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米の名は…

帰り際、ミトサンと丹波が行く手を遮った。



「お疲れ様です。さようなら。」



「まてまて、ちょっと話がある。

というか穂積さんにお願いだな。」



華麗に挨拶して去ろうとするとミトサンが止めてきた。



「なんですか!さや先輩にお願いだなんて私を通してください!」



「お前はマネージャーか。

だから今話しかけてるの。鈴丼落ち着け。

その昼間にした話なんだが…材料費+α出すのでなにか作ってもらえないだろうか明日…」



まさかの申し出にさや先輩と私は顔を見合わせた。

ちょっと困り顔になりつつもさや先輩が答える。


「えーとですね…

まぁ千佳ちゃんも来るから作る分にはかまわないですけど…本当にたいしたもの作れませんよ?

お口に合うかもわかりませんし…それに今から買い物っていってもそんなにたくさん持ち帰れませんし…。」



「今日車で来てるから、嫌じゃなければ食材をみんなで買いに行って家まで送る。

荷物持ちを俺と豆っ子がするのと夕飯おごるので明日の朝ごはん提供をしてもらう…で、どうかな?」



「力はあるので任せてください!!なので唐揚げ!!」



まさかの破格の待遇だ。

私は夕食代が浮き、さや先輩のお家に泊まれ、なおかつ手料理をいただけるのでWinしかないが大変になるのはさや先輩だからなぁ。引き受けてくれるかなぁ…?

私は皿洗いや皮むきみたいな単純作業しかできないからそんなに手伝えないしな。

というかミトサン車もってたっけ、あーそういや持ってたな。

同じ課の時、残業が伸びすぎて私を含めた居残りチームを送ってくれたっけ…。

もう二度とあんな目には合いたくないけど、ありがたかったなぁ、あの時。



「あ!さや先輩せっかくだからあれ頼めばいいですよ、美味しいお米!!

この前話してた…なんでしたって魚彩?米??」



「魚沼産コシヒカリよ、千佳ちゃん。

値段はまぁ買えなくはないんだけど、五キロからとかしかなかったの、近所のスーパー。」



「なんなら穂積さんがちょっと買うのためらったやつとかも一緒にかごに入れていいからさ。ダメかな?」



だめ押しのようにミトサンが更に一声掛けてくる。さや先輩はちょっと悩んでから了承してくれた。










そんなわけで、さや先輩と私、ミトサンついでに丹波で買い物と夕食を食べに行くことになった。

ちなみに駅に置いておいたカートはひとっ走り丹波が取りに行ってくれた。

ありがたい。





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