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涙涙の暫しの別れ。

次話は木曜日更新予定です。

もうすぐ定時の頃にさや先輩の旦那になりやがったミトサンが物凄く落ち込んでやって来た。



「高橋、これお使いで持ってきたから。

来週半ばまでにはまとめといてほしいそうだ。水曜ギリギリになるなら午前中までに必ず。」



「はい、ありがとうございます。」



樋口部長が何しに来たって言いかけたけど、営業のお使いですってバッサリとミトサンに斬られたらなんか富久山連れてコピー室に引きこもったよ。

なんなの、そのいじけかた…


高橋先輩に資料を渡しツカツカとさや先輩の元に来ると悲しそうな顔をしながらぎゅっと抱き締め…ようとして思いっきり手で顔を押されて拒否されてる。

まぁ、仕事中ですもんね。

さや先輩恥ずかしがりだし当然の反応と思いますよ。

めげないミトサンはさや先輩の両手を包むように握ってうつむきながら言う。



「さやちゃん!酷いんだよ!!馬場課長が俺新婚なのに月曜から北海道で営業してこいって!!

離れたくない!!!」



「…えっ!北海道…」



「さやちゃんも寂しいよね!!離れたくないよね!?」



そう言ってミトサンが顔をあげて見たさや先輩の顔はキラキラ輝いていた。



「北海道!

ホッケにハッカ油、バターサンド、チョコレート…そして蟹…!!!!」



さや先輩北海道の食品とかグッズ好きだったなぁ、そういえば。

また行きたいって言ってたし。



「………」



「ジンギスカンも美味しいですよね!あと、ラベンダーにチーズにホヤと………」



そこまで言いかけてはっとした顔になるさや先輩。



「あっ、すいません…

お仕事ですもんね…お土産頼んじゃ悪いですよね…あの、お金渡すので少しだけ買ってほしいものが…」



さや先輩に手のひらを向け言葉を遮ったミトサンが沈痛な顔でこっちを見る。

え、なんですか?!



「……鈴丼。」



「…は、はい?」



「なにがなんでも木曜までに帰ってくるから…それまでうちで泊まってくれるか?」



「えっ、それはむしろありがとうございますですけど…いいんですか?」



お泊まり会なんて楽しそう。



「帰りは豆っ子に送るの頼もうと思うから、鈴丼はあいつが上がり込まないように見張ってくれれば北海道のさちを食べさせるでどうだ?」



「引き受けます!!」



おそらくさや先輩のごはんも食べられてタワマンに宿泊できる、そして北海道の食べ物もらえるとか天国か!!!



「えっと悠馬さん、別にそこまでしなくても…」



「俺がすごく心配なの。なので頼むから言うこと聞いて?」



ミトサンの真剣な目に負けてさや先輩が頷いた。

とりあえずミトサンは大変だけど、私は楽しい事がまたひとつ増えたのだった。

ヘヘヘ、報酬は海鮮丼とかかな…!?

とりあえず月曜の夜は親子丼作ってもらえたら嬉しいなぁ~!!!







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