きそば出来上がりました~!」



さや先輩が私の注いだ日本酒を飲んでいると、富久山ご一行がやって来た。



「お疲れ様です。

…高橋君と富久山君も飲みますか?日本酒。」



さっきまでの笑顔が消えて、ビジネスモードでさや先輩が尋ねる。

ほんとはあげたくないし、聞きたくもないんだろうなぁ。



「わー!こんなおっきい瓶、はじめてみました!!

穂積さんが持ってきたんですか?お酒飲めるんですね!

うーん、甘くないですよね…それ…」



苦手なら飲むなよ。美味しい酒がもったいない!



「めっちゃ飲みやすかった!スッて飲めたぜ、俺でも!!」



注がれた量の半分で既に真っ赤な丹波が陽気に言う。

ちなみに酒量はコップ半分の量しか注がれてない。

今そのアシストはいらなかった!空気読めよ丹波!!!



「へー!ならもらっても良いですか?」



「はいどうぞ。」



とりあえずコップ半分ほどさや先輩が注ぐと高橋先輩が言った。



「うわ、少ない。

自分はたくさんなのに潤には少しなんですね。」



「高橋君、普段日本酒飲み慣れない人にコップたっぷりあげる方が配慮がないと思いますよ?

富久山君、もっと飲めそうな時は言ってね。」



おいおい、高橋先輩や酔ってるのか?

なぜにそのようなつっかかり方をするのかね?ゴラァ!!



「はい!わぁーこれ美味しい!!

一晟さんも飲ませてもらうと良いですよ~」



しかしそんなつんけんモードも、富久山の一言で和む。

てか、いつの間に名前呼びに?!



「それなら高橋君、たくさん注ぎますね。はい、どうぞ。」



どぼぼぼぼぼ~



と溢れるギリギリまで注ぐさや先輩。さすがです!!



「そうそう、新人歓迎会の時のように介抱はしませんので自分でどうにかしてね?

飲めなかったら富久山君に飲んでもらえばいいと思うわ。」



「あ、ありがとうございます…」



そう言われたとたん大人しくなる高橋先輩。どうした、今日は情緒不安定なのか?



「え?一晟さんってお酒弱くないですよね?飲み会でだいたい介抱する事多くないですか?」



こてんとあざといまでに可愛く首をかしげて富久山が尋ねる。

さや先輩は微笑んだまま言った。



「高橋君もお酒の飲み方覚えたのね。良かったわ。

新人の頃の歓迎会で見事につぶれたあげく、介抱する私の足元で吐いたの。

おかげでお気に入りのお高いパンプスは捨てることになったわ。あれ以来職場には安いのしか履いてこないのよね。」



「「「「「えっ?!!!」」」」」



「樋口部長は新人の頃の歓迎会で酔っぱらったあげく、人の鞄にアヒージョとドリアンジュース盛大にこぼして…やっぱり奮発して買ったそこそこのブランドバックだめになって捨てたわ。」



「「「「「ええー?!!!」」」」」



さや先輩、そんな苦労もしていたなんて…



「それは災難でしたね。かわりのモノ買ってもらわなかったんですか?」



呑気に富久山が聞きにくいことをズバッと聞く。



「いいえ。

今ならいざ知らず…ペーペーの新人の頃の給料知ってる身としては弁償はかわいそうだなぁと思って言ってなかったわ。

そもそも弁償しますともなんとも言われてないし。

犬に噛まれたと思って諦めたわ。」



「一晟さんや正親さんにもそんなときがあったんですね。」



なんかほっこりした顔で富久山が言う。

うーん、その返しはどうかと思うぞ。和む要素がひとつもないんですけど??!








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