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那珂宏は混乱する。

閲覧、ブックマーク、ポイント評価ありがとうございます。


日曜日はもしかしたら午後更新になるかもしれませんが、なんとかアップしたいと思ってます(>_<)


お楽しみいただければ幸いです(*´ω`*)





み、み、み、水卜さんとぉぉぉぉぉぉぉ?!!!

頭が真っ白になる。

だがしかし、どこかで冷静な自分がこれまでを思い返してさもありなんと呟きもする。

落ち着け、俺。

いや落ち着いてるよ??!






……………あー…なんか鈴木や丹波が言ってた水卜さんがおっかないとか執念深いとかって言葉の意味が…はまった気がする。

これまでのこと、ある程度は計算なのかなぁ…全部とかなら恐ろしすぎる…!!



「いつからなんですか…?」



問いかけた声は自分でもびっくりするくらい震えていた。



「先月のバーベキューの次の日から…になるのかしら…?」



何故疑問系!?!?

言葉も出ずに、立ち尽くしていると不意に大神課長が立ち上がった。



「穂積さん、来たまえ!!!」



いつになく強い口調で言うと穂積さんの手を握り、オフィスから出ていく。

唖然と見送り、ドアが閉まった時に我にかえって慌ててその後を追う。



穂積さんを連れ、大神課長はずんずん進み…そのまま営業一課に突入した。



「水卜君!!どういうことだね!!!??」



普段穏やかな大神課長からは想像もつかない厳しい大声に一課内の全ての視線が向く。

そして、その室内では……


営業一課では馬場課長に胸ぐらを捕まれた水卜さんが真ん中にいた。



え、なにこれどういう状態!!?



「水卜君!

どういうことだね!?」



「えっ、大神課長、何をそんなに…」



大神課長の剣幕にさすがの水卜さんも顔をひきつらせる。



「き、君!!穂積さんの事をだまくらかしているんじゃないだろうね?!!!」



大神課長の言葉に馬場課長も目をむき、ガクンガクンと水卜さんを揺する。



「や、やっばりなのかい!水卜君!!

やっぱりなんか弱味にぎって漬け込んだのかい?!!」



「なんでそうなるんですか…」



ゲンナリ顔の水卜さん。



「穂積さんは仕事が絡まないと、ほやほやしているから前から心配はしていたが…それに漬け込むとは…」



大神課長、遠回しに穂積さんが天然で騙されやすそうって思ってることばらしてますよ。

ああ、大神課長すら心配するほどの天然なのか…無自覚って怖い。



「いやいや、なんでそうなるんですか?!

俺、ちゃんと正攻法で概ね攻めてましたよ?!脅してません。」



「本当に…??」



水卜さん、概ねなんですね。正攻法でないときもあったんですね。

というか大神課長からあんな胡乱な目で見られたら俺泣く自信あるわ。絶対。



「信用低い…!!大神課長の中での俺に対する信頼感って無いも同然なんですか…?」



困り顔で尋ねる水卜さんを見て大神課長は、ハッと正気にかえったようだ。



「うむ…少し取り乱してしまったようですまない…

勘違いしないでくれ。同じ会社の者として君は素晴らしいと思っているし後輩育成や営業としての実力は信頼しているよ。

だがしかし…なんか穂積さんの夫に君がなるかと思うと、いまいちちゃらちゃら気味で信用ならなかったんだ。

…穂積さん…本当に無理矢理とかでないのかね…?」



今更ながら確認する大神課長。



「ふふ、大神課長ったら…!どっきりで結婚報告しませんよ。

本当に今月末に入籍しますよ。」



おかしそうに言う穂積さん。

あの…いいえ、違うと思います。

どっきり仕掛けられたと思って大神課長がてんぱったのではなく…



あー…ほんと、本当の天然ですよね…穂積さん…





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