可愛らしさのもとを思うと腹パンしたくなる。
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さや先輩が戻ってきたのは午後の始業五分前だった。
「さや先輩、お帰りなさい!なに食べたんですか?」
「千佳ちゃん、ただいま。天ぷらをいただいたわ。」
へ~、蕎麦屋かな?
「なんか、対面カウンターで目の前で揚げて一品一品出てくるやつだったわ。値段表が出てなくて戦いたわ…」
さや先輩がちょっと遠い目で言う。
ええええぇぇぇぇぇ!!!?
天ぷら専門店だとは…!!それは怖い!
社長が連れてってくれたんだもんねぇ…そりゃあそこそこのとこだよねぇ…
「ランチはお得だから気にしないでいいっておっしゃってたけど、私達のお得と違う次元な気もする…」
「大丈夫でした?味わかりました?!」
「うん、それは大丈夫。
社長の相手は悠馬さんが一手に引き受けてくれてて、私はまどかさん達と仲良く喋りながら食べられたから。」
はにかみながら言うさや先輩はとても可愛くて、抱きしめたくなったけど、その中心にミトサンがいると思うと思わず腹パンしたくなるのだった。
今度あったら挨拶がてら腹パンしとこう。ミトサンに。
「それでミトサンはもう巣に帰ったんですか?」
とりあえず所在を聞いておこう。
「ご飯食べ終わったあとは外回り行くからって社長とお店で別れたわ。莉子さんは社長に付いていったので、まどかさん達と私の三人は運転手の岩城さんに送ってもらって社に戻ったの。」
まさかの社長残しての送迎とはすごい…!
てかミトサン、社長連れて外回りなの?!すごくない!?
「磯崎君がお父さんに結婚する事を連絡してしまったみたいで、懇意にしてるとこは社長も一緒に回って一言挨拶することになったみたい。」
「あー、ミトサン取引先の人に好かれてるからなぁ…
下手すると一緒に営業行ったとき、社長とか偉い人出てきてなんか懇談始まるんこともありましたもん。」
そんでもって、取り引き担当の事も言い方悪いけど持ち上げて伝えるのもうまかったからなぁ、益々気に入られたり信頼を得たりしてたよ。ミトサンすごいけど、やっぱ腹パンはするよ?
「あと、天花寺社長の所も行くって言ってたわ。この前のお礼もかねて寄るって言ってたから。」
「一昨日おごってもらいましたもんね。」
「後で美味しいお菓子でもお渡ししようと思って。」
「あ、それなら私も一緒に出させてください!」
そんな話をしてると始業ギリギリに水海道先輩と高橋先輩が戻ってきた。
なんか仕事の話した流れで近くのチェーン店の牛丼を食べてきたんだって。高橋先輩が牛丼とかってイメージしがたいね!
美味しかったのでまた行きたいと言っていた。
ふふふ、丼ものは高橋先輩すらひれ伏させる最強の食べ物なのだ…!!!
ちなみに、樋口部長と富久山は午後の始業後二十分してから帰ってきた。我々は誰一人何も言わなかった。
というかあきれてものも言えなかった、のが正解かな?
高橋先輩なんか話しかけられてたけど、すぐ切り上げて真面目に仕事してたよ。
明日は雨かな……?




