意外な祝福。
さや先輩の淹れてくれた紅茶はとても美味しかった。
しかもチーズタルト付!!めっちゃおいしいぃぃぃ!!!
なんか二色というかなんだろ、うん二色っぽい色分けされてた!
語彙力が死んでるのはわかってる!!うまく表現できない!
もう食べちゃったし…
記憶の彼方…
「…穂積さん、もしかしてこれ…あの番組の…」
大事に大事に食べながら水海道先輩がさや先輩にたずねた。
「あ、水海道さんも見てました?はい、急遽買いに行く事になって弾丸で行って帰ってきました。」
「…穂積さん、もしかしなくとも長野のですよね。」
松本先輩がハッとした顔になった。
え、そんな有名なんですかこれ?!もう一個食べたい!!!
「ええ、そうなの。
といっても松代サービスエリアで買ったんだけど…」
へー、長野…長…野…???
「「うえええええええぇぇぇぇ?!!!」」
間を置いて、私と那珂先輩は思わず叫んだ。
「チーズタルトのために…」
「弾丸で長野…」
いや、いけなくはないけど…いけなくはないけど……!!!!
「いつ行こうって言われたんです…?」
「朝起きたらルート調べたから今から支度して行こうって言われて。
それで、私が道中検索して長野のモーニングやっているパン屋さんによって朝ごはん食べて、
戸隠神社にお参りした後にパーキングエリアでタルト買って遅いお昼にお蕎麦食べて…帰ってきたわ。パン美味しかったから後で千佳ちゃんにおすそわけするね。」
ふんわり笑ってさや先輩が言う。わ、わーい!!
いやいやいやいや、いやいやいやいや、それって…どうなん…?!
ミトサン!!すっごいな!!
さらっと誘導したんだろうけど…前日私もご一緒してショッピングして、次の日弾丸で車で長野…
けっこうインドアだぜー?って言ってたのに!!
ミトサン、愛なの?!!愛なんだろうなぁ…さや先輩、きっと優しいなぁ~位にしか感じてないだろうけど…いや、あんまりそこで重い…ってならないからこそ一緒にいられるんだろうなぁ。
くっ、お似合いかよ!!
そんなこんなで話していると、丹波がやって来た。あれ、今日はやいなぁ~
そんなこと思っていると、さや先輩にばさりと差し出されるミニブーケ!!
えっ?!!
「穂積さん、結婚おめでとうございます!!!」
「えっ、あ、ありがとうございます。丹波君、どこで知ったの?」
「磯崎が連絡くれて!
とりあえず花だけでもって思って。いつもどちらにもお世話になってるんで。」
た、丹波…!!!
お前、意外な所で気が利くのね…!それをもうちょっと…まぁ、それはいいか…
とにかく、丹波にしてはほんとーに、よくやったと思う!
私は…そこまで気が回らなかったけどね…っ!!!!