あらあら、決別ですか。
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体調崩しておりました。
なんとか回復中なのでアップします。もう悪化しませんように…!
なるたけ明日も投稿できると…いいなぁ…
「頼まれものを届けに来ただけですが?
ちなみに、天花寺社長の秘書見習いの子からの預かりものです。社に戻り次第すぐ渡すと約束したので届けに来たんですが、なにかいけなかったでしょうか?」
笑顔を崩さずミトサンが返す。
いけなくないですね。まっとうな理由だと思います。押し黙る樋口部長。
「社長もご一緒でしたので、すぐ届けて来るよう言われていて営業に帰る前によっているのですぐ帰りますよ。連絡事項を伝えていたんですがいけませんでした?」
笑顔のまま首をかしげるミトサン。
なんかオフィス静かになった。あっ、みんなこっち見てる。
まぁ、昼前につっかかってながされたのみてるからね。気になるよね、そりゃ…
「……………。」
おっと、ここで樋口部長近頃得意の黙りである。
なんか…前はこんなんじゃなかったのになぁ…
あっ、それよりも大事なことが!!
「あの…富久山さん、書類まとまりましたか?そろそろ出してもらえないと…」
振り分けた仕事を全く出さずにほとんど喋ってるし、あげく樋口部長に誘われてコピー室でおしゃべりタイムになるし。
ちゃんと仕事すれば別にさ、まぁ、多少おしゃべりしててもいいけどね?全く手付かずで私を残業に追い込もうとしないでほしい全く!!
「え?」
「………え?」
こてんと首をかしげる富久山。
え?私頼んだよね、昼休憩時間オーバーして来た後に…
「…あの、昼休み後にお願いしましたよね?
最終チェックとかありますのでそろそろもらえないと残業になってしまうのですが…
終わっていないなら途中でもいいので渡してもらえますか?」
終わってないだろうなぁとあたりをつけて話す。
今から頑張ればなんとかギリギリに終わらせられるはず…半分くらい終わってるといいなぁとぼんやり思っていたが現実は非情だった。
「………………あっ!!!!!」
考え込んだ後に顔色を変えた富久山の態度ですべて察した…
キサマ!!お盆前と同じことしやがって!!!!
「差し戻してください。富久山さん。」
「おい、鈴木。」
そこにいきなり入ってくる樋口部長。
なんだ、またお前さんがやってくれるのか?もういっそお前さんが指導しろや!!!
そんなことを思ってたけど、現実は更に非情だった。
「よその課の前でわざわざ言うことか?富久山に恥をかかせたいのか?」
ひ、樋口このやろおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!
「そんなつもりはありませんが…」
怒りにこめかみがひくつくが、なるたけ表情に出さず淡々と返す。
「だったら水卜が帰ってから言えばいいことだろう。かわいそうだと思わないのか?」
残業させられる私はかわいそうじゃないのかよ!!!
「ぶはっ!!!」
いきなりミトサンが吹き出した。そして言う。
「かわいそうなのは鈴丼…鈴木だと思いますけど?
俺に言い返せないからって、鈴木につっかかってうさはらしてるとしか見えないですよ?正直言って。」
「なっ!!」
「富久山君をなじる材料にする方がかわいそうだと思わないんですか?
ああ、富久山君忘れてたなら正直に言ってまず謝罪した方がいいと思うけど?逆だったらどう思う?」
キッパリ言ってくれた!!ミトサン!!!
樋口部長が睨み付けてもミトサンは動じず、そして優しく富久山に語りかける。優しく見せかけて…ってやつだろうけどね!!
「期待している相手に任せた事が全く終わってなくて、帰りも遅くなるってなったら君はどう思う?」
「…がっかりします…ね…」
気まずそうに富久山が答える。そう思うならちゃんとやれよ。
「鈴木は何も意地悪しているわけじゃないんだよ?富久山君ならできると思う量を渡して、きちんと仕上げてくれると信じてお願いしてるんだ。
がっかりと言うか、悲しんでると思うぞ?
自分の指導が足りなかったって。なぁ?鈴木。」
いきなり話を降られたのでちょいとびびったが困り顔を作って答える。
「はい…そうですね…
富久山さんなら一度頼めばしっかり最後まで仕上げてくれると思っていたんですが…樋口部長にコピーの手伝いを頼まれたときに私が声を掛けていれば良かったんてすけど、すぐ終わると思ってそのままにしてしまって…
あの時声をかけてれば…すいません、富久山さん…」
いいながらうつむく。
いやだって、そうしないと睨んじゃうからね。
「あっ、いえっ!!俺が忘れてたからです!!
こちらこそ申し訳ありませんでした!!!」
「潤!謝ることはない!」
いや、謝ることだろ。
あー、もうどうでもいいや。とりあえず少しでも残業減らせるよう努力しよ。
「大丈夫ですよ、富久山さん。とりあえず、今日のところは私に戻してもらってもいいですか。
明日は朝のうちに仕事を渡せるようにしますので、お願いできますか?」
樋口部長を無視して、富久山に言う。富久山は元気に返事をすると私に頼んだ仕事を戻してきた。
ははは、見もしてないのまるわかりだよ。とりあえず、はよ仕事しよ。
なにか言いたげな樋口部長はスルーしてパソコンに向かう。
「おい、鈴…」
「樋口部長。」
私を止めようとした樋口部長の前にさや先輩が出る。
「私はもう樋口部長のフォローはしきれませんので、もうしません。」
「は?何を…」
あー、分かってなかったんだ。今までフォローされてたの。